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菓子製造業(洋菓子業界)について調べてみた

ども、株式会社スマレジの新垣(あらかき)です。
夜冷え込みが厳しくなりました。早速、電気毛布を出した南国人です。

さて、
菓子製造業、洋菓子業界(スイーツ業界)について調べてみました。
まずはコロナ禍で、どんな状況だったかを振り返りつつ考察します。

洋菓子業界(スイーツ業界)の特徴

J-Net21 業種別開業ガイド「菓子製造業」には、主に2つの消費パターンがあると書かれています。

  • 消費用

  • 贈答用

消費用
消費用は購入者自身が食するものですね。洋菓子好きなら、ひいきにしている洋菓子店が一つや二つあるのではないでしょうか。私は「ケーキハウス・ツマガリ」が大好きです。特に焼き菓子これまで食した中で間違いなくNo.1だと思っています。家族用に購入することが多いですが、贈答用に購入することもあります。ツマガリさんで贈答用といえば、やはり焼き菓子です。

贈答用
皆さんは贈答用に洋菓子を選ぶさい「焼き菓子」と「生菓子」どちらを選びますか?昨今では、チルドや冷凍技術が向上し、流通の整備が進んだこともあり、贈答用に生菓子を贈ることも可能だし、ECで洋菓子を購入することも可能になってきました。オンラインでクリスマスケーキを購入し配送してもらうという家庭もあるのではないでしょうか?

開業タイプは3つある

(1)自宅開業あるいは地域(街中)出店型
洋・和菓子製造販売店には、洋菓子と和菓子をそれぞれ単独で取り扱う、洋菓子と和菓子を取り扱う、洋菓子とパンを取り扱う、喫茶店・レストランを併設するなど、いくつかの業態がある。
(2)カフェ型
駐車スペースを確保し、自店製造のケーキを選び、友人や家族とともに店内で食べることができるようにした喫茶スタイルの店舗である。
(3)無店舗型
店舗は持たずに自宅などで製造し、定期的に決まった場所で販売する、通販のみで販売するといったタイプもみられる。認知度を向上させ顧客の定着に成功した場合は、(1)あるいは(2)に移行するパターンも見られる。

引用:J-Net21 業種別開業ガイド「菓子製造業」

コロナ禍(2020年~2021年ごろ)、地域の洋菓子店の需要が伸びたというニュースがあったのを覚えているでしょうか?上記3つの開業パターンの「(1)地域(街中)出店型の洋菓子店」の売上が伸びていたというニュースです。

コロナ禍(2020年~2021年)の動き

街の洋菓子店は、安価のわりに品質もよい「コンビニスイーツ」に客を奪われていました。しかし、コロナ禍となった2020年以降、街の洋菓子店を取り巻く環境が一転します。ステイホームが叫ばれ、巣ごもり需要が拡大することで「自宅で食べるスイーツ」の需要が高まったのです。一方、百貨店などは休業し、休日遠くに出かけることも減った消費者は、家の近くの洋菓子店でスイーツを購入するという、ちょっとした特需のような現象が起きたのです。

当時、私はとある経営支援機関に務めておりました。いくつかの街の洋菓子店の経営者とお話する機会も多く、このような特需があったことは身をもって体験しています。平日はもちろん、土日に出かけることが少くなった巣ごもり中の消費者は、こぞって近所の洋菓子店でスイーツを購入していたようなのです。まさに特需。新規客がどっと増えたという洋菓子店もあったようです。そこでの対応パターンは大きく2つだったと思われます。

  1. やったー特需だ!と目の前の売上を喜ぶだけのパターン

  2. この特需で得た新規客をどうやって常連客にしていくかに取り組んだパターン

どれが勝負に勝ったかというと「2」で間違いないでしょう。

コロナ特需で得た新規客を会員化し、常連客に育てることができた店なら、いまごろ今年のクリスマスケーキの予約が入りまくりでしょうね。
紙のポイントカードで会員化する方法から、最近では「店舗アプリ」をつかって顧客をデジタル化することでリピーターを増やすことに挑戦している店も多くあります。

これはなにも、コロナ特需で獲得した新規客に対してだけの話ではありません。街の洋菓子店の売上増加(売上維持)のキーポイントは、新規客をいかにして常連客に育てていくかです。

なぜか解りますか?

日本の人口は減少しているからです。
人口が減少するということは、国内消費がマイナス傾向が続くということです。インスタグラムを頑張って、新規客を増やそうと努力する一方、リピーター施策に取り組む店が少ないように感じています。紙のポイントカードを使っているって?いやいや、スマホ時代(デジタル時代)に紙のポイントカードなんかじゃー、せっかくの会員データを経営に活かすことは難しいでしょう。現代の顧客管理やポイント管理は確実にデジタル化が進んでいます。紙のポイントカードもやらないよりは良いかもしれませんが、ぜひ顧客のデジタル化に挑戦してほしいものです。
→ これ売れてます。LINEミニアプリ連携(デジタル会員カード)

「人口減少により国内消費はマイナス傾向が続く」
これが洋菓子店、いや小売業全体にとっての根本的な問題であり、その問題を克服するには、一回ぽっきりの購入で済んでいた客を、いかにして二回目、三回目の来店につなげていくかが勝負どころなのだと思います。

5861菓子小売業(製造小売)の市場規模は?

経済センサスで調べてみました。
令和3年経済センサス活動調査には、まだ日本標準産業分類の「大分類」情報しか上がっていませんでした。よって、ちょっと古いですが、平成28年経済センサス‐活動調査 事業所に関する集計 産業別集計 卸売業,小売業に関する集計を用いて出してみます。

2016年
5861菓子小売業(製造小売り)

事業所数       :24,860
法人         :10,711(43%)
個人         :14,149(57%)
年間販売額      :806,723百万円
従業員数       :127,459人
1店舗当たり平均売上高:3,245万円
1店舗当たりの従業員数:5.13人

パン小売業と比べてみます。

5863パン小売業(製造小売)
事業所数       :11,072
法人         :5,753(52%)
個人         :5,319(43%)
年間販売額      :472,339百万円
従業員数       :102,482人
1店舗当たり平均売上高:4,266万円
1店舗当たりの従業員数:9,26人

「菓子小売業(洋菓子店含む)」より「パン小売業」のほうが、1店舗当たりの平均売上高が高いのですね。「菓子小売業(洋菓子店含む)」のほうが、法人より個人が多いことが解ります。

菓子製造業(洋菓子店も含む)の事業少数は減少傾向か?

平成28年経済センサス‐活動調査をもとに作成

事業所数推移のトレンドラインを出すと減少傾向とでました。
が、
なんとも解りません。はやく令和3年度の経済センサスの「産業別集計」が見たいです。(まだ出てないようなので)

2,800文字を超えてしまいました。長くなってきたので、続きは「その2」で書きます。

「その2」では、原価高騰について考察してみたいと思います。

ではまた。

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