外資スタートアップでの学び by 1年目

はじめまして。
外資スタートアップでシニアセールスマネージャーとして、大阪の立ち上げに携わっている山口と申します。
この会社にジョインしてから2年が経過して、個人的には尋常では無いくらいの激動で走り、様々な思いや学びがあったので備忘録として記録しておこうと思います。
是非、この記事を読んで頂き、少しでも思考や行動の引き出しの一つになれば幸いです。
今回の記事は1年目です。
※社名や業務内容に関して非公開とさせて下さい🙏


ジョイン!

Linkedinから大阪をローンチするにあたり、リクルーターからのオファーでこの度、外資スタートアップにジョインしました。
新たな市場を自分で作るワクワク感を持って、「やってやろう🔥」と言う気持ちです。

東京研修

入社当時、大阪メンバーは私と他部書Yさん(先に入社してた)と2人だけでした。そんなわけで東京出張🚅

・・・・・・東京到着・・・・・・

本社に到着しました。はい、誰もいません。笑
(ハイブリッドだけど、みんなほとんどリモート)
しばらくすると上司が現れてPCを受け取りました。
必要な設定を完了させている間にまたポツンと1人ぼっちです。
特に指示は無く、グローバルで展開しているニューメンバー向けの研修がありましたのでそれを受けます(もちろん英語です。)
全然聞き取れないので自己紹介だけしてZOOMの退出ボタンをポチッと。(Sorry HR🙇‍♂️)
その後、先輩方に同行依頼をして、自分で資料を見ながら不明点を洗い出してそれを先輩に聞いて「自己研修」の終了です。
研修内容は記憶にございません。・・・・・・・・・・研修終了。

大阪セールス開始!

ちょっと待って下さい。
弊社にはSalesForce含めてその他様々なITツールが用意されていますが、そもそもまっっっっっったくどのツールをどのタイミングでどう使うのかわかりません。
とりあえずわからないことがわからない。
いや、わかってることなんかあるのか??と言う感じでしたので最初の1ヶ月は上司に週3で1on1の依頼をしました。
まず、近くに聞ける人が誰もいない且つ自分が契約を取らないと大阪は即終了のプレッシャーがありました。
数日後には初契約が取れて、そこからポンポンと契約取れたのでここでやっていける自信にはなりました。
そうしてると東京メンバー2人が会社から去りました。
ま、スタートアップやベンチャーはそんなもんですよね。

翌月には、2人目の大阪セールスがジョインしました。(ここではK君と呼びます。)
K君は中々結果に結びつかずで、彼は3ヶ月後?にPIP(Performance Improvement Plan)を宣告されてしまいます。
※日本語だと業務改善プログラムで、これは1~2ヶ月で設定された課題をクリアしないといけないよと言うものです。

彼をサポートしながらも自分も足を止めることはできません。
その中で、他部書のメンバー(Tさん)はお客様とのコミュニケーションが苦手でクレームラッシュでした。
その時は大阪メンバーが3人しかいないのでそのクレームがもちろん自分にきます。
サービスのクオリティも未完成の部分が多々ありましたので、トラブルが無い日なんてありません。
ただ、スタートアップだからとか、ベンチャーだから、は言い訳と考えていますので東京メンバーを大阪に召喚したり、Tさんを入れ替えたりなどあの手この手でトラブル&クレームと闘いました。
K君のサポートやTさんフォローしながらも自分としては契約数も積み上がってきましたが、K君がPIPを達成できませんでした。
人数があまりにも少ないのでこれ以上減るのも大変だし、新しく入社したCSもかなり大変な状況だったので、カントリーマネージャーとヘッドオブセールスに提案してK君が違うロールで再チャレンジができる環境を作ることができました。

動画プロジェクト

社内でプロジェクトの公募があり、プレゼンして通れば予算1OO万円でプロジェクトが作れると言うものに応募して数名のプロジェクト案から運良く自分の提案が受け入れられました。
ま、もちろん動画を作った経験はゼロなわけですよ。笑
プロジェクトメンバーの選定は東京にいる自分のチームメンバーや他部書から1名ずつメンバーを選定しました。
※横軸の関係構築という観点で。

幸い、自分の東京チームメンバーの子が動画作成の経験があったのでほぼお任せ状態で、無事に動画は完成しました。(ホントはここで公開したいのですが、ごめんなさい🙏)

東京でセールス

大阪で周りに助けてもらいながらも結果を積み上げることができて、一旦既存顧客の定着にフォーカスするタイミングになりました。
私は大阪の次の拡大を見据えつつも、一旦数ヶ月間は東京セールスのヘルプをすることになりました。
ですが、当時いたISチーム(当時は5人くらいかな?)のとある2人から自分へのトスアップが全く来なくなりました。
ISのリーダーに理由を聞いてもわかりませんでした。
何かをきっかけにその理由を知ることができました。(きっかけは忘れました笑)

理由は主に下記2点です。
①K君のロールチェンジを自分がセールスから追いやったと思われていた。
②動画プロジェクトが自分が良いように会社を利用していると思われていた。

