授業のやり方に関する本や講習会などで紹介される内容が自分に合わない

 授業のやり方を勉強したいときの手段方法について説明します。

1.書籍・DVDなどを購入する。
2.講習会・勉強会に参加する。
3.ほかの人の授業を見せてもらう。
4.自分が教わってきた先生の真似をする。 

 今回は1と2について書いていきます。

 授業のやり方に関する書籍はそれなりに大きな書店に行くと置いてあります。教科によって多い少ないの違いがありますが、英語は一番多いですね。私はその書籍のほとんどを購入または目を通しています。今はアマゾンがあるため新刊が出ても逃さずチェックでき本当に便利になりました。DVDや映像はJLC(Japan Laim Corporation)が充実しています。JLCのオンデマンドサービスは見る時間があれば、お得感満載です。

 講習会や勉強会に参加するという方法もあります。これには大きく分けて二つあります。ひとつは教育委員会で行うもの。学校に案内が来ます。ふつう無料です。もうひとつは英語教育団体が主催するもの。有名どころでは語学教育研究所(通称「語研」)やELEC同友会英語教育学会などがあります。有料ですが、営利団体ではないので受講料自体は安価で良心的です。ただ、開催場所は東京なので、地方に住んでいる人は交通費がかかってしまうというデメリットがあります。有料でもいいので、動画で配信してくれるといいのですが。

 書籍を書いていたり、講師をされる方は本当に素晴らしい方たちで、真面目で、教育に情熱を燃やされている方たちです。勉強熱心で、授業の準備に余念がありません。1時間の授業のためにオーラルイントロダクションを考えて覚え、黒板に掲示するピクチャーカードを作成し、事前に何度もリハーサルを行う。授業で生徒に書かせた英文を添削する。もう本当に頭が下がるばかりです。

 しかし、残念ながらそれが問題なのです。普通の教員が彼らと同じようなことはできませんし、やろうとも思いません。その原因・理由を挙げていきます。

 まずは時間的な問題。日々の業務の中で同じような準備にかける時間はなかなか取れません。同じ教員なんだから可能なのではないかという考えは、現実問題を解決しません。教員のなかでも、働いている場所や環境によって何に時間をさけるかは異なります。
 はじめは大変かもしれないけど、一回準備して作ってしまえば毎年使いまわせるから楽だよ、と言っているのを聞いたことがあるのですが、それでも一時間の授業にかける準備時間の割合が大きすぎて現実的ではありません。

 次は意欲の問題。いい悪いは別にして、ひとそれぞれ授業にかける意欲や熱量は異なります。講師をするような人たちと同じような熱量を持っている人はほとんどいません。意欲という点に関して上位数パーセントの人がやるやり方は実行可能性があまりないことが多いのです。なんかすごい元気な人が多いんですよね、講師をするような人って。ちょっとついていけないというか…。

 次が、もうこれを言っては何なのですが、性格の問題です。授業の教え方や活動というのは活動それ自体で善し悪しが決まるわけではなくて、生徒の学力や年齢などといった生徒側の要因の他に、教える教員の性格とマッチしているかどうかが関わってきます。講習会で講師をするような人って、すごく真面目で真面目な人に向いている教え方や活動をしているわけです。

 あともう一つ上げておくものとしては、教えている生徒の学力の違いがあります。主に高校で教えている人が感じるものです。ただし、これは克服できる原因です。紹介された授業法や活動はもちろん紹介している人が自分の教えている学校の生徒に合わせて作ったものですから、そのままで他の学校の生徒に合うわけがありません。それをいかにアレンジして、自分たちの生徒に合うようにするかは聞いている側の仕事ですね。このブログではそのアレンジ部分も紹介していきます。

 私の経験上、やり方を聞いたときに、うまくいきそうなイメージが見えないときは、どんなにいいと言われるやり方でもうまくいきません。そういう時は悩まずに、すぐにやめるべきです。



◎ まとめ
・このブログは授業準備を楽にしたい人のためのものです。
・このブログはあまり真面目で純粋な性格でない人のためのものです。
・講習会などで、講演者の話を聞いて、「準備大変そうでできないなぁ。そ
 こまでやれないなぁ。そもそも、性格的に合わなそうだよなぁ」と思った
    ことがある人のためのものです。



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