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【ロゴの定義】ロゴとは?/ロゴの言葉の意味は?/ロゴはなぜあるの?

こんにちは。ロゴデザイナーのRYOです!

突然ですが、みなさんは「ロゴとは何か。」という問いに答えを出せますか?

現在、多くの企業やブランドがロゴを活用しています。
むしろ、ロゴのない企業やブランドが見当たらないぐらいです。
そして、ロゴデザインは日常に溶け込んでいるデザインの一つです。

そこで、ロゴについて詳しく知りたい時、何を調べたら良いか迷った事はありませんか?

この記事では、ロゴへの考え方が深まり、ロゴの知識が身につきます。

そして、「ロゴとは何か。」という問いに自分なりの答えが出せます。

是非、最後までご覧下さい。


ロゴの定義

世の中には、ロゴデザインやロゴマーク、ロゴタイプと言うように、ロゴのつく言葉がたくさんあります。
聞きなれない方は、横文字という事もあり混乱すると思います。
まずは、頭の中を整理するため、ロゴマークについて理解しましょう。

ロゴマークは、「シンボルマーク」「ロゴタイプ」によって構成されます。他にもスローガンやキャッチフレーズを説明する「タグライン」がつくこともあります。

ロゴマークの解説

【画像参照】
①シンボルマーク
②ロゴタイプ
③タグライン
④ロゴマーク

画像を見たら理解しやすいと思います。
シンボルマークは、象徴的、抽象的なマーク。
ロゴタイプは、デザインされた文字。
タグラインは、キャッチフレーズ。
ロゴマークは、ロゴの総称。

ロゴマークについて理解すれば、なんとなくロゴを理解できた気がしませんか?

ただ、なぜ「ロゴ」というのか気になった方のために、次は「ロゴ」の語源を調べてみましょう。

ロゴの語源

「ロゴ」の語源は、ギリシャ語の「ロゴテュポス」に由来しています。ちなみに、ロゴテュポスは「言葉」という意味を持っています。

つまり、上記で説明した「ロゴマーク」を本来の意味に直すと「言葉の印」となります。

「言葉の印」をどう解釈するかは人によりますが、自分は「伝えたい言葉を表現した印」だと考えました。

現時点で「ロゴとは何か」という問いには「伝えたい言葉を表現した印」という正解に近い答えが導き出せました。

しかし、現在は「ロゴ」は企業や団体などが使っているイメージが強いため「伝えたい言葉を表現した印」よりも「企業や団体などのブランディング」の方がしっくりきます。

次は、現在に至るまでロゴにはどんな歴史があったのか見ていきましょう。

ロゴの歴史

ロゴの歴史は諸説ありますが、有力な説として紀元前2300年に古代メソポタミアの「円筒印章」から始まったとされています。
円筒印章とは、古代メソポタミアで所有者などを示すために使用された印章です。

また、別の説では人類が放畜をするようになった頃に使われた「焼印」から始まったという説もあります。
焼印を押すことで、自分の家と他人の家の家畜を区別できるように、所有の証としていたようです。

二つの説を紹介しましたが、「円筒印章」と「焼印」の二つに共通する事があります。
それは、「自分が所有する物を他人と区別するための印」として使われていることです。

これは、面白い発見だと思います。

なぜなら、「自分が所有する物を他人と区別するための印」は上記で自分がロゴの定義として述べた、「伝えたい言葉を表現した印」と「ブランディング」の要素を持っているからです。

歴史を見れば本質がわかる気がしました。

そして、時代を経て日本の「家紋」や、欧州で使用された「紋章」など、個人だけではなく特定の集団を表すマークとして使われていきます。

家紋と紋章

【画像参照】
左:徳川家の家紋
右:イギリスの国章

ちなみに、家紋は家系や家柄を表すシンボルマークとして使われ、細かく分類すると三万種類以上があると言われています。

紋章は、個人および家系をはじめ、団体などを識別するために使われています。

それほど、ロゴマークは他人と識別するためのツールとして使われてきました。
そして、身近な存在です。

そこで、ロゴマークはどのようにして企業に欠かせない存在になったのか。
次は、日本にロゴが定着した理由を調べてみましょう。

ロゴが日本に定着した理由

家紋の歴史を見れば、ロゴマークが流行る時は何かしらのブームが起きている事がわかります。

そう考えると、企業にロゴマークが定着したのは何かしらのブームがあったからだと考えられます。

実際に、80年代から90年代にCIブームが起こりました。
CIブームとは、日本の企業が欧米の影響で、企業の事業内容や理念などを整理し、社内外に発信していくことです。

