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認知症で要介護5の父、要介護3の母が暮らす郷里の老人ホームがほぼ実家になりました。 父母のやりとりは昔同様で夫婦漫才みたいでしたが、一方でヒヤヒヤすることの頻度が増えていったんです。


お世話になっている老人ホームに入所してから、

とっても穏やかになった父でしたが、

母の緊急入院で大ピンチになったことが1度ありました。


その時は非常時で、きっと強いエネルギーをかけたのでしょう。

ものすごく私たちの世界にピントが合ったのですが

その後、揺り戻し(?)で幻覚が見え(壁に虫がたくさんいるとか)

夜中に壁を叩くようになり、落ち着くためのお薬を処方してもらいました。


強烈な非日常が、本人の意識を無理やり現実に引き戻したことで

支払った犠牲が大きく父の精神状態に負担をかけてしまいました。

大きな変化や刺激は良くないのだと思い知りました。


さて老人ホームが実家化してから、

父の平和な日常に、母というキャストが復活し

懐かしいやりとりが見られました。



老人ホームが実家1


わがままな母でしたが、これも距離があるから「仕方ない」と

微笑んでいられましたが、

これが自分のうちの近所で

のべつまくなし言い渡されるのなら、

私は絶対失踪でした。


返事をしない、無視する父も

「このまぶた嫌だからなんとかして」とかに返事をするって

「何て?!何て返事するの?」と言いたいことでしょう。

(ちょっと代弁しました、私って親孝行〜💖)


こういう実家の日常は場所が老人ホームにうつっても

パリのシャンゼリゼのカフェに移っても

人物構成が同じなら変わりないのです。


しかしマンガで「葛飾北斎の象」と書いたので

念のため事実を調べてみたら

北斎と父のコピー


さて、私は母を連れて駅前の繁華街に行き

デパートの食料品売り場で母が欲しがったものを買い

(餃子とか佃煮とか刺身とかケーキとか)

老舗の喫茶店でおいしいコーヒーを飲み

4時間ちょっとくらいで帰りました。


そして、買ってきたごちそうを夕食後で誰もいなくなったホールの

テーブルに広げて父を招いてみんなで夕食後の団欒をしました。


ケーキと餃子とおさしみ他…変な組み合わせ。

今回も父は餃子とおさしみはおしょうゆなしでした。


皆は会話があり、食べるのはそこそこでしたが

父は暇なのか、それはそれは目に見えぬ箸さばきで食べており

餃子を口に入れたとき


相変わらず貢ぐ送り人 2

どうせ父が大変になるのでも

刺身にもしょうゆをつけさせない、何も気にしない

「母のせいであってほしい!!」


何で私が仕事を超前倒しして苦労して実家に来て掃除しまくって

お寺の用事をドタキャンして

ワンマン母の買い物の召使いになって刺身や餃子を買い…」

「餃子を醤油なしで父に提供して、その上送り人にー!!」

「私が死神かー!!!!!」


錯乱して暴れゴリラに変身するところでしたが、

父、詰まりやすいカービーは何とか生還し

私は秒で食べ物をしまいました。

もう帰るー!!


しかしですね、

詰まりやすい父は、この頃あたりから

誤えん性肺炎をたびたび起こしては

発熱するようになりました。


誤嚥性肺炎

人生は晴れている日ばかりではない、というのは曇りや雨になってから思うもので

あの頃はまだ平和で面白かったんです。

というか、その後そう思うようになりました。


それはこれから〜。


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