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『店舗DXの目的は店の持続(成長)である』

ども、スマレジの新垣です。
デジタルが好きです。が、アナログも好きです。
音楽サブスクサービスを利用していますが、レコードで音楽を聴くのが趣味です。

さて、
今回は、店舗DXとはなにか、店舗DXの目的は何かを考えてみたいと思います。

当初は「DXとは○○だ!」という明確かつ、全ての企業に共通の定義があると思っていました。それが大前提でDX計画や実行するものだと勘違いしておりました。
が、
実際に体験したり、DXを取り組む経営者と話したり、専門家とセミナーを実施する中で「DXの定義は自分なり(その企業なり)のもので良いのではないか」と考えるようになってきました。

今回の記事では「私なりの現在の定義や考え」をまとめたいと思います。
※DXの定義となると、様々な業界やビジネスモデルを網羅する必要があるため「店舗DXとは?」の観点でまとめてます。

まとめ

  • デジタル活用がきっかけとなり、間接的にお客様の体験価値が上がるのなら、それは立派な店舗DXである。

  • 店舗DXは「CS:カスタマーサクセス(顧客満足)」にも「ES:エンプロイーサクセス(従業員満足)」にもつながるもの。

  • 店舗DXは店を持続させるため(成長させるため)の手段である。

店舗DXとは?

店舗DXとはデジタルやテクノロジーを活用して顧客体験価値の向上を実現させることである。これが私なりの定義です。
この定義を踏まえたうえで目的を聞かれたらこう答えます。

質問:「なぜ店舗DXをするのか?目的は?」
答え:
店を持続(成長)させるためです。
店舗DXによって顧客体験価値を向上させ、競争優位性を高めることで選ばれる店となり、売上増(あるいは利益増)を達成させ、永く続く店を目指すためです。

つまり、店舗DXの目的は店を持続(成長)させるためなのです。

顧客体験価値の向上とは?

お客様が商品を買ったりサービスを利用することで得られる「体験価値」を向上させること。

自社なりの店舗DXを考える際、どうすればお客様の体験価値が上がるかを考える必要があります。
例を見て想像してみましょう。

店舗DXが「ないとき」「あるとき」

例1(店舗DXが「ない」とき)
来店したAさん。「〇〇のダッフルコート」が欲しくて店に出向いたが…残念ながら在庫がありません。店員さんは「他の店舗に在庫がないか確認します」とバックヤードに入ったのですが、5分、10分、15分しても戻ってきません。どうやら、他店に片っ端から電話をかけて在庫確認を行っているようです。次の予定があったAさんは、待ちきれず他の店員に「また来ます」とだけ言って店を出ていきました。

例2(店舗DXが「ある」とき)
来店したAさん「〇〇のダッフルコート」が欲しくて店に出向いたが...残念ながら在庫がありません。店員さんは「他の店舗に在庫がないか確認します」と言い、タブレット端末を取り出し、他店舗の在庫を"ものの数秒"で調べれくれました。「〇〇店に在庫があるようです。すぐにお取り寄せできます。いかがいたしましょうか?」と店員さん。Aさん喜んでこう答えます。「〇〇店なら、今日近くまで行くので、取り置きしていただけますか?」無事、欲しいダッフルコートを手に入れることができたようです。

例2では、店舗間の在庫をクラウドで管理しているようです。タブレットですぐに確認できる仕組みになっているようです。
さて、
どの例が、顧客体験価値が高いでしょうか?

答えは簡単「例2」ですよね。
これが、店舗DXによる顧客体験価値の向上です。なにも、デジタル活用がお客様に直接接点となる必要はなく、デジタル活用の結果、間接的にお客様の体験価値が上がれば、それは立派な店舗DXだ。これが、私なりの定義に基づく評価です。

店舗DXの定義で説明するとこうなります。

クラウドで各店舗の在庫を連携させタブレットで管理したため、接客のクオリティーが上がり、お客様の体験価値が向上した

お客様の体験価値が向上した結果
 ↓
お客様は購入し
 ↓
接客が良く満足度も高かったためファンになり
 ↓
リピーターになってくれた

「良いことだらけだぜ!店舗DX」となります。

ここで注目したいのが「店舗間の在庫を連携することが目的ではない」ということです。

店舗間の在庫を連携させることで
 ↓
接客のクオリティーが上がり
 ↓
お客様の体験価値が向上し
 ↓
売上につながったというのが重要
なのです。

ここまで読んで勘の鋭い"あなた"はお気づきかもしれませんね。例2のストーリーは顧客体験価値だけではなく「従業員体験価値」も向上しています。

例1では、各店舗に電話を掛ける作業が発生しています。電話を受けた側でも在庫を確認するという手間が発生しています。
一方、
例2ではタブレット端末を見るだけで作業が済んでいます。
どちらが働きやすいかは一目瞭然。どちらの従業員体験価値が高いかは一目瞭然ですね。

そう!

店舗DXは「CS:カスタマーサクセス(顧客満足)」にも「ES:エンプロイーサクセス(従業員満足)」にもつながるものなのです。

先ほどの質問に戻ってみましょう。

質問:「なぜ店舗DXをするのか?目的は?」
答え:
店を持続(成長)させるためです。
店舗DXによって顧客体験価値を向上させ、競争優位性を高めることで選ばれる店となり、売上増(あるいは利益増)を達成させ、永く続く店を目指すめです。

永く続く店を目指すのが目的です。
店舗DXは、あくまでも手段です。

店舗DXにより接客のクオリティーが上がる
 ↓
お客様の満足度向上する(競争優位性がつく)
 ↓
喜んだお客様はリピーターになる
 ↓
売上が増加する。
 ↓
店が持続する。店が成長する。

これが、店舗DXの本質です。
店舗DXは「店を持続させる、あるいは成長させる目的」に対する単なる手段です。
つまり、
店舗DXが目的になってはいけないということ。

店舗DXの目的は、店の持続(成長)である

店舗DXの本質は、店を持続させること、店を成長させることです。
言い換えると、売上増です。(あるいは利益増です)

DXという、なんだかよくわからない言葉に惑わされずに、店を持続させる、店を成長させるという観点で、店舗DXにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

まとめ

  • デジタル活用がきっかけとなり、間接的にお客様の体験価値が上がるのなら、それは立派な店舗DXである。

  • 店舗DXは「CS:カスタマーサクセス(顧客満足)」にも「ES:エンプロイーサクセス(従業員満足)」にもつながるもの。

  • 店舗DXは店を持続させるため(成長させるため)の手段である。

次回は、DXを検討する際に役立つたった「2つ」の目標設定について書いてみたいと思います。

ではまた。

そうそう、最近公開したCMがお気に入りです。

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