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生きづらい社会でも、人間らしく生きていこう。

えっ、おかしくない?

周りの人、皆苦しんでるよ。何かあった訳でもないのに、苦しんでるよ。


僕たち人間は、豊かになるために、頑張ってきて、色んな発明をしたはずだよね。

TVが見れるようになった、携帯が持てるようになった、スマホが使えるようになった、SNSでどこでも繋がれるようになった。


全然、豊かじゃないじゃん。

好きでもない仕事のために残業。

多すぎる情報量に惑わされる日々。

何かを言えば、出る杭を打たれる文化。

いつしか本音を話すこともなくなって。

自分の人生が分からなくなる。


でも「おかしい」なんて誰も言えなくて。

やっぱり自分がダメだから、人生こんなもんだから、ネガティブなことを言っても何もならないから。

溜まり溜まった鬱憤は、部下や家族へのストレス発散になり、匿名での誹謗中傷にもなり、吐き出せずに心を壊すこともある。


全然、美しくない。

何か、できることがあるはず。

でも、全然分からないから、言葉にさせてください。一緒に考えてくれると嬉しいです。



1.悩んだって、いいじゃん。

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まず、大前提の話。

僕たち、そんな強くないよね。

誰だって悩んでるし、強がって生きてる。


社会人なりたての頃、

悩むんじゃなくて、考えなさい。

とか

悩むことないな、考えてる。

とか、

言われた記憶があるけど、今になって思うのは、半分分かるけど、半分分からない。


だって、悩みの種のストレスが生まれるのは、脳からのサインだから。

辛いです。

って、言ってるんだから。


本で読んだ話、内臓の感覚を脳に伝える神経線維の量は80%、脳から内臓に情報を伝える神経線維の量は20%らしい。

つまり、感情は、理性じゃなくて、体で感じて、生まれている。

理屈を通り越して「辛い」と感じたのであれば、それは何かしらのサインだから、立ち止まっていいんだよね。


生物学的に言えば、全ての感情は生物の生存のためにプログラミングされてるんだから、体で感じたことに素直に生きていい。


世の中は、自分の弱みや感情をないがしろにして、世界の評価軸で感情を満たそうとしても、上手くいかないようになっていて、

謙虚さとか、自信とか、優しさとか、幸せとかの類は、弱みと向き合わずにいい企業に就職したり、お金をかけて遊んだり、決意を新たにしても、本質的には手に入らない。

だからまず、全ては弱さを認めること、許すこと、開放することから始まると思う。


感じた違和感を放置しないで、ダメな自分を許してあげて、見栄を張って良く見せるのをやめて、等身大で生きればいい。

悩んだって、いいじゃんね。


(着想の元になった本をちらほらと)



2.なんで生きづらいの。

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さて、本題。

やっぱり、最近何となく生きづらくなってきている事実は、受け止めてあげてもいいと思う。

ポジティブに生きようとか、前向きな言葉を使おうとかが大事なのは、超分かる。ポジティブ心理学は、その通りだと思ってる。

でも、周りを見渡してみて、自分の心に問いかけてみて思うのは、綺麗ごとだけじゃ済まないってこと。


強い人が、強い人同士で楽しんでる外で、輪に入れない人たちは、苦しんでるからね。

仕事の仕方とか、キャリアの作り方とか、モテる方法とか、強い人は色々話すけど、多くの人は目の前の1日を生きることで精一杯で、そんなこと考える余裕もない。


そして、僕なりに考えた結果、それは個人の問題よりシステムも問題だと思うようになった。

今の時代は、生きづらい側面が大きい。


まず、ちょっと心理学の話。

人間の基本的な欲求は3つに分けられて、この欲を満たされると幸せになるし、この欲を満たすために行動することが多い。

自律性

人間は、親から宿題をやりなさいと言われるとやりたくなくなり、自分のことを理解して欲しくてSNSで発信し、自分の能力が低いことが分かると自己肯定感が下がるのだ。


そして、現代では、

この3つの欲求が限りなく満たされづらくなっているから、特に何もなくても生きづらさを感じてしまう。


その最たる要因が、情報革命。

僕たちは、情報革命によって、20年前と比べると多くの情報を手に入れられるようになった。

おかげさまで、情報の格差は少なくなり、顧客の声から選ばれた良い情報だけが届けられ、効率の良い意思決定をすることができるようになった。

おかげさまで、フォロワーが多い人の声や、食べログ3.5のお店、Google検索1位のサイト、Amazonランキング上位の本、従業員満足度の高い会社を選ぶことができる。


