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公務員ストレングスの祭典「キャリア×強み」レポート前半

こんにちは、先日行われた、公務員ストレングスの祭典のセッションを文字起こししたので、動画よりも文章を読みたい派の方は、ぜひ御覧ください。
登壇していただいた、島田正樹さん、素敵な視点でのお話、ありがとうございます‼

島田正樹さんのnoteはこちら。いろんな気づきをいただいています。

以下、島田さんのセッションです。

「自分の手で強みを育み自分らしいキャリアを歩む」

今日は、キャリアコンサルタントであり公務員という立場で、公務員ストレングスの祭典で、「強みとキャリア」というテーマでお届けしたいと思います。

テーマは2つに絞りました。1つ目は、「キャリアの自分らしさって一体どういうことでしょうか。」そこから、強みってどういう意味があるのかなと言うそんなことを知っていただけるような時間を前半で、残りの時間は「自分らしい強みの育て方」ということで、お伝えできればいいなと思っています。よろしくおねがいします。

「キャリアの自分らしさって一体どういうことでしょうか。」

キャリアの語源は轍(轍)

キャリアの自分らしさって何でしょうか、まず最初にキャリアってなんでしょうかという話をします。よくご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、最初に復習しておきたいと思います。キャリアとは、もともと馬車とかの車の轍という意味が語源になります。私達キャリアコンサルタントは、人生の中でみなさんが歩み、振り返ったときに目にする道のりをキャリアなんだよねってことで、キャリア支援をさせていただいています。

キャリアにはアップもダウンもない

転職活動をしている人と話していると、キャリアアップのためにとか、あとは社内での昇進ができるできないとか、そういったことの中で、キャリアダウンなんていう表現が出てくることもあるんですけど。そもそもキャリアには、アップもダウンもなくて、キャリアには良いキャリアも悪いキャリアもなく、そこに私達が生きていれば当然刻まれている「轍」を指しています。いい悪い、アップダウンじゃないんですということをよくお伝えします。

また、仕事のことを表すだけではありません。私達の業界には、「キャリア官僚」なんていう言葉がありますけれども、そういう仕事上の言葉だけではなくて、人生全体のことを指していまして、例えば子育ても大事なキャリアの要素の一つですし、PTA活動ですとか、あとは社会活動地域活動のようなものも当然、その人の持つキャリアの一つと言って良いものになります。

キャリアを自分らしく歩む

そんな、キャリアを自分らしく歩むというのはどういうことなんだろうというのを、少し説明したいなと思います。キャリアというのは、歩んできた生きてきた道に刻まれているもので、それを振り返って、私は、こういうキャリアだったんだなって思えるものですよと説明しました。それが自分らしいってどういうことなのかということをこのスライドでちょっと表現してみたんです。

これは、キャリア理論的に定説があるということでは必ずしも無くて、私の考えということでお聞きいただきたいと思います。自分らしいキャリアっていうのは、私は、大きく2つの要素から作られていると考えます。一つは、今現在の時点から振り返ったときに、そのキャリアにどのぐらい納得ができるのか、満足するのか。といういったことです。人事異動なんかで私達の業界だと望まない部署に行かされる経験も有ると思います。辛かった経験があったりとか、悲しかった経験があったりすると思うんですけど、でもそれで今振り返って自分なりになんかこういう意味があったかなって評価できたり、納得できたりとか、そういうふうに振り返るのであれば、その部分は自分らしいキャリアとして認めてあげられるかなと、自分の一つの構成要素として、ちゃんと受け止められているのかなと思う。それがキャリアを振り返ったときの捉え方として、自分らしさかなと思います。

もう一つは、これは前を向いて、先々を見た時の話ですけど、これから歩いて行くキャリア、この図でいうと右側ですね、その右側のこれからのキャリアの中でどれくらい自分で選び、自分の足で歩むことがができるかどうかっていうもの自分らしいキャリアにつながるかなと思います。例えば、リーダーだとか、管理職への登用を打診されたときにそれを受けるにしても、断るにしても、そこに自分が考えたのか、自分で決めたのか、そして自分で決めた道ならそれをしっかり歩んでいこうと思えるか、なにかそいう言ったところに自分らしいキャリアになるかどうかの材料というか、分岐点があるのかなと思います。

私は、2つはつながっていると思っていて、振り返ったときに納得感が有るようなキャリアを歩んでいけると、(自分なりにそう思えると自分を信じて、)これからも主体的にキャリアを歩めるような気がします。そうやって主体性を発揮して、自分らしいキャリアを歩んでいこうって、毎日過ごしている。その日々をあとから振り返ったときには、納得感がある、満足感が有るようなキャリアを歩めているかな、よかったなって振り返ることができるんじゃないかなって思います。

自分らしいキャリアのために、自分で選び、自分の足で歩むために強みはどう関係してくるか?

自分らしいキャリアのために、自分で選び、自分の足で歩む、そういった主体性を発揮していくために、強みってどう関係してくるんだろうということも少し説明したいと思います。例えば、どんな場所で働くのか、組織の中でなにをするのか、誰と強く関わるのかとそういったことを自分で考え、自分で選ぶというのが一つの仕事、職場の中での主体性の発揮の仕方だと思うんですけど、この自分で考えて自分で選ぶときにすごく大事になってくるのが、自分のことをどれくらい理解しているかということなんですよね。受け身でいるわけじゃなくて、自分で選んで行きましょう、選んでいくとき、私が何をやりたいかなとか、何が好きかなとか、例えば、目の前に選択肢がいくつかあったとしても、それが私にとってどういう意味が有るのかなとか、そういった情報がまったくなくでぼんやりしたままだと、なかなか自分が納得いく選択になりにくいのかな。