簡単に言えば、「会社のアイデンティティを主張するのが流行った」という事です。
そこで、企業の事業内容や理念をわかりやすくするため、ロゴマークが用いられました。

これまでの事を知ると、ロゴの重要性が理解できたと思います。もちろん、企業や団体にとってロゴ以外にも重要な事はあります。ただ、ロゴは視覚に訴えかけるツールです。

例えるなら、企業の顔になります。
人の記憶に残り、人に印象を与えます。
大袈裟に言えば、非言語コミュニケーションの一つでもあります。

今までの流れからロゴマークは、時代の変化の影響を強く受けます。
最後に、これからのロゴマークはどう変化していくのかを考えてみましょう。

これからのロゴマーク

これから、ロゴマークはどのような変化を迎えるのか。実は近年、ロゴマークのトレンドが変化しています。
というのも、最近のロゴマークがシンプルでフラットなデザインが多くなったと思いませんか?
これは、デジタルデバイスの普及が理由とされています。

なぜなら、デジタルデバイスに表示されやすいように立体感やグラデーションの要素を無くしているからです。

ロゴの変化

【画像参照】
①グーグルのロゴ(影を無くし、平面的なロゴに。)
②スターバックスのロゴ(アイコン化してフラットな印象に。)
③アップルのロゴ(色を単色に変化。)
④トヨタのロゴ(メタリック加工を排除。)

さらに、現代での良いデザインの基準が「デザインの足し算」よりも「デザインの引き算」を上手くできているかに変化したのも影響していると思います。

デザインの引き算というのは、不必要な要素を省いて、必要な要素だけを伝える洗礼されたデザインという事です。

これからのロゴマークが、どのようになるかですが、企業の中でCIブームのような「流行り」、もしくはデジタルデバイスの普及のような「社会の変化」が影響してくると思います。

簡単な例を挙げると、グローバル化に伴い日本の企業のロゴマークがシンボルマークと英語表記のロゴタイプに変化していくと考えられます。

理由は、グローバル化するためにロゴタイプの表記は英語表記になり、その企業の理念やアイデンティティを言葉を通さずに伝えるため、シンボルマークが用いられるからです。

最近の日本のロゴはシンプルなロゴタイプのみのロゴが多いです。
一方、欧米では、シンボルマークのみのロゴが多いです。

アメリカ企業と日本企業のロゴ

【画像参照】
左:アメリカの代表的な企業のロゴ
(アップル、ペプシ、スターバックス、マクドナルド)
右:日本の代表的な企業のロゴ
(ソニー、東芝、キヤノン、パナソニック)

日本企業のロゴがロゴタイプ中心になっているのは、アメリカ企業に比べてロゴのリデザインを行っていない事とデジタルシフトが進んでいない事が理由と考えられています。

アメリカ企業のロゴがシンボルマーク中心になっている理由は、グローバル市場をターゲットにしているため、アルファベットが読めない人も考慮しているからと言われています。

もちろん、日本企業でロゴタイプとシンボルマークの組み合わせのものは、たくさんあります。
あくまでも、日本の大企業にロゴタイプのものが多いという、傾向の話です。

時代の違いだけでなく、国の違いによってもロゴマークの流行りがあります。
「流行り」を意識したデザインは、時代とともに古くなるため、あまり良くないと言われますが、ロゴマークに限らずニーズがあるため「流行り」が産まれます。
そのため、自分が作るロゴに落とし込むかは別として、時代のトレンドを抑えておくのは重要です。

他にも、これからのロゴマークの変化として、テクノロジーの進化によりロゴマークの使用用途も変化していくでしょう。

みなさんは、どのようにロゴが変化していくと思いますか?

この記事を読んで、ロゴについての考えが深まれば嬉しいです。

まとめ

■ロゴは「伝えたい言葉を表現した印」
■ロゴは「ブランディングするためのツール」
■ロゴは「自分と他人を区別する印」
■ロゴは「企業や団体の顔」
■ロゴは「非言語コミュニケーションの一つ」
■ロゴの変化は「時代の変化を表す」





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