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本人の声を大事にする

就労支援での現場で感じたこと、考えていることをまた記事にしていく。

Twitterの方では、平日毎日のように「就労移行支援での気づき」と題してその日の気づきを投稿しているので暇な際に見ていただきたい。

以前、こんな投稿をした。

就労移行支援というのは、すごくすごく簡潔にまとめると「一般就職、復職を目指すための訓練所」で、就職に向けたビジネススキル・マナーを身につけていく場所である。

ほかにある就労系の障害福祉サービス「就労継続支援」と違う部分としては、通所してもお給料がもらえないという点。本当に”訓練するためのところ”である。そして「原則2年」という制限もある。

そういった制限があるからこそ、1人1人が望む目標を実現できるための手助けとしてそれぞれに合った「個別プログラム」を提供しているのだが。

個人的に目指すべきところは上記Twitterの投稿にあるように、

「1人1人が自分でプログラムを組み立てられるようになること」

だと思っていて。

小中高までみたいに決められた時間割でこなしていくよりも、大学みたいに自分が学びたいことを自分で時間を組み立てて習得していくことが理想。

そこにはいくつか理由があって。

まず一番は「誰かに言われて”やる”ことよりも、自分で考えて”やる”ことの方がよっぽど身につくから」である。

学生時代を思い出してほしい。授業しかり学校から出されて宿題しかりどうしても「興味湧かないな」と思ったことないだろうか。「面倒くさいな」って思ったことはないだろうか。その一方で「これは楽しい!」と思ったものも中にはあるだろう。

というのもやっぱり学生時代は「やりたいこと」「やらなければならないこと」必ずしもイコールでなくて。それでもやらなきゃいけないから、「つまんないな」ってなることがある。

一方で大学や大人からの学びって楽しい。
なぜなら「自分で選んでそれをやっているから」。自分で選んでいるから元々興味があるということもあるし、選んだからには時間を使うことを意味し、その時間を無駄にしないためにも責任感が生まれると思っている。


もう1つは少し1個目と似ているけど、自分で組み立ててもらうことで「時間管理」「目的意識」を身につけてほしいということ。

どうしてそれをやるのか、いまそれをやるべきなのか。
そういった部分での「優先順位」

私も働き始めて1年半で、この部分はまだまだなところも多い。
正直、どんなパソコンスキルよりも優先順位の立て方って大事だと思っていて。でもこれって与えられたことをやっているだけではなかなか考える機会がないと思う。

自分で考えて成功して、失敗して、そうして「次こうしてみよう」となる。

でもじゃあいきなり「はい、自分でプログラム組み立ててください」というのは無茶な話だ。

だって”情報”がないのだから。

だから最初は私たちでプログラムを組み立てる。
その時に意識していること。まずは多様なものを提供する。その中で、それぞれに込められている目的、目標の部分も言語化して伝える。

伝えてもわからない、じゃない。
伝えなきゃわからない。だ。

そうすると徐々に「これってどうしてやるんですか」などと質問が生まれてくる。そこに対しても徹底的に言語化する。

すると「あれやりたい」「これやりたい」という声が出てくるようになる。それが元々もプログラムに予定していないものでも、私は積極的に承認する。しかし、ただ承認するのではなく、その前に必ず

「どうしてやりたいんですか?」

と聞くようにしている。その「どうして」に別に正解はない。その人の中で考えられて言語化出来ていることに意味があると思っている。

だから「なんとなく」という回答だった場合は承認しない

確かにビジネスにおいてのスキルは身につけてほしい。
でもそれ以上に、「自分で考える」という習慣を身につけてほしい。

考える習慣を身につけるためにも、「考えた」瞬間を見逃してはならない。
本人のちょっとした”発信”を無視してはならない。

そう思っていろんなところにアンテナを張っている。
そんな今日この頃。



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