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#9 コートニー・バーネットが降臨したとき

仕事柄、あらゆる音楽を聴かなくてはいけない立場におります。例えば、CM、イベント等で流す曲の選定。音楽関係のプロモですね。そうなると、正直、聴きたくもない音楽を聴くことも多いのですが、それ以上に幅広い時代の様々なジャンルの音楽に触れて、「多少の多少」は知識の幅は広いと自画自賛しております。ですが、当たり前ですが評論家ではございません。ですので、勝手な主観(ファンの方は色々と雑誌等でご存知でしょうからね)や勝手な推測などから、様々な楽曲やアルバムを語りたいと思います。というわけで地味に更新しますので、よろしくお願いいたします。うっかり考察に誤りがありましたら、ご容赦くださいませ。


コートニー・バーネット?「知らんわ!」いやいや、AMラジオを垂れ流していたら絶対に聴いたことがあるはず。だいたいキャッチーな曲は流れますからね。「電車通勤だよ、ボケ!」。すいません。そう来る方は想定内。ちゃんとオフィシャルから持ってきたので聴いてみてくださいね。とにかくド音楽オンチなあなたでも認めざるを得ないぐらいカッコいい。騙されたと思って、まずは聴いてほしいのです。掘り下げた考察は聴いてからの話です。ご存知でしたらスルー、もし気に入らなかったら絶望的なセンスの悪さをもつ己を恥じてください。。。

いかがでしたか?2015年の曲です。間違っていたらすいません。
「Pedestrian at Best」

超絶格好いいリフに、ハイスピードで歌詞をじゃんじゃんと、お構いなしに放り込んでおりますね。それが見事にキャッチーに仕上がっていいますからヒットして当たり前。恐れ入ります。なんでこんなに攻めているのか?歌詞も曲の勢いどおり投げやり感満載。なんだかテンションの高いボブ・ディランみたいですねー。明らかに世間に対しての不満爆発ですね。これに関しては後述します。

まま。この曲は「Sometimes I Sit And Think, And Sometimes I Just Sit」というデビュールバムに収録されている最も人気のある曲ですね。時代が時代でしたら、「なんなんだ?この、どうだって良すぎるアルバムタイトルは?」と。いや、大抵はどうだっていいタイトルも多かったりしますが、長いっ!仮に曲のタイトルにしても長いっ。せめて「Sometimes I Sit And Think」までで良かったのでは?CD屋に行って「Sometimes I Sit And Think, And Sometimes I Just Sit」ありますか?「え、ごめんなさいっ。もう一回言ってください」と多くの日本人は困ってしまうかもですね。それに、他人に紹介する時に「何だっけ?しょーもなタイトルだったのは記憶にあるけどー」とですね。ちゃんと意味がある?そりゃそうでしょうけどね。世の中には常識ってものがあるんですっ。私はコマーシャリジム満載の音楽評論家みたいに、何らかの対比じゃないかろうか?だなんて都合のいい解釈なんてしませんからね笑。

考察とか言いながらも早くも怪しげな感じですかね?また勘違いされて怒られそうですな感じですね。前回のエレカシ愛に溢れた考察なんて、あんだけハッシュタグつけたのに「完全無視=完全無知なミヤジ信者め!」でしたからね。そんな連中は、いい音楽がいくら出てきても、ずっとエレカシに浸ってればいいんです。すいません、本音を言い過ぎました…。

さて、いくつかのEPなんぞを経ての、この曲が収録されているのは、そも長ったらしいタイトルの「デビューアルバム」ですが、もれなく捨て曲はなし。大体、デビューアルバムってそんな期待感を持たせる感じが多いですよね。でも、肝心なのは大体2枚目からが勝負でしすもんね。2枚目を出してコケました、消えましたってミュージシャンの多いこと。「JETは解散しましたか?」
しかし、このアルバムは、アンタイ・フォーク、サイケ、パンク、グランジと実に変化自在に多様性に飛んだ楽曲が詰め込まれています。ながらもサウンドのバックボーンが、かなりしっかりしていますから、その多様性に呆れることは当然ありませんし、勿論、飽きることはありませんと確信しておりました。しっかりとした安定感を感じますからね。

アルバム全達としてのサウンドテイスト的には、ブルージーだったり。古典的なロックテイストも多少は含まれている感じもします。また、よく言われますが、確かに90年代サウンドを露骨に意識している曲が多いですから。そのあたりの狙いも、いい味出しておりますね。はい、珍しく分かりやすく褒めていますね。

さてさて、シングル曲である、この「Pedestrian at Best」には、明らかにイライラ感満載。そんなのリスナーにぶつけられても、めんどくせーですね。ややここしいですね。ですから歌詞なんて放っておきましょう。他人が個人的に愚痴っているのを、いちいち真面目に聴いても意味がないですからね。そこは「知ったこっちゃないです。誰でも大小なり不満を持って生きております」と。

うっ!

腐臭が漂っている微妙な都会メルボルン。街中にはゴミだらけ、スーパーラットが市民を悩ませております。それは、我々日本人が勘違いしているオーストラリアは平和でしょう幻想とは程遠い、実際のところ政治の機能不全のへの不満。貧富の差は恐ろしく拡大の一途を辿るばかり、疲弊していた彼らは、ついぞや我慢の限界とばかりにピエロ化して暴動騒ぎ。

そのピエロの筆頭が何を隠そう「コートニー・バーネット」じゃあないか。本名、アーサーは、この腐った世界に一石を投じるために「Pedestrian at Best」を歌い散らかしてヒットしてしまう暴挙。この曲を聴いた、ゴッサム、いやメルボルン市民は拍手喝采!彼女はヒーローになるべくして、この曲を歌いました。「どいつも、こいつもいい加減だな!この野郎!」とでも言いたいのでしょう。

マーレイ・フランクリン
「MV見たけど、ジョーカーよりハーレー・クイーンの方が素敵だよ」

コートニー・バーネット
「意味わかんないけど、そういってもらってありがとう」

ある日、コートニーはTVショウを見ながら爪のお手入れ。
最高のピックだわ。と。

マーレイ・フランクリン
「新たなハーレークイーンにお越しくださいました」

じゃーん!レディー・ガガ登場。

マーレイ・フランクリン
「どこかで爪でギター弾いている人よりもハーレー・クイーンは君の方がお似合いだね」

レディー・ガガ
「意味わかんないけど、そういってもらってありがとう」

人生は悲劇だと思っていた。だが今わかった。人生は喜劇だってことね。
「いよいよ賞レースなんてクソ喰らえ!Pedestrian at Bestを聴いて、なんとも思わない音楽オンチの多さにはうんざり!そこのオメエにもうんさりなの」

実はこの曲の本質はそこなんですね。

我ながら完璧な考察ですね。痛いほどコートニーの気持ちが分かりますっ!

脳天気すぎるで賞!

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