例えば、ランチで、どの店に食べに行こうかなって考えるときに、自分が好きな料理、何が好きなのかとか、今何を食べたいかなってことを全然わからないままお店を選ぶのって結構難しい。なので、たまたま通りかかったラーメン屋にふらっと入ったりとか、定食屋にふらっと入ったりとか、そんな事になったりします。自分のことを理解して、主体性を発揮しましょうっていうのは、例えば、私はラーメンが好きなんだっていうのを知っていて、今、私はラーメンを食べたい気分なんだとか、今日のランチでラーメンを食べたいけど、明日出張で行く先に美味しいラーメン屋さんがあるから、明日のためにここはお楽しみに取っておいて、今日は定食を選ぼうとか。

そんなことが、自分のことを理解した上で、主体的に行動するってことなのかなって思うんですよね。もし今日ラーメン食べに行くことにして、その店が、それほどでもなかったなと思っても今食べたくて飛び込んだんだし、次違うお店にすればいいかと思って納得できるかもしれませんね。また、たまたま入った定食屋がピンとこない定食屋だったとしても、明日の出張先で食べるラーメンを楽しみにしておこうと思えば、それはそれで納得できるかもしれません。もちろん美味しければ後悔はしないでしょうけど。

一方で、こういうふうに主体的に動けずに、先程みたいに自分が食べたいものを全然わからなくて、通りがかりのところに入って、ラーメン屋を選んだ場合は、美味しくなければなんでラーメン屋に入っちゃったんだろうなって思うかもしれません。定食屋を選んでいまいちだったら、モヤモヤするかもしれませんね。

望まない部署で好きな仕事を探す

キャリアにおいて、主体性を発揮するっていうのは、自分で考えて自分で選ぶこと。その時に重要なのが自己理解なんです。私はラーメンを食べたいんだなって理解した上で、今日ラーメンを食べに行くか、明日の出張先でのお楽しみにとっておくか。今日は定食に行くのかってのを自分で考えて自分で選ぶっていうことですね。

私達の業界で言うと、人事異動などで、望まない部署に行かされることもあるわけですけど、そういったとことで文句や愚痴を言って終わるのではなくて、自分が好きな仕事ってこういう仕事なんだよね。だから、今のあんまり好きじゃない部署でも、自分の好きな仕事ってあるかなっていうのを探したりとか。自分はチームの中で、みんなの後方支援をするのが得意なんだってことがわかっているのであれば、そういう仕事はあるかなって探したりとか。そういうのを主体性の発揮の仕方だったりもしますね。

働くことと強みってどういうことなんだろう?

今ちょっと強みというお話を少し触れました。そもそも働くことと強みっていうのはどういうことなんだろう。自分のことを理解するのが大事なのはわかったけど、それと強みはどういうつながりがあるのということを、ここで理論的なことをお伝えしたいと思います。キャリア支援の現場などでよく用いられるフレームワークに、WILL、CAN、MUSTというのがあります。このWILL、CAN、MUSTを意識して、それらが重なるところに、その人にとってやりがいを感じられる仕事がありますよねなんてことを言ったりします。CANはできること、得意なことなんですけど、強みっていうのもこの、CANに包含される要素なんだと思います。自分の強みがどのように周囲の期待に応えることに使えるのか、つまり、マストにどう対応するのか、そしてCANがWILLにどうつながっていくのか。そんなふうに、自分の強みと仕事の関係を考えたりします。地方自治体には、自己申告制度ですとか、同規模の調査書を出すような制度があったりしますけども、異動したい部署を人事に伝えるこの制度も、人事とのコミュニケーションの場なので、実は、このWILL、CAN、MUSTの考え方を、自分の強みっていうものを理解しながら使っていくと、結構大事だったりするのかなって思います。

仕事ってなんでしょうね?

もっと根本的なことから、仕事ってなんなんでしょうねってことを考えていくと、仕事っていうのは、そもそも自分にできることで、他者や社会に貢献することなわけで、強みを発揮するってことは、要は、仕事でもあるわけですよね。自分にできることはなんだろうっと。それで、どうやって他者に貢献しようか、社会に貢献しようか、それは仕事を考えることそのものですし、私にとって仕事がどういうことなんだろうっていうのを考えることそのものになるのでは無いでしょうか?

私のことを知るのは大事、その中でも強みを知るっていうのは非常に重要な要素ですっていうのを強調しておきたいと思います。P.F. ドラッカーの著書、「マネジメント」という 有名な書籍がありますけど、彼が言っているのは、「人がなにかを成し遂げるのは強みによってである」と言い切っています。そして弱みはいくら強化しても、平凡、平凡になることさえ疑わしい。強みに集中し、卓越した成果をあげよと、これは個人が働きがいを感じるかとか幸せになるかということではなく、組織のマネジメントの観点からの発言ではありますけど、一つの真理ですね。

「どこどこから異動してきた、島田です」って言った時に、「私はエクセルができません」って言っても、島田に何を任せたら良いかみんなわからないわけですよね。そうではなくて、「どこどこから異動してきた島田です。私は一対一で対面で人の話を聞くのが得意です」って言ったら、ちょっと今度お客さんを訪問する時に、一緒に行ってもらおうかなって思ってくれる。これも仕事の中で強みを語ることの意味なんだと思います。

小さくまとめ

キャリアっていうのは、歩んできた道に刻まれているもので、良いも悪いもないし、アップもダウンも無いよっということを申し上げました、自分らしいキャリアっていうのは、自ら振り返った時に納得感、満足感を覚えるもので、主体性を発揮することがそこで重要になります。特に、組織の中で働く上で、主体性を発揮するためには、自己理解、特に自分の強みを理解していることが非常に重要になります。ということをお伝えしました。

後半へ続く







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