つまり、情報革命の本質は、最適化といえる。

多くの人が支持する情報が「正解」だと判断され、それ以外のものは淘汰される。真っ当にマス受けすれば、評価を得ることのできる公正な社会である。


裏を返せば、

そこに人間らしさ、その人らしさが介在する余地はなく、機械的に割り出された最適な答えが可視化されつくしたのが現代社会である。


話を戻そう。最初の心理学の話。

自律性と、関係性と、有能感。


自律性

知らず知らずのうちに大量の情報が流れてきて、不安を駆られ、内側の心に向き合う余地もなく、気付かぬうちに答えを求めてしまう社会。

そこに人間らしさが介在する余地はなくて、過去の歴史が規定した優秀な人材になるべく、誰もが同じ情報を浴び、選択の余地の少ない社会。


自分の頭で考えて、気付いて、失敗して、成功するから、感動するんだよ。

ああしたほうがいいだの、仕事ができない人の特徴だの、覚えてほしいこと10選だの、22歳の若者たちを、放っておいてくれよ。

言われなくても、自分で気付くから。

困ったら、自分で聞きにいくから。

人間、弱いようで、実はとっても強いから。


関係性

誰もが最適化された正しさを求めて、自分らしさを失ってしまう時代。認められるのは、学歴や年収、高いコミュニケーション能力、優しさ、優れた容姿。

でも、人間は根源的にありのままの自分を理解して欲しい強い欲求を持っている。


だから、作られた優秀さを褒められても、虚しいだけ。

いっぱいいるよ。

表では輝かしい実績を残していて、交友関係も広いのに、裏ではこの世の終わりかってくらい悩んでて、誰にも言い出せない人。

ポジティブは大事だけど、ネガティブもいい。

giveは大事だけど、時には甘えてtakeもいい。


正解が可視化された世の中だから、そういう負を共有しづらくなって。

こんなにも出会いやすい世の中なのに、本音で話せる関係性、そこから生まれる情緒的な喜びは、減ってしまった。

そもそも、SNSなどと解して、こんなにも多くの人と交友関係築けるようになったのなんて、ここ10年のことだから、脳のシステムが追い付いていない。

友達100人できなくても、本音で話せる親友が3人いるなら、それはとても幸せなことだ。



有能感

正解が規定されてしまった社会。

いい大学を出て、仕事ができて、趣味が豊富で、容姿が優れていて、教養があって、年収が高くて、優しくて、話が面白くて、結婚してて、子どもを育てて、社会貢献をして、、、無理だっつーの!


でも、そんなレールを少しでも外れてしまうと、自分を肯定できなくなる空気感が、確かにある。

マッチングアプリを開けば、容姿の魅力を中心に序列付けが行われ、社会に出れば仕事ができるかそうでないかが可視化され、SNSを開けば自分より仕事も趣味も充実してる(ように見える)人がたくさんいる。


とにかく、比較の対象が多すぎる。

それに加えて、みんなが強がって、自分を大きく見せようとするものだから、自分だって長所があるんだって肯定するのが、とっても難しい。

ありのままの自分を認めるのは大切だけど、やっぱり人間は有能だって思いたいんだから、それが実感できないと幸福を感じにくい。



こう考えると、生きづらさの原因は、情報革命が物質的豊かさと引き換えにもたらした幸福を実感しにくいシステムなのではないか。


(着想の元になった本をちらほらと)



