鉛筆と人生(自由詩)
短くなった鉛筆は、いつもどこに行くのだろう。
僕はすぐに物を無くす性格で、机の上には鉛筆が
1、2本あるが、気づいたら何処かへ行ってしまう。
使えば使うほどすり減り、ある程度の短さになると、
捨てられたり、部屋のすみに落ちたりして、
いつのまにか存在が忘れられる運命。
鉛筆の人生に希望はないのだろうか。
あるとすれば、その鉛筆で書いた文字や、描かれた絵にあるだろう。
書かれた字や絵はうまくいけば、鉛筆そのものよりも長く残る。
ちょうど僕たちの存在が消えても、成したことは
僕たちよりほんの少し長く残るように。
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