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【リンパの成り立ち】健康雑学

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こんにちは(*^^*)整体×ヨガのプライベート隠れ家サロン【Refresh Labo R.I.T】整体師の伊藤です(^^)


今回は【リンパの成り立ち】について書いていきます!

ちょっとマニアックな内容ですが何か参考にしていただけると嬉しいです(^^♪


体内の水分

人間の体は水分がいっぱいです。

そのうち3分の1は細胞外液というものです。

細胞外液とは

・血液
・リンパ液
・脳脊髄液

をはじめとする、”細胞外”にある液体のことをいいます。

上記の3つが代表的ですが、体腔にある胸水腹水尿関節液(滑液)、眼球にある眼房水硝子体液など、様々な部位に含まれる液体の総称です。

今回のテーマである「リンパ」は細胞外液の代表的なもののひとつです。


体内の水分のうち、残る3分の2は細胞内液といって、細胞内を満たしている液体のことです。

細胞内液は、細胞外液が減った時には細胞内から外に漏れだし、細胞外液としての働きもしてくれます。

細胞内液は、細胞外液の言わば”リザーバー”的な役割を担っているのですが、

それほど細胞外液が生体に果たす役割の重要度も覗えますね!

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ちなみに、体内の水分量は

新生児 > 成人
男性 > 女性

というように成長の過程や性別によって違います。

男性のほうが水分量が多いのは、女性の場合”脂肪”の割合が高くなっているためです。

脂肪よりも筋肉のほうが水分量が多いんですね!


リンパの成り立ち【血液の流れ】


リンパの成り立ちを考えていく上で、”血液”は重要なキーとなってきます。

血液と言えば、心臓。

心臓の脈動によって全身に血が巡っていきますが、

実はこの血液から”リンパ液”も生まれています。


心臓から送り出される血を「動脈血」還っていく血を「静脈血」と言いますが

動脈血を100%とすると静脈血はおよそ90%しかありません。

10%はどこにいったかというと、

全身に張り巡らされている毛細血管から漏れ出し周囲の組織の間隙に溜まり「組織液」(間質液)となります。

組織液=血液ではありませんが、組織液は血液に含まれている液体であり、毛細血管から成分の浸透圧によって”漏れ出して”いきます。


この組織液によって細胞の隅々まで栄養が運ばれていきます。

そして、余分に漏れ出した組織液は回収もされていきます。


その回収経路には2パターンが存在します。

①過剰に組織液が増加したときの緊急措置として、一次的に毛細血管や静脈から再吸収される

②ゆっくりと溜まり、周囲の毛細リンパ管に吸収される


ここまで来て初めて”リンパ”というワードが出てきました!

そうなんです、リンパとはもとは血液に含まれる液体(=組織液)のことで、リンパ管に吸収されたとき「リンパ液」と名前を変えます。

面白いですね!(*^^*)

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リンパの名前の由来

余談ですが、「リンパ」って名前がすでにややこしいですよね。

急にカタカナですし。

リンパの語源はギリシャ語でnymphe(ニンフェ)と言い、精霊・美少女・妖精といった意味を持つ言葉だそうです。

「きれいで透明な水」「泉などから湧き出る水」といったリンパの性状を表しているそう。

このnympheはのちにラテン語のLympha(リュンパ)へと変化していき、

日本にはオランダから伝わってきた際に「リンパ」という音訳で現在に至る、と言われているそうです。

リンパには漢字もあって、

・列印巴
・淋発
・淋巴

などと書くそうです。

漢字にするとさらにややこしいですね。。


リンパと血液の違い


リンパ液と血液は似て非なるものです。

その違いは簡単にいうと

「リンパのほうが”さらさら”」であるということです。


血液よりもさらさらなので、ゆっくりとした流れであっても流れることができるんですね。

リンパ液のもとは組織液であり、組織液は血液に含まれる、と前述しましたが、

では、なぜ「リンパのほうがさらさら」なの?というと

含まれるタンパク質の違いになります。


血液(血清)に含まれるタンパク質は

・アルブミン
・グロブリン

が一対一の割合ですが、

リンパでは

・アルブミン

およそ60%多いとされています。

グロブリンに比べてアルブミンのほうが分子量が小さいため、

アルブミンの割合の高いリンパ液のほうが”さらさら”としているわけです。


毛細血管から組織液が漏れだすときに、分子量の小さいアルブミンのほうが「漏れ出しやすい」というわけですね!

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アルブミンとは?


血液とリンパ液を分かつ重要な成分「アルブミン」とは何か?というと

肝臓でつくられるタンパク質の一つです。

このタンパク質によって、カルシウムやビタミンなどの栄養素を各細胞へと運び、細胞からは老廃物を回収することができています。


このアルブミンが少なくなると、血液の浸透圧は低下し

毛細血管から血漿が漏れやすくなり、組織液が溜まりやすくなってしまいます。。

そうして溜まった組織液の回収が滞ってしまえば、「むくみ」と言われる浮腫の状態になってしまいます。


「血清」「血漿」とは、血液が凝固した際に分離する透明(黄色)の液体のことです。「血清」には凝固成分が含まれず、「血漿」には凝固成分が含まれます。ざっくりいうと、血漿(血管内にいるとき)=組織液(漏れ出した後)

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アルブミンを増やすには?


アルブミンが減ることが「むくみ」の原因のひとつとして考えられます。

アルブミンが少ないというのは「低栄養」も意味しており、

様々な検査などでも栄養状態の指標とされているタンパク質です。


では、アルブミンを増やすにはどうすればいいのか?

◆良質なタンパク質を摂取
◆肝臓をいたわる

というのがポイントになってきます。


「良質なタンパク質」というと、肉や魚など動物性タンパク質には沢山のアルブミンも含まれておりおススメですが、

これらの食品は加工してあるものが多く、結局”腸”に負担をかけやすい場合が多いです。


腸に負担がかかれば、吸収の効率は下がるため

「肉をいっぱい食べよう!」という考えは少し安易かもしれません。。


それなら大豆類などを意識的に食べるようにしたほうが

腸・肝臓にも負担が少なくおススメかなと思います!

(とはいえ、ダイエットやりすぎ!などでない限り”低栄養”状態になることは少ないと思いますが・・・)

参考にしていただけると嬉しいです(^^♪

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まとめ

【リンパの成り立ち】いかがだったでしょうか?(^^)

ややこしいリンパの、ややこしい話でしたが何か参考にしてもらえると嬉しいです!

最後まで御覧いただきありがとうございました!(*^^*)


次回【生物の進化とリンパ】

お楽しみに(*^^*)

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