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選ばないという生き方:サラリーマンが幸せになる方法 その27

これは、サラリーマンが幸せになるために「ありたい自分( being )を軸に持ち、ありたい自分を良好な状態( well-being )にし続けること」について書かれた note です。

あるワークショップで「この中から選んでワークしてください」という課題に対し、選ばないという選択をした方に衝撃を受けた話と、そこからの学びについてお伝えします。

それは起こった

「今の自分に一番響いたモノを選んでください」
私たち well-being 研究会のワークショップがはじまった。小グループに分かれて研究会のメンバーがホストとなり、ゲストをお呼びしてワークをしていただく段取りだ。1つ目のワークは、我々の成果物の中から心に響いたものをチョイスしていただくというお題。

1番目のゲストから順に、ご自分が選んだモノとその理由を語っていただき、順調にワークがすすんでいた。

そして4番目のゲストの番。
それは起こった。


「今の自分の心に響くモノはありません」

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長い沈黙の後に放たれた言葉に場が凍り付いた。
いや「普通」「日本人なら」こうした場合なにかしら選んだうえで「ただしコレコレの理由で異議がある」という進め方をするだろう!という固定概念があっさりと覆された。

正直いって言葉に詰まる。

そこで同じくホストとして司会進行役とその補佐役を務めるメンバーの顔を見てみた。そこには戸惑いながらも少し口角をあげた顔があった。そう笑っているのだ。

そこで気が付いた。私も笑っていた。
皆、この事態を喜んでいたのだ。

感銘を受けた人が続出

今思い返しても、あの日のワークショップで一番ステキな出来事はこれだったと思っています。

それはなぜか。

それは私たちを前に進めさせてくれたからだと考えています。私たちはゆるく活動をしていますが(それが信条)、それでもやはりいいものを作りたいと願っています。そのためには批判も必要です。批判ばかりでは心が折れますが、賛同ばかりでは目が曇ってしまいます。そこに一石を投げてくれました。

私たちは対話を続け、言葉を選んで磨き、エッセンスを効果的に伝えるために努力してきました。その成果物に自信がありますし、愛着もあります。だからこそおごりがあったのかも知れません。万人に受入れられるものはない、という事を教えてくれました。

そして、最も大切な学び。
それは「選択しない自由」です。

私たちのグループではホストもゲストも全ての参加者が「選択しない」という選択に感銘を受けていました。

「選ばなくてもいいんだ!」
「選ばなきゃと思い込んでいた」
「目が開きました」

4番目のゲストご本人だけは批判的な態度を反省していましたが、それでなければこの感動は生まれなかったでしょう。本当に感謝しています。

自分を狭めていないか

選ばない。
一見ネガティブに思えます。
しかしそれは、他者に流されない、忖度しない、ブレない軸がある、自分らしく居る、というポジティブな要素の裏返しなのだと思います。

私たちの研究会では、well-being の要素をマイニング(掘りおこすこと)し幸せのエッセンスを抽出しました。

枠を外す
自由になる
わたしらしく
あなたらしさを尊重する
心理的安全性
……etc

今回の出来事は、マイニングしたこれら幸せワードを非常に体現していると思います。そう良く知っていたのに、それでも枠にとらわれ自分を狭めていました。

普段の生活でも同じです。

仕事だから
働くってそういうこと
生活のために仕方ない
自分が我慢すれば
あいつ空気読めてない

言い訳をわざわざ見つけてきて、可能性を狭めている事はよくあるように思います。


選ばない
選ばなくてもいい

もちろん伝え方の工夫は必要です。
無駄にわざわざ波風を立たせるために「NO」と言う必要はありません。しかし、例え「選ばない」行動をとらなくても、その選択肢があると知っているだけで、心の枠がひろがりより自由になれるのではないでしょうか?

サインに気付けるか

冒頭エピソードで、わざと「普通」「日本人なら」と主語を大きくして書きました。科学や医療として well-being を捉えるとき、こうしたモデル化も必要だと思います。しかし私たちは、サラリーマンとして働く現場から幸せをマイニングし、学問の世界の well-being と照らし合わせるボトムアップ方式で研鑽しています。まさにミクロ視点でひとりひとりの多様性を主軸に置いていたはずなのに、大きな枠に捕らわれていました。

私の経験上、こうしたタイミングで必ず救いの手が差伸べられるように思います。今回は4番目のゲストとして現れてくれました。

その手に気付けるか。
その手をつかむ準備ができているか。

サインを見逃さないよう「振り返り」と「意味付け」をこれからも続けなければいけないな、と感じました。

まとめ

1.「選択しない」選択肢もある
2.「選択しない自由」で心の枠を広げる
3.フラットな心でサインに気付こう!

大げさに書きましたが「選べな~い!」というケースは実はよくあることだと思います。それを決断力がない、とマイナスに考えず、前向きに選択しない決断をした、とポジティブにとらえるだけで心の在りようが違ってくるのではないかな?と思い記事にしてみました。

あなたの気付きにつながれば嬉しく思います。

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