見出し画像

最軽量のブラックホールか?最重量の中性子星か?新たな重力波が発見!

こんばんは、りょーです。

今日の「日刊天文マガジン」は、ノーベル賞を受賞した重力波について!昨年8月に検出された重力波が、どんな星からきたのかについての論文が公開されたので、今日はその話。

音声で楽しみたい方はこちらから。

今回も論文の英語概要を載せておきましょう!今回の難易度は★★☆ってところ!専門用語も少なく、短いのでいい勉強材料になるでしょう!!

興味がない方は完全にスルーで!!スクロールして本文に行っちゃいましょう!

We report the observation of a compact binary coalescence involving a 22.2 - 24.3 M⊙ black hole and a compact object with a mass of 2.50 - 2.67 M⊙ (all measurements quoted at the 90% credible level). The gravitational-wave signal, GW190814, was observed during LIGO's and Virgo's third observing run on August 14, 2019 at 21:10:39 UTC and has a signal-to-noise ratio of 25 in the three-detector network. The source was localized to 18.5 deg2 at a distance of 241+41−45 Mpc; no electromagnetic counterpart has been confirmed to date. The source has the most unequal mass ratio yet measured with gravitational waves, 0.112+0.008−0.009, and its secondary component is either the lightest black hole or the heaviest neutron star ever discovered in a double compact-object system. The dimensionless spin of the primary black hole is tightly constrained to ≤0.07. Tests of general relativity reveal no measurable deviations from the theory, and its prediction of higher-multipole emission is confirmed at high confidence. We estimate a merger rate density of 1-23 Gpc−3 yr−1 for the new class of binary coalescence sources that GW190814 represents. Astrophysical models predict that binaries with mass ratios similar to this event can form through several channels, but are unlikely to have formed in globular clusters. However, the combination of mass ratio, component masses, and the inferred merger rate for this event challenges all current models for the formation and mass distribution of compact-object binaries.

"GW190814: Gravitational Waves from the Coalescence of a 23 M⊙ Black Hole with a 2.6 M⊙ Compact Object" The LIGO Scientific Collaboration, the Virgo Collaboration 2020

今日紹介する現象は「重力波」!このnoteでも何回か紹介したことがある重力波。詳しい説明は、以前の記事に譲るとして、今回は軽く紹介しておきます。

重力波というのは、重さを持っているものなら誰しもが発する可能性がある波。目に見えない光に近いですかね。

そして重力波は重ければそれだけ、大きな重力波を生み出す可能性を持っています。しかし、じっとしていても重力波はでません!重さがあるものが動いたり、一気に重くなったりすると、空間が重力によって歪んで、重力波が伝わっていきます!

画像1

そんな重力波、正直私たちの世代がいきている間に見つかるとは思っていなっかったのですが、2016年に初めて見つかり、「重力波天文学」が始まりました。

今回は、そんな重力波文学から、新たな重力波発見のニュースが飛び込んできました!

その名もGW190814。
GWはGravitational Wave(重力波)の略称で、後ろの数字は単なる日付。つまり2019年8月14日に発見された重力波、という意味です。

これを人間に置き換えると、今日生まれた赤ちゃんは「人間200624」と名付けられることに。もっとちゃんとした名前つけてあげてほしいなと思ってしまいます笑

では、今回見つかったGW190814はどんな星だったのか?

データ解析の結果、2つのとても重い星が一瞬で合体したことによるものだと明らかになりました!

まず1つはブラックホール!その重さはなんと太陽の22.2-24.3倍の重さ。なんてスケールのお話なんでしょうか。
そしてもう一つの星は、重さはわかったけど正体が不明。。。重さは太陽の2.5-2.67倍の重さを持つ星。

この正体不明の星、2つの説が考えられていて、まず一つはこれまたブラックホール。もしこれたブラックホールだったのなら、観測市場最も軽いブラックホールということになるそう!太陽の2.5倍で最も軽いってどういうことやねん。。。

そしてもう一つの説は、中性子星説。中性子星は、星の最終形態の一つで、超高密な星。太陽程度の重さなのに、大きさは山手線にすっぽり収まるくらい笑
これまで普通太陽程度の重さだったので、もしこの正体不明の星が中性子星であれば、過去最も重い中性子星ということになります!

どちらのパターンにせよ、最軽量ブラックホール若しくは最重量中性子星と、インパクトの大きい重力波だったということになります!

これから日本のKAGRAという重力波検出器も稼働を開始して、どんどん成果を出して行ってくれることでしょうから、ちょっと掴みづらいけど重力波についても知っておくべきでしょう!
ノーベル賞もとってることだしね!笑


いかがでしたでしょうか?
もしおもしろいなーと思ったらスキ、フォローをお願いします!!

Instagram, Twitterもやっているのでよろしくね!!

それではまた明日!!

この記事が参加している募集

私のイチオシ

よければサポートをお願いします!いただいたサポートはより良い記事を配信するための活動費に使わせていただきます。