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将来を見る意味

#新卒採用の現場から

「あなたは5年後、10年後どのようになっていたいですか?」
「どういったキャリアを歩んでいきたいですか?」


就活の時に聞かれて大変だった質問のトップ3にはくる。
なんならもっと小さい頃から、「将来の夢は?」と聞かれて、うまく答えられていなかったくらい。

皆さんは冒頭の質問をされてすぐに答えられるだろうか。
答えられる人は自分と向き合い、言語化できている人。素晴らしい。
答えられない人。大丈夫、私もまだまだスパッとは答えられない。

学生時代に聞かれて困っていた質問を、社会人になって逆に「する」立場になるとはなんとも皮肉なものだ。

「結構難しいと思うんですが」と前置きは置くが、悩みながらも自分なりの答えを導き出す学生たちは本当に優秀な方が多い。



私が働く会社の、現在の新卒採用の選考フローって少し変わっている部分がある。それ人事面接と役員面接の間にクッション面談があること。

クッション面談の役割は何かというと、「将来を考えるきっかけ」だ。

就活をするうえで絶対にするのが自己分析だ。
自己分析を踏まえて履歴書を書いたり、面接の質問に答えたりする。

たいていこの履歴書や面接で聞かれるのって、その人の「過去」であり「現在」のことではないだろうか。

もちろん過去も現在も大切だ。
だって過去が今のあなたをつくっているのだから。過去のあなたの姿が、これから働くかもしれない”ここ”で出てくるだろうから。

そこの部分のマッチングは見ていかないといけない。

だけどそうやって過去や現在を見るのと同じように「将来」に目を向けるのって大切だと思っている。でもここをなかなか向き合う機会がない。ちょっと大人になって旧友と再会して、

「お前、将来どうすんだよー?」

みたいな会話になることはあるかもしれないが、普通生活しているとなかなか話す機会はない。

向き合う機会、話す機会がないからパッと聞かれたときに思い浮かばない。

きっと中にはこういう人もいる。

「将来のことなんか考えない。私は今を生きるのに必死だから。」

何を隠そう、私だってそういうタイプだ。

でもそうは言ってても、気づけば将来はやってくる。今を生きることはもちろん大切だが、それが「その場しのぎ」になってしまうのはもったいない。それにその将来に対して責任を負うのは自分自身。だったら、今を大切にしながら適度に将来を考えるのも悪くないのかな、って。

だから面談を通じて深掘りをしていく。

「どんな力をつけていきたいですか?」
「そのためにどんな行動が必要ですか?」
「そもそもあなたが大切にしたい価値観ってなんですか?」

正直な話、その時に答えが出なくてもいいと思う。
むしろ答えが出る人がすごすぎる。

と同時に、きっとこれを本気で考えたら相当疲れるはず。
それくらい普段使わない脳を使うから。

それに意味があると思っていて。

疲れるってことはまだまだ「筋力」が足りていないこと。それはつまり、伸びしろ。そこに力がついたら、、、、と考えるとワクワクする。

そのために大事なのは継続すること。
毎日じゃなくても定期的に同じようなことを考えて、前回との変化だったり新しく浮かんできた考えだったりをまとめていく。それは変わったっていい。考え続けることが重要。

そして最終的には、そこで出た「将来像」を実現する場所が”ここ”でいいのか?という部分も考えてほしい。

もちろん同じ場所で、同じ目標に向かって頑張ることができたらそれに越したことはないが、上記もしたがその人の人生の責任はその人しか負えない。その人が望む将来像を実現するための場所が”ここ”じゃないのなら、縛り付けることはできず、応援するのみ。


将来を考えるって楽しいようで苦しいし、目を背けたくなる部分ではあるけど、でも考えることが自分のためになる。

そこの捉え方はしっかりと持っていきたいところ。

今後の記事の質向上のための資金として使わせていただきます!