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過去の自分と仲良くなろう:サラリーマンが幸せになる方法 その42

これは、サラリーマンが幸せになるために「ありたい自分( being )を軸に持ち、ありたい自分を良好な状態( well-being )にし続けること」について書かれた note です。

過去を引きずっていませんか?
引きずっていると言うほどではないけど、思い出したくない過去、触れてほしくない過去、後悔や羞恥にまれた過去、など多かれ少なかれ誰にでもあるのではないでしょうか?今回は過去との付き合い方について考えてみます。

過去にとらわれている

私にも一生秘匿して墓場まで持って行くと決めている過去があります。そのことを思い出すと、自分のしでかしたことと懺悔の思いでチクチクと胸が痛みますが、今ではとらわれることなく過ごせています。(何年も引きずって大変でしたが!)

対して私の身内に、過去の自分や家族との確執を乗り越えられず、大人になってから何十年も引きずって生きている人がいます。

その差はなにか。
という話を書こうという訳ではありません。
過去を乗り越えよう!といっても出来ないものは出来ないですよね。私に言われたくらいで出来るレベルなら、何十年もとらわれていません。

「過去の自分は他人」
という考え方があります。
なるほど、と思いますが私には腹落ちする感覚はもてませんでした。

「過去ではなく今にフォーカスする」
マインドフルネスの考え方ですよね。
確かにしばらくしのげますが、記憶がなくなったわけじゃありません。いつまたフラッシュバックするかわからないですよね。

どうしたらいいのでしょう?
私なりの考え方をお伝えします。

乗り越えなくていい。ゆるさなくていい。

まずお伝えしたいのは、過去の自分を乗り越えたり、忘れたりしなくてもいい、ということ。

例えばこんな話があります。
私の知人でコンプレックスを医療で乗り越えた人がいます。すごく前向きでお金も精神も体力も頑張りました。しかしそのコンプレックスを乗り越えたことで、乗り越えられない人、乗り越えようとしない人を悪し様に言うようになったのです。

過去の自分の愚行を許した、という人がいました。
そこに至る葛藤や辛さは大変なものだったと思います。しかし許せたことによって、未だ許せていない人、許そうとしない人に「駄目だよ」「許そう」と圧力をかけるようになったのです。

どちらも本当の意味で克服できていないと思います。乗り越えた、許した、ことで終わらせたことにしてそれ以上向き合わず、過去との比較で現在を評価しているのかな、と思います。

でもそれでは感情のフラッシュバックから逃れられません。

だから、その感情を、過去の自分を、そのままに認知してあげてください。過去の自分を恥じたり後悔したりというのは自然な心もちだと思います。そのこと自体は仕方がない。過去は変えられません。でも変えられなくていいんです!

その過去がなければあなたはいません。
そのときがあったからこそ、今の自分が存在し得るのです。今の自分を認める、ということは過去の自分も含めて認めることになるのです。あなたはあなたのままでいい。

だから、あなたの過去もあなたの過去のままでいい。

過去は変えたくない

こんな社会実験があります。
老若男女をバラバラに18人集め同じ質問をしました。

Q1:もし過去の自分に1つアドバイスするなら?
Q2:もし過去を変えれるなら何を変えたい?理由は?

この2つの問いには、多数の人がそれぞれ過去に後悔した行動や出来事などに具体的にアドバイスや変更点をあげました。

Q3:もし過去を変える事で今の自分ではなくなってしまうとしても、過去を変えたいですか?

この問いには全員が同じ回答をしました。
No. と。

過去を後悔し変えたいと思っているのに、今の自分は変えたくない、ということなんですね。

過去を乗り越えるのでも、過去を変えるのでも、まして過去に蓋をするのでもない。過去は過去のままでいいのです。受入れなくてもいい。存在を認めてあげるんです。

昔の感情を思い出す

先日、4回目の受講となるレジリエンス講座でのこと。
緊張やストレスを開放するために「自分のテーマソング」を決めて2分間だけ聴く、というワークを行いました。

リラックスできたり、心を鎮めたり、逆に自分を励ましてくれる曲を選び、実際に参加者各々で聴いてみました。

できれば、ここであなたも自分のテーマソングを聴いてみませんか?PCやスマホで Youtube や音楽アプリに切り替え、自分の心に訴えかけてくる曲を選び実際に視聴してみてください。2分間だけでいいので是非!


どうでしょう?
実際に聴いてきましたか?いかがでしょうか?


私の選曲は QUEEN - We Are The Champions .
Youtube で検索し1985年の Live Aid のライヴ映像を視聴しました。そのたった2分後、私は泣いていました。リアルタイムで聴いていた10代のとき、少し大人になってから再び聴いていたときの、それぞれの想いや感情が自然とわき起こり、ほんの一瞬で涙を流すほど心が動かされました。

音楽やアート、文芸などは感情に直結していると思うのです。どんな状況にいても、何十年も前の曲でも、それに触れるとたちどころに当時が蘇り、新鮮で色褪せない感情をわき起こします。

普通に生きていて触れられるもので、他にこんな体験はあまりないな、と思います。

感謝できること

涙を流しながら私は感謝していました。
この曲を好きになってくれた当時の自分に「ありがとう」と。

そこで感じたのです。
過去の自分の行動や生き方にネガティブな思いを持っていても、自分の過去の全てが嫌いな訳ではないのではないか?と。

今の自分自身だって、何もかも全てが好き、全要素にポジティブである、という人も少ないと思うのです。同じように過去の自分だって色々あります。失敗しない人間なんていません。まして未熟だった頃の自分であればなおさらでしょう。

だから未熟で失敗もする他人を認めるように、かつての自分も同じように認めてあげませんか。

そして、この歳になっても変わらず感動できる音楽や文学を好きになってくれてありがとう、と当時の自分に言ってあげてもいいんじゃないでしょうか。同じ感性、同じ美意識、同じ感受性の延長線上にあなたはいるはずです。

過去の自分の後悔や懺悔を乗り越えられず許せなくても、当時の自分にありがとうと言ってあげてください。

それが、あなたがあなたを受け入れ、well-being になる第一歩です。

まとめ

1.過去を乗り越えたり許したりしなくていい
2.昔好きになった音楽で感情を思い出す
3.その感情をわき起こしてくれた過去の自分にありがとう

その年齢、その時の状況、その当時の空気、それぞれにマッチした音楽や文学などの作品があると思います。その作品自体の価値が変わるわけではありませんが、受け手側の有り様で何倍もその意味合いが変わる場合がありますよね。
若い感性の荒々しい作品を40代になってから知ったとき、興味深くいい作品だなと感じても、体を貫く衝撃はもう得られません。だからその時、その時分に相応しい作品に触れておくことは、長い人生の中で思った以上に意味があるのではないか、と思っています。

この週末は音楽でもじっくり聴いて過ごしてみませんか。
あなたのテーマソングは何ですか?

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