大企業で事業推進するために必要なこと #98
今日はイノベーティブな価値創造とリスクを排除した事業推進の矛盾について描いていきたいと思います。こうやったらイノベーティブな価値創造を一歩前に進められるんじゃないかっていう提案です。
事業推進の矛盾
価値創造とは難しいものです。誰しも考えうる確実性の高い取り組みは、望んだアウトプットを創出する確立がほぼ100%です。
ただ、誰にも思いつく企画ってつまりは革新性が無いです。そんなものは競合も同じく実現してくるのでコスト競争に巻き込まれるだけです。
逆に、自らの強みを生かした誰も考えつかない誰も真似できない取り組みは、革新性が高く経済価値は非常に大きいです。
ただ実現する可能性が100%とはならない。
北京オリンピックの羽生くんを思い出してもらえたらわかりやすいと思います。彼は4回転アクセルという誰も実践したことのない技にチャレンジしました。しかしながら金メダルには届かなかった。それは確実にできるものではないからです。
一方で大企業での事業推進というのは矛盾甚だしく、チャレンジを求めるくせに確実な成果も同様に求めますよね。リスクを許容するくせにリスクを確実に潰す策を考えさせる。
そしてリスクがなくなるまでは投資がもらえないものです。投資がもらえないとチャレンジができません。チャレンジができないと事業は推進しません。まさに袋小路です。
この矛盾を解決するには?
ではボク達価値創造部門はどのようにして矛盾を乗り越え、革新的なソリューションを生み出せるのか?
その答えは『上司にこっそりやる』です。
『ん?投資がもらえないから結局事業推進できないんじゃないの?』と思われるかもしれません。たしかにそうです。量産体制を整えたり、大きな検証を進めるためには大規模な予算が必要です。ただし、PoCはできます。
PoCを自分のコントロールが効く範囲でコツコツやるのです。
予算20万円以下であればマネージャーの認可がなくとも消耗工具として購入できます。認可がいらないということは成果も求められないということです。
期初に上司と整合した年間目標はしっかり成果を出しつつ、未来に向けた革新的なソリューションの創造を進めていく。バランスが難しいですが、ボクは9:1くらいの割合でやってます。年間180時間。1日1時間くらいです。
これである程度のヒト、カネというリソースが手に入りました。モノ、情報はパソコンがあればなんとかなるでしょう。あとは自分の創造力や世の中が向かう方向性を意識しながらやって楽しいことをやるだけです。
この活動のお陰で、ボクは開発時代に3つの技術開発テーマを立案することができました。企画になってからもコツコツと外部業者を活用しながら上司に内緒でこっそりと進めています。
ただ、一人では成果は限られます。今年度はチームリーダーとなったのでこの活動をチームメンバにも広げて行こうと思います。それによって緊急性は無いけど重要度の高い仕事をノーリスクで実行していきたいと思います。
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