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「読んでいない本について堂々と語る方法」

 本を全部読みきれないという人へ、あるいは本が多すぎて時間がない人へ。


 本書のテーマはまさにタイトル通り。本なんてものは全ページをしっかり読まなくても理解できるしコメントまでできるというのが筆者の主張です。しかもフランスの大学の文学教授が言っているのでなおさら驚きます。


 本を読んで理解するという場合、余程気をつけて読んでも十分な記憶、アウトプットとして活かせるほどしっかりとは読めません。だいたい忘れてしまいます。


 また、そもそもある本を読むということはその時点では他に無限にある本を読まないということでもあります。


 だったら一冊を詳細に読み切る読書法なんて意味が無いのでは?というのが筆者の思想の発端にあります。


 そこで筆者が提示するのは、本のジャンルの中での関連という全体からその本がどんな立ち位置にあるかを理解することです。細部ではなく他の本やジャンルの文脈から考えておおよその内容を抜き取る読書とも言えます。

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