その中で、これ以外にも事実と異なることを他のメンバーにも言っていたので、誰に相談して良いかもわかりませんでした。
ただ、一つわかっていることは自分は間違ったことはしていない。それだけを信じて数字だけは落とさないように努めました。
とはいえ、何故自分がこのような目にあって苦しい思いをしなければいけないのか理解ができなかったので、カントリーマネージャー・ヘッドオブセールス・ISリードをオフィスに呼び出しました。
「多様性があって、様々な考えがあることは受け入れるし、そうあるべき。ただ、間違っていることは間違っていると何故発信しない?こんな状況続くのなら辞めます。」と伝えました。

そんなこと言ってると、そのISメンバー2人から自分のチームメンバー経由で食事に誘われました。
主に記憶に残っている会話は下記2点です。
◾️「そこまで仕事ができるのであれば何故自分の数字を犠牲にして、出来ない子を助けない?」
◾️「なぜ、自分が階段を降りて出来ない子と接しない?」と説教が始まりました。
※そのISメンバーの2人は自分よりも全然年上の女性で日系企業出身です。

私「下の子ができないからと言って自分の数字を犠牲にするのは違いますよね?自分にも課せられた責務があるし、家族もいます。それに数字を取らなければ会社にいるメンバー誰も救えなくなりますよ?だから僕はサポートはもちろん喜んでするけど、自分の数字を犠牲にしてまで助けるのは違うと思います。」
熱量を持って冷静に話をしましたが、全く理解はしてもらませんでした。
ですが自分としてはチームを抱えている以上、強いチームを作りたいと強く思っています。
年功序列の弊害
終身雇用の弊害
度が過ぎた弱者救済の弊害
逆にこれらの考え方が強く蔓延ってるとチームが衰退していくと危機感を覚えました。

この2人に陰口をかなり言われていることは自分でも理解しており、もう誰が味方なのかわからなくて殻に閉じこもっている時期もありました。
その中で、ISリード(女性)が自分に寄り添ってくれていたことには本当に感謝しています。(これをきっかけに強い絆が生まれ一番信頼出来る人。)

そして、東京に来て数ヶ月ですが、セールスチーム全体で数字が苦しい時期が続きました。
ここでもまた数人のメンバーが会社を去ることになります。


そして、大阪の状況が変化してきたのでここらで戻ります。

ただいま!大阪

大阪に戻ってからも相変わらず2人からのトスアップはきません。
挙げ句の果てには他の大阪メンバーにも影響を及ぼすようになってきたので、自分には今後一切アポを振らなくて良いと伝えました。
すなわち彼女たちは大阪案件を扱えない状況になりました。
その代わりに以前から併用していたテレアポ代行会社には大阪に全振りしてもらいました。(多分、予算で100万/月程度)

4~5ヶ月程度、東京にいたのですがその間に大阪が色々と崩れてきていました。
目に余るお客様に対してはそれ相応の対処をしながらも立て直しに全力を注ぎました。
また、セールスできる人間が自分しかいないので体調不良の時はロキソニンをラムネのようにガブ飲みして商談に挑んでいました。

色々なお客様がいましたが、
私は、「お客様思考」ではなく「パートナー思考」でお客様と接しています。
【定義】
お客様思考:いわゆるお願い営業や御用聞営業みたいなイメージ。
パートナー思考:ビジネスパートナーとして互いをリスペクトし、需要と共有を享受する。

CSチームがいるので彼らを立てる為にも既存顧客に関しては、一歩引いて接しています。
もちろん、良いお客様もいて信頼関係を構築できている一方で、ハラスメントで強制解約したお客様もいましたしお客様も千差万別です。
ここで、優秀だった大阪のCSが退社します。

とは言え、なんとか少しずつ落ち着きを取り戻していきます。

そして、1年が経つころにプロモーション(昇格)を受けます。
※弊社では、まずは国内でリーダー陣に認められてAPACやHQを経由して承認されてプロモーションになります。(どんだけステップあるかは知りません笑)

色々な批判を受けてきましたが、このプロモーションを持って自分がやってきたことを正解に出来たような気がしました。
社内の一部からの批判、社外からの批判(個人への直接的なものでは無い)を受けても自分を信じて、信用してくれてる仲間を信じて行動してきました。
この時、嬉しいと言うよりは安心したと言う気持ちが強かったかもしれません。

振り返りと学び

・ジョブディスクリプション通りの動きだけだと不十分。+αの動きも必要。
・研修?そんなものなくて自分で自分を研修する。
・信頼しあえる仲間がいるのは本当に貴重。
・何もかもが未完成なので社内外からの不満や批判は覚悟する。
・何度へこたれても起き上がれるか。いくら優秀でも起き上がれるかが大事。
・自分が契約を取らなければ市場は作れない且つ大阪撤退のプレッシャーは半端ない。
・様々は変化がある中で自分の軸が無いとブレブレになる。
・正解は自分で作る。
・なんとかする力と時には強引な突破力が必要。
・スタートアップだから、ベンチャーだからは言い訳。
・ロキソニン1回飲むごとに2商談は耐えれる。
・スピード感についてこれないとしんどい。
・『なぜ取れない?』より『どんなサポートが必要?』とメンバーに言ってあげて。
・「助けて」とちゃんと言う。
・根拠の無い自信だけでは折れる。根拠のある自信で耐える。

ここまで、長文にも関わらずお読み頂いてありがとうございます。
この学びを共有させて頂き、少しでもお役に立つ記事になっていれば幸いです。
さて、これから2年目に続きますが、1年目がぬるいことはこの時はまだ知る由も無いです。笑
恐るべき2年目も是非、ご一読下さいませ🙇‍♂️



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