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poetry

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長文、一行詩、 Twitterに投稿した詩、駄作。ぜんぶ。
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2022年1月の記事一覧

アルカリ

アルカリ

蒼くしか咲けなかった僕
君の懐 温さに甘え

小さかった
弱かった

君という土壌なら
僕はこんなにも赤くなれるのに

雨で地盤を固め
カタツムリの這う速度でいい

その肌も その笑顔も
僕が護るから

強くなるから

君の口元が緩む
僕の目尻が下がる
そんな笑いの連鎖反応を
年老い朽ちるまで続けよう

雨だって 娯楽

君となら

解けぬ

解けぬ

あなたと私を繋ぐ糸

どちらかが緩めれば
どちらかが引き寄せる

一定の距離を保ったまま
決して縮まることのないそれは

いつも心を縛り
記憶の総てを昇華させていた

(どんなに望んでも)

私たちの糸はどうして
赤色ではないのでしょう

願わくは、

願わくは、

君は向こう側で
どんな顔をしているの

優しい顔?
恐い顔?

僕はいつも
外側を眺めているよ
口元が緩むことも
眉をひそめることもなく。

世界は常に
灰色のベールをまとっているように見えるから
もう忘れてしまったんだ
最後に青空を見たのはいつだったかな。

何もかもが嘘だったらいいのに

笑うとき胃がキリキリ痛むのも
猫が死んだとき
ちっとも悲しくなかったことも
スケッチブックを広げる時間が無

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