「チーム」はどう成長するのか

先ほどある雑誌で長尾彰さんの記事を読み、そこからいろいろと派生してます。

長尾さんはこんな方。

ナガオ考務店の代表取締役でもあります。
考務店って名前もいいですね。

「グループ」が「チーム」に成長する

記事は、集団はどのように成長していくか、というもの。

長尾さんは記事の中で、

集団は最初から「チーム(団)」として機能するわけではなく、フォーミング(第1段階)とストーミング(第2段階)という「グループ(群)」の状態から、ノーミング(第3段階)とトランスフォーミング(第4段階)という流れで「チーム(団)」へと発達していく

と書いてます。
また、「グループ」が「チーム」に変わるには、「自治」が大事だとも書いています。

この成長ステージを図に表すと以下のようになります。
(元の図を真似しました)

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成長ステージの特徴

第1ステージ フォーミング(同調期)
・メンバーが集まったばかり。互いのことも何をするかもよくわかっていない。不安、緊張。
・メンバーは指示を待ち、言われた通り行動する(他律)。
・変な人と思われないよう、空気を読んで遠慮する。様子見。変な人と思われないよう、空気を読んで遠慮する。様子見。
・コミニケーション量増大による「心理的安全性」がカギ。

第2ステージ ストーミング(混沌期)
・試行錯誤の中、各メンバーの本音の意見が場に出る。対立・衝突が起こり、すり合わせをする。
・コントロールしにくい状況になり、生産性が低下する(ストーミングの谷)。
・各人のキャラクターが表出し、相互理解が進む。
・ 「意思決定」のためのコミニュケーションの質がカギ。

第3ステージ ノーミング(調和期)
・成功体験を共有することで、自分たちのルールができる(自律)。
・各人の強みを生かした役割分担が明確になり、成果が出る。
・情報の共有が進み、共通言語が生まれる。
・影響力が大きく、方向性を決める人がリーダーになる。場面によりリーダーが変わることもある。

第4ステージ トランスフォーミング(変態期)
・あうんの呼吸で動けるようになる。
・チームがあたかも1つの生き物のように機能し、目覚ましい成果が生まれる。
・自分の役割をやり切ることが、チームへの貢献につながる。
・チームに対する帰属意識が高まる。「ずっとこのチームでやりたい」。

「チーム化」を進める4つの視点と16の条件

指示・命令でチーム化を促すことはできませんし、
指示・命令でできたチームはチームとは呼べません。

チーム化を促すには、以下の条件をできるだけ多く満たすような職場環境や心理的安全性が確保された人間関係が大事だそうです。

協働の視点

1 一人では達成できない
2 全員で協力せざるを得ない
3 メンバー同士が仕事を通じて何を共有したか明確になっている
4 対話を通じてお互いの意見を共創できる

状況設定の視点

5 制限(お金・時間・道具・人材)が明確になっている
6 「テーマ」を体感・実感できる
7 チームの「WHY(なぜやるのか)」が明確になっている
8 自分の考えを整理するための「省察(ふりかえり)」と「観察」の機会が、十分にある

目標・ゴールの視点

9 ゴールが明確になっている
10 目標と指標を自分たちで決められる
11 再チャレンジが可能
12 現実と理想のギャップを明確にできる

フローの視点

13 参考にできる事例が少ない
14 最初の時点では達成できるかどうかがわからない
15 難易度が調整できる
16 フローが体験できる

「早く行きたいなら一人で行け。遠くに行きたいならみんなで行け」

これは長尾さんが好きな、アフリカに伝わる言葉です。
私はこれまで、一人でズンズン進んで行ってしまうことが多かったです。
一人でやる方が気が楽だし、誰かにお願いするのはタイミングを気にしたり、お手数をお掛けしたら悪いなと思うので。

でも、進んでるといったって、そんなに一人で進めるわけもないですよね。
それに誰かが勝手に一人で進んでいっちゃう職場は、なんか殺気ばってて精神的に良くないです。

私はもう、中堅と呼ばれて何年も経ってるので(笑)、今後はより一層「共創」の精神でチームを作るのに役立ちたいと思いました。

長尾さんの記事を探してたら、気になっていたあの本の著者だったことがわかりましたので、早速Kindleで購入!

また、長尾さんはNewsPicksでも取材されています。
こちらも「なるほど!」と思えることばかりの内容ですので、チームづくりに興味のある方はご覧ください。

新年度に向けて

4月から新年度ですね。
長尾さんは、

4月、5月はフォーミングの時期です。まずはフォーミングの時期と心得て、心理的安全性が確保された職員室を目指し、コミュニケーションの量を増やすことを心がけましょう。

と述べています。

4月は人事異動があり、待ったなしで行事はどんどん流れて行きますが、最終的により良いチームを目指すのならば、生産性が鈍ってしまうフォーミングやストーミングの時期を飛ばさずに、そんなもんだと考えてじっくりと取り組んでいきたいものです。

今回の記事は、「月刊教職研修3月号」を参考にしました。
テーマは「チーム」。

Googleの「世界最高のチーム」について書いたピョートルさんの記事もあります。これらも興味のある方はどうぞ。
ピョートルさんの本は先日注文し、明日届くことになっていたところです。
これも楽しみ。


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