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心理的安全性がない組織の見分け方

今日のnoteは「心理的安全性とかティール組織とかオープンなマネジメントって大事だよね」というマネージャーや「心理的安全性っていうけど全然安全に感じないけど」という方に読んでほしいです。

特に僕は仕事の中で多くの組織を見ることがありますが、「心理的安全性を担保できている!」とか「その重要性はわかっている!」という方の8割くらいきっとわかってない(気がする)ので読んでほしいです。

※今からきっと放言しますが、誰より自分が出来てない自信があるので、全力で自分に向かって書いています。



心理的安全性≠何をしても安心安全

最近は(特に大企業を中心にだと思いますが)、生産性の高い組織のために「心理的安全性」が必要不可欠であるという論調を耳にするようになりました。(よね?Google発信だもん。そうだよね?)

心理的安全性とは、「チームにおいて、他のメンバーが自分が発言することを恥じたり、拒絶したり、罰をあたえるようなことをしないという確信をもっている状態であり、チームは対人リスクをとるのに 安全な場所であるとの信念がメンバー 間で共有された状態」と定義されています。

そして、僕が最近見かけるマネージャークラスの方の中にはこの定義を勘違いしていて、心理的安全性とはただ単にある意味ユルく安心安全な組織のことだと思っている方が見受けられます。

また、そういったマネージャーは少し前なら「心理的安全性とかいうけど、現実的には売り上げも達成しなきゃいけないわけだし、本音と建前というかね・・・」みたいなウザいコミュニケーションをしてきてくれたのですぐに見分けがついたのですが、最近はもはやこの論調から逃げられないと悟ったのか、「心理的安全性を保たないとね!」みたいなことを言いながら真逆のことをやるというパターンが増えてきているように感じます。

一見、「思ってることなんでも言ってよ!」「現場の意見が聞きたい!」とか言ってくるので心理的安全性があると思っていろいろ意見を言うけども結局なぜかこっちが傷つくとか、そもそもそんなことをマネージャーが言ってるけど、意見を言ったら面倒な奴とかネガティブな奴とか言われそうな気がする・・・なんで?みたいな状況が各組織で起こっているのをよく見かけます。

ここからは「心理的安全性があるチーム=対人関係のリスクを取れる」ということが理解できないマネージャーが作り出す状況の中から、心理的安全性がない組織にありがちなパターンを紹介します。ぜひ組織の見分け方の参考にしてください。


あるある①:言ったとたんに全否定

「何でも言ってよ!」と言われたので何でも言ったらキレられるorシンプルに否定されるというパターンです。

これは超初級編ですねw体験した人も多くいるのではないでしょうか。

このパターンの要因はマネージャーがその役割そのものを「偉い」と勘違いしていることが原因です。

もちろん意思決定もマネージャーの仕事の大事な要素ですので考えた結果、メンバーのアイディアが採用されないことはあるでしょうが、その場で否定的な反応をされたら(特にネガティブなことを言ったときに)もうヤバいパターン確定です。

それならお願いだから最初からトップダウンでお願いします!!ってなりますよねw



あるある②:そもそも言い出せない

①みたいなことがあったりすると???と混乱しつつも意見が言いにくくなっていきます。

でも、マネージャーは「オープンに話し合おうよ!意見出して!」とか言ってる・・・

そして混乱したメンバーは遠回しに「みんなor○○さんが言ってましたけど・・・××だって思うんです」とか「○○さんとぶつかっちゃうんですよね、××の件で」とか言いながら××というマネージャーの判断やオペレーションに対して課題感を伝えようとします。

残念ながら、これは馬に念仏を唱えることより無駄です。

馬は言葉がわからないのでまだ救いがありますが、こういうマネージャーは自分の××という意思決定は正しい前提なので日本語が理解できません。

「こいつ、うるせーな文句ばっか言って。自分で考えろよ、こっちの考えもわかんねーのかよ。あと○○もうるさいね。ってか、うちのメンバー仲悪いなー」

とか思ってます。そう!救いようのないアレなんです。

リスクが取れない時点で「心理的安全性」の「し」の字も存在しません。

このパターンは一見相談できているように感じる分、少し見分けにくいですがむしろ心理的に不安定な状況です。

仲悪いわけじゃないけど、もし本当に仲悪いとしてもお前のせいだろ!と思っちゃいますよね。



あるある③:「多数決」や「みんなの意見を一通り聞く」が多い

これは、チームとか組織というものの定義の問題でもあるのですが、同じ目的のために集まった団体がチームや組織です。

生産性の高い組織のために「心理的安全性」が高い必要があるというのはもう少し解像度を上げると、同じ目的のために集まった団体が、対人関係のリスクをとることができる関係があるから生産性が上がるということです。

つまり、自分が言いたいことが言えて、気になることを指摘できる代わりに、他のメンバーからも耳の痛い指摘や意見をもらうことがあり、その上で関係が悪化しない確信が持てる状況です。

なんちゃって心理的安全性のマネージャーはそれがわかっていないので、全員が意見を出して、多数決とかで決めるのが良いと思いがちです。

時間に限りがありますし、不要なプレッシャーにもなるので別に意見のない場面では話さなくてもいいのが心理的安全性の高いチームだと思いますが、こういったマネージャーは、なぜか時計回りに全員に意見を言わせたり、伏し目がちにしている人を名指ししてあえて意見をもらおうとします。

目的と手段のはき違えに近い現象が起こっているわけですね。

自然に議論が深まっていくのが心理的に安全な状況ですが、結果だけを求めるあまり心理的安全性のないままで、全員に意見を出すことを強要するというハラスメントを行います。

このパターンは全員に意見を聞いていたりだとかする分、さらに見分けにくいですが単純に一人ずづ意見を出させるとかしてきたら危険信号と思っていいです。(それが必要な場面もあるだろうけど)

最もわかりやすいケースは意見を言いたそうな人の話をさえぎって、意見がなさそうな人を名指しするような場面があれば、意見を言いたい人も言いたくない人もどちらも心理的安全性を失っているので、出くわしたら注意してください。(意見を言いたい人はこれ以上はうるさいと思われたと感じるだろうし、意見のない人は自然体でその場にいることができなくなります)

みんなの意見を引き出すことも、そのうえで多数決ではなく意思決定することもお前の仕事だろ!バーカ!って思っちゃいますよね。


最後に

よく、実名でこういうnoteを書いて大丈夫なの?と聞かれますが、全く問題ないです。

仮にこのnoteを同じ会社の偉い人でかつ勘違いマネージャーに該当する人が見たとしても、たぶん自分のことだと思える人はほとんどいません。「櫻井ってば過激なこと書くなーw○○さんに怒られるぞww」とか思ってます。たぶん。

で、もしもこのnoteをみて、「これって俺じゃん!」って思う偉い人がいたとしたら「櫻井のおかげで貴重な気づきがあったよ!」と言ってくれるだけですよね。

つまり、僕にはデメリットはないのです。

最後のあるあるになりますが、こういう発信を見て、「大丈夫なの!?」って思う人は、おそらく心理的安全性のない職場に勤めていると思われます。

お気を付けください!

では、また明日!



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