3.閉塞感の行く先

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こうして、真面目で、頭も良くて、周りから認められている人が、自分を認められず、なぜか幸福を実感できないとどうなるかというと、それが周りに波及していく。


認めてほしいから、強い自分をアピールする。

自分を愛せていないから、他人に厳しくなる。

信じた正解を実感するため、他人に強要する。


それも、無意識に。

心の悲鳴に気付かないまま、その行いが正しいと思うがままに。


そうすると、その空気感に堪えられない人は、居場所を失っていく。そして、分断が生まれる。

昨今のTwitterは大体そんな感じだと思うから、いる意義を見出せなくなってフェードアウトしつつある。


自分を許せないから、他人を許せなくなる。

他人に許されないから、自分を許せなくなる。


えっ、これが僕たちの目指していた姿だっけ?

そうじゃなくて、本当は、お互いの人間らしい感情を理解し合って、人間らしく生きた方が、幸せなんじゃないかな。



4.自分の心を許そう

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だから、自分を、許してあげて。


でも、1つだけルールがあって、自分を許そうとするんじゃなくて、自分の感情を許してあげること。


「自分には価値がないと感じてしまう」
「仕事できない自分が許せない!」
「すぐ嫉妬する性格の悪い自分が許せない!」


いいじゃん、別に。

それも、脳の本能だ。

「自分は価値があるんだ!大丈夫!」って言い聞かせても、中々そうは思えないこともあると思う。

全ての感情は、必要があって、発生しているんだから、まずそれを認めてあげよう。


そうやって、

あ、今ストレスが発生しているなあ。
あ、今嫉妬しているなあ。
あ、今自分を責めてるなあ。

ま、いっか、人間だし。

と自覚できるようになるだけで、実は生きやすくなる。


だってさ、

朝起きるのは面倒くさいし、自分のことを理解して欲しいし、できることなら勝ちたいし、他人の失敗を見て安心するし、夜になると急に不安になるし、可愛い子とイケメンが好きなのが人間じゃん。


だから、その感情を押し殺して生きているとしたら、開放してあげて欲しい。

そして、その大切な感情を、守っていって欲しい。

感情を殺す大人が周りに多いなら、シャットアウトしてしまっていい。

SNSは違和感を感じたら離れたほうが方が、職場以外の人間関係は自分を理解してくれる人だけでいいし、逆に理解してくれる人は大切にしたらいい。


自律性

自分の人生は、自分で決めたほうが幸せだし、深い人間関係を築いて理解し合えた方が幸せだし、周りと比べずに自分の価値を実感できた方が幸せだから。



5.資本主義とどう向き合うか

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そんな綺麗ごとを並べても、今の世の中は資本主義社会だから、そうもいかなかったりする。


情報革命の後では、人より優れた情報をいち早く入手し、適応していったほうが、上手くやっていける気がする。

就職活動では、言われたことを素直に聞いて、笑顔で早く実行に移せて、無尽蔵に働ける体力を持った人が好かれるような気がする。

恋愛市場では、容姿と愛想がよかったり、頼りがいがあったり、本心とは逸れても相手が好きそうな言葉を選べる人がモテそうな気がする。


結局、自分の心を殺しながらでも、社会に適応したほうが、生き残りやすい仕組みになっている気がしてしまう。

はあ、やっぱり、生きづらい、、、?


いや、そんなことはないはずだ。

ちょっと考えてみよう、、、


実は、大きなチャンスなんじゃないか!?

だって、みんな似たようなこと思ってるでしょ。


日本は人口が減っていくばかりだし、経済成長も止まっているし、情報の流通でどんどん画一化されていくし、自分の心を解放できる場所はないし、正直、普通に幸せな人生を生きれればそれでいいんだけど、それすら難しいし。


だったら、作ってしまえば、いいんじゃない。

そもそも、既存のシステムは限界を迎えてきていると思う。営業マンは、売りたくないものを売っては、精神をすり減らしているし、SNSは人生の幸福度を下げるなんてバグみたいな研究結果が出てる。


