見出し画像

【読んだ本の記録】嫌われる勇気

結構話題になったやつですね。
本屋に行くとよく見ました。
表題のインパクトが強いですが、
内容は「アドラー心理学」の入門書みたいな感じでした。
なので嫌われる勇気を持つためには、、、?
みたいな内容がずっと書かれているわけではありません。

ざっくり要約すると

・今あなたが抱えている悩みを解決するためには?
・人生における幸福とは?
みたいな割と壮大なことが書かれている。

人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである

アルフレット・アドラー

要するに、対人関係の悩みから解放されれば、幸福に生きられるということ。
その悩みから解放されるためには、「嫌われる勇気」が必要だということ。

以下詳しい要約

「原因論」と「目的論」

まずアドラー心理学を知るためには、これを知ることが重要。例えば、
会社のみんなとうまく話せない、という現状があったとする。

原因論

「幼い頃に親から虐待を受けていたから(原因)、
会社のみんなとうまく話すことができない(結果)」
のように、過去に(原因)があることで現在の(結果)に結びついていると考えるもの。
いわゆる「トラウマ」というもの。
アドラーはこの「原因論」「トラウマ」を真っ向から否定する。

目的論

こちらがアドラーの考え方。
「会社に入社して他者と関係を築きたくないため(目的)、幼い頃の虐待された記憶を持ち出している(自身で選択)」
今会社でみんなとうまくいっていないのは、あなた自身が選択した目的によるものだということ。

今会社でみんなとうまくいっていないことに対してアドラーは問いかける。
・本当に幼い頃に親から虐待を受けていたからなの?
・じゃあ親から虐待を受けていなかったらうまくいってるわけ?
・過去の原因に逃げて、うまくいってない理由を作ってるだけじゃないの?
つまり、
これまでの人生に何があっても、今後の人生をどう生きるかについて何の影響もない。
原因論に立つと人は変われない。=変われない決心をしている。
目的論に立つと人は変われる。トラウマなど存在しない。

ライフスタイルを選び直す

アドラー心理学におけるライフスタイルとは性格のこと。
性格や気質は変えられない、というのが一般的な考えだが、
アドラー心理学では「性格」を「世界観」と言い換えることで
変えられるものだとする

例えば、
「私は悲観的な性格だ」
と悩んでいる人がいるとする。その言葉を、
「私は悲観的な世界観を持っている」と言い換える。
問題は自分の性格ではなく、自分の持っている世界観なのだと考える。
これをライフスタイルだと捉え、自ら変えていく=選び直す。

直面する「人生のタスク」を乗り越える

アドラーは人生のタスクを行動面の目標・心理面の目標に分けて明確に提示している。

行動面の目標

✅自立すること
✅社会と調和して暮らせること

心理面の目標

✅私には能力がある、という意識
✅人々は私の仲間である、という意識

人生のタスクを乗り越えるために

  • 承認欲求を否定する

  • 自分の課題と他者の課題を切り分ける(課題の分離)

  • 自分の課題に介入させない

  • 他者の課題に介入しない

対人関係の悩みにおけるスタートとゴール

スタート:課題の分離

対人関係の悩みの解決はここから始まる。
課題を分離し、自分の課題には介入させない。他者の課題には介入しない。

ゴール:共同体感覚を持つ

自己への執着を、他者への関心に切り替える

共同体感覚を持つために、幸福なる対人関係のあり方を考える。
他者を仲間だとみなし、そこに「自分の居場所がある」
と感じられるようにすることを目指す。

共同体の範囲は「無限大」

より大きな共同体の声を聴け

嫌われる勇気 第4夜

共同体は学校・会社だけではない。
学校に居場所がなければ転校すればいい。
それが難しいなら学校以外で気の合う仲間を見つければいい。
会社が嫌なら転職すればいい。家族に悩みを聞いてもらえばいい。
ペットに癒してもらえばいい。
この世に存在する生命体全てを共同体と考える。
「共同体において自分の存在は有益だ」と思える場所に身を置く。

共同体感覚において必要なもの

自己受容

「自己肯定」でなく「自己受容」
=「変えられるもの」と「変えられないもの」を見極める
=  自分にとって「何が与えられているか(所有)」でなく、
 「与えれれたものをどう使うか(使用)」を考える
=  変えられるものに注目する

他者信頼

「信用」でなく「信頼」
他者を信じるにあたっていっさいの条件をつけないこと。
信頼することを恐れていたら、誰とも深い関係は築けない。

他者貢献

「尽くす」でなく「私」の価値を実感するために
なされるものを他者貢献とみなす。
他者貢献とは、相手の評価に基づくものでなく
自分が「ここにいてもいいんだ」と思えることに基づく。

「いま、ここ」に生きる

人生最大の嘘

それは、「いま、ここ」を生きないこと。
「いま、ここ」から背を向け、原因論に基づいたありもしない過去と未来ばかりに
光を当てることは、自分の人生・かけがえのない刹那に大いなる嘘をつくこと。
嫌われる人には嫌われ、自由に生きて構わない

まとめ

原因論でなく目的論に基づいて生きる

✅性格→自分が持っている世界観だと考える

✅「自分を変えられない」でなく、「自分が変われない決心をしている」
  ことに気づく

✅自分の課題に介入させない。他者の課題には介入しない。

自分が「存在しているだけで有益だ」と思える共同体に身を置く
   共同体は会社・学校だけではない

✅自分が「所有するもの」でなく「使用できるもの」に目を向ける

✅他者信頼を恐れない

✅他人の期待・評価に左右されず、自分の価値を実感するために他者貢献をする

所感

正直「これができたら苦労しないんだよ!結局精神論じゃんか!」
て思いますよね。私は3割の内容思いました。
結局心理学や哲学的なものなので信じるか信じないかはあなた次第ってやつですね。まあ100%納得・共感できる本なんてまずないでしょうし。
一部分が共感できたと思えれば良いんじゃないでしょうか、というスタンスで読めばいいと思いました。
実際、本文はアドラー心理学を心得た「哲人」とアドラー心理学を真っ向から否定する「青年」の会話形式で、とにかく「青年」は「そんなん理想論だ!」「そんなん矛盾している!」みたいなことを言い続けてます。
読んでいくうちにこっちの青年の気性の荒さが気になっちゃいました。
世の中に不満持ちすぎ。Breaking Down出てる人でもこれほど不満は持ってない。
まあそんな1回読んだだけではなかなか理解し難い本でしたが、
「哲人」はこの本の中で、アドラー心理学は理解するのに
生きてきた年数の半分の年数を要すると言っています。
例えば今30歳の人は、理解するのに15年を要する、
つまり45歳になった時に全てを理解できるというわけです。
まあたしかにこの境地に入るのにはこんぐらい要するのも理解できなくはないです。
そのスタートとして、「原因論」と「目的論」の部分は自分の考えの中で改められる余地はあるなと思いました。少しずつ自分の考えを「目的論」に改めていきたいと思います。あと課題の分離ね。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?