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夏はやっぱり、カレーライス。

じりじりと、むしむしと、暑い日々が続きますね。

今年の夏は「特別な夏」。毎年の恒例行事がなかったり、逆に例年やっていないことに取り組めていたり……色々な状況があることと思います。

それでも、夏の暮らしの中で、きっと変わらないものがひとつ。

「夏はやっぱり、カレーライス。」だと思うんです。

みんな、カレーライスが好き。

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カレーライスというのは面白いもので、恐らくほとんどの人が「うちのカレーの味」に何かしらこだわりを持っている気がします。

お肉は何を使うか、ルゥの銘柄やブレンドはどうか、隠し味に何を入れるか、じゃがいもアリナシ論争 などなど……

誰かと「うちのカレー」の話をしはじめると、止まらなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。

そしてこのカレーライス、何でかどうして、暑い夏に食べたくなってしまう。

食べると汗だく待ったなし。なのに無性に食べたくなる。

ここ数年、日本のカレー市場には、いわゆるスパイスカレーが完全に定着しました。僕も、よく作ります。

ですが、暑い夏におうちで作って食べたくなるのは、やっぱり日本的なカレーライスだと思うんです。

と、いうことで(どういうことだ……)、今回は僕なりのカレーライスの作り方を記そうと思います。

時間と手間は、結構かかるレシピです。汗

引き出せ、野菜の旨み。

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僕がカレーライスを作る時、まず始めにやるのは「ソフリット」を作ること。

「ソフリット」というのは、平たく言うと香味野菜のペーストです。

細かく刻んだ同量の玉ねぎ、にんじん、セロリの3つをじっくり火にかけ、茶色っぽい飴色になるまで炒めます。こんな感じ。

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このソフリットが、奥深いコクを生み出す素になります。

3種の香味野菜のポテンシャルを限界まで引き出すため、じっくり水分を飛ばして旨みをギュッと凝縮。

時間は結構かかりますが、炒めている最中の芳香をツマミにして、ビールでも飲みながらのんびりやるのがおすすめです。

お肉は手切り、下味も大切。

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僕はポークカレーが好きです。

そもそも幼い頃から豚肉が好きなのですが、牛肉を使うとカレー自体の味が肉の味に支配され感があって、牛肉はあまり使いません。

また、気分的な要因もあると思ってますが、肩ロースのブロック肉を買ってきて、手切りで好きなサイズに切り分けています。

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切ったお肉には下味をつけ、しばらく寝かせます。

その時の気分にもよりますが、およそ以下の調味料とスパイスを使うことが多いです。​

・塩・・・・・・・・・・1つまみ
・砂糖・・・・・・・・・半つまみ
・オリーブオイル・・・・1まわし
・クミン・・・・・・・・2振り
・コリアンダー・・・・・1振り
・ターメリック・・・・・1振り
・ナツメグ・・・・・・・1振り
・パプリカパウダー・・・1振り
・クローブ・・・・・・・1振り
・カイエンペッパー・・・1振り
・ローリエ・・・・・・・1枚
・ブラックペッパー・・・気が済むまで

……だいぶ適当ですいません。

まぁ、カレーっぽい味の下地ができていれば、分量は何となくでOKです。(雑)

下味をつけたら、最低でも5時間は冷蔵庫で寝かしておきます。もちろん一晩寝かしても大丈夫。

しっかり炒めて、一体感を出す。

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いよいよメインの調理に入っていきます。

まずは、最初に作ったソフリットとは別で、小さめの正方形サイズに切った玉ねぎを飴色になるまで炒めていきます。

飴色玉ねぎとソフリットをダブル使いすることで、野菜の甘味とコク・旨みが倍増する……と思って作っています。

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玉ねぎのかさが減り、いい感じにねっとりしてきたら、寝かしておいた豚肉とソフリットを加えます。

ここでのポイントは、一度しっかり強火にして全体を炒め合わせること!

お肉の表面を焼き固めて旨みを閉じ込めつつ、野菜が焦げないよう注意しながら、鍋の中身を一体化させていきます。

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全体的に炒め合わさったら、ホールトマトを1缶まるっと投入します。

ここでも大切にしたいのが、一体感

中火くらいに落としつつ、トマトを潰しながら食材たちをしっかり混ぜあわせます。

混ぜるというより「練る」くらいの気持ちでやるのが、ちょうどいい塩梅。

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しばらくやってると、赤っぽいペースト状になってくるので、適した量の水を加えます。

ちなみに、空いたトマト缶を使って水を注ぐのがおすすめ。

1缶分だいたい400ccなので計算しやすいのと、トマトのエキスをあますことなく使えます。

目指すのは、おいしいスープ。

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水を加えたら鍋を強火にかけ、煮込みの工程にうつります。

この時に意識しているのは「おいしいスープ」を作るイメージで煮込むこと。

完全に調味されていない状態でも、しっかり旨みとコクを感じられて、何度も味見したくなるような状態を目指します。

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グラッと沸くまで火にかけたら、浮いてきたアクを取り、塩とコンソメでベースの調味を行います。

僕はこの時に、しょうがとにんにくのみじん切りも加えています。炒める時に加えて香りを出す派も多いですが、僕は煮込む時に。

この時点で味を見て「あ、もうウマいわ」って素直に思えたら、いい感じに進んでいる証拠!

うちは、ジャワ×ゴールデン。

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おいしくなったスープを、お肉が簡単にほぐれるくらいまで、1時間半〜2時間ほど煮込んでいきます。(たまに様子を見て、足し水しながら煮込みます。)

そこに市販のカレールゥを投入して、仕上げに向けてラストスパート!

ルゥに関しては、ジャワカレーのスパイシーブレンドと、ゴールデンカレーの中辛を半パックずつ使っています。

僕は以前からこのブレンドで作っているのですが、話を聞く限り、そこそこ王道らしいですね。

色々入れて、味を決める。

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ルゥがしっかり溶けて馴染んだら、最後の仕上げを行います。

僕はおおむね以下のような調味料を加えていて、色々使って味を決めています。

・お醤油(たまり醤油だとなお良い)
・ウスターソース
・ナンプラー
・オイスターソース
・ケチャップ
・みりん
・インスタントコーヒー

分量はおなじみ適当なので、味を見ながら調整。

なんか、全然味が決まらない日もあります。笑

コーヒーは顆粒のものを少しだけ入れるのですが、苦味が加わることで味の輪郭がクッキリする効果があります。たぶん。

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調味料が混ざったら、最後にバターを加えて更にコクを補います。

乳の要素を加えることで、色々な調味料の味が上手にまとまる効果もあります。たぶん。

バターを溶かして、20分ほどグツグツ煮込んだら完成です!

夏はやっぱり、カレーライス。

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という感じで、うちのカレーライスの作り方でした。

ペースト状にした野菜たちを、さらに時間をかけて煮込んでいるので、お肉以外は原型を留めず、ほとんどすべてが旨みに変化。

まず野菜のポテンシャルを引き出してコクのベースを作り、お肉の旨みとトマトの酸味を追加。

そこに2種類のルゥと復数の調味料を加え、味に奥ゆきと複雑さを与える……みたいなイメージで作っています。

まだまだ暑い日が続くので、今年もいつもと変わらず、カレーライスを存分に楽しめる夏にしたいものですね。

あ、明日もカレー食べる予定があるんだった……(書き終わって思い出した)

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