貧しかった今までは、戦争で国のために心を体を殺して生きてきたり、物を作って、たくさん売って、生きてきたりしたけど、もうそんな時代じゃなくなった。

これからは、情報革命で失いかけた人間が人間らしく生きて、幸せを感じられることに1番の価値を感じられる時代になる気がする。


そうすると、

塾が伝えていた情報には価値がなくなり、学びの楽しさを本質的に感じされられることに価値が生まれるかもしれない

心を殺して言われたことを早くこなす人材よりも、心を豊かに、本当に人が幸せになるサービスを考えられる人材が重宝されるかもしれない。

容姿や優秀さがコモディティ化した息苦しい恋愛市場では、しっかりと深い付き合いができて、自分らしく生きているマイペースな人の方がモテるかもしれない。


つまりは、情報革命やAIの進化の裏にあるのは、極限まで便利になった社会の中で、個人が心の豊かさを追求する時代。

そして、この生きづらさを最前線で感じている今の若者世代が、イノベーションを起こしていく世代の中心になる。


(書いてて思い出した本をちらほらと)



6.人間らしく生きていこう

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だから、感情にふたをするのはやめよう。


これから心の豊かさを求められる社会では、感じたこと、違和感は、1つ1つが大切なヒントになる。

どんなに偉い人が偉そうなことを言ってても、違和感を感じたらその時は無視していいし、自分が間違ってたと後で気付いたらその時に戻ればいいだけだから。


とはいえ、資本主義と戦う必要もある。

その時に備えて、教養は学んでいこう。

今の時代で、学びを諦めて、心豊かに生き続けるのは、多少難しいと思う。


だから、

・ビジネスはどんなシステムなのか
・お金はどんな循環をするのか
・人間の脳の仕組みはどうなっているのか
・社会の流れはどんな感じなのか
・どんな生き方があるのか

を少しずつでも学んでいけると、資本主義の中で心豊かに生きる術を身に着けられるんじゃないかと思う。

最初に1冊は7つの習慣がおすすめだ。


本を読むのが苦手な人も、

何となく学ばなきゃ!

で勉強するよりも、

心豊かに人間らしく生きるぞ!

と思って学ぶのでは、全然モチベーションが変わる。


社会に出ると、偉そうな大人に感情を殺されそうになることが少なくないが、その時に武器になるのが教養だ。

自分が自分らしく、人間らしく生きるために、学びを進めて欲しいと思う。


そして、心を解放していこう。




おわりに

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

誰よりも僕自身が心を殺している感覚があって、先月に始めたコーチングを機に、少しずつ取り戻してきました。


実は10年前から、同じことを思ってました。

数学強者の理系だった僕が、心理学の道に進もうと思った時から、今日書いた内容の1%くらいの想いが、うっすらとありました。

そして時代が追い付いてきた。


コーチングを経て、色んな心に向き合ってみて、10年前から感じ続けたことに確信が持てるようになり、周りの閉塞感を感じたこともあり、「人間が人間らしく生きれる社会の実現」がしたいのだと気付けました。


ただ、あくまで人間らしく生きたいので、心が伴わないまま、急激に起業したり、行動したり、目標に向かって突っ走ることもしません。


ゆっくり、ゆっくり、
心と対話をしながら、進んでいきます。


ぜひ一緒に考えながら創っていきたいと思っているので、共感した方はぜひ声をかけてください。

実は親友だと思っている友人の半分くらいはnoteが好きで僕が声をかけたり、かけられたりなので、ぜひお話しましょう。

(SNSはだいぶ制限しているので、返事が遅くなるかもです。よく分からない方には、返事をしない可能性もあります)


そして、今後もnoteでは、3年間で学んだ心豊かに働きながらも資本主義を生き抜くコツを発信していこうと思います。

世の中のビジネス本には、心の豊かさを無視した合理的に成果を出す方法ばかりで、嫌気がさしているので、そうじゃない在り方を追求していきたいです。

~fin~

サポートだなんて必要ありませんので、よかったら反応いただけますと嬉しいです!