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いつか人間関係の破綻を引き起こす「あること」(1/2)


このnoteを読んでいる勉強家な方には、わざわざ人間関係を悪くしたいと思う人はいませんよね。なので、なるべく良い人間関係を作ろうと自分なりに工夫してることは多いと思います。

ですが、人間関係を良くしようと思っても、今回お話しする「あること」をやってると、表面的にはうまくやれているようでも、いつか人間関係が破綻することが多いんですね。

なので今回は、人間関係を良くしようと思ってやってるのに、長期的に見ると人間関係を破綻させる「あること」について話ししたいと思います。

もし同じようなことをやっている人にはお役に立てると思うので、ぜひ最後までお付き合いください。

それでは、いきましょう!

1.自分の意見を言わない

世の中には、自分と相手の意見がずれてると「相手から嫌われるんじゃないか…」と心配になる人がいます。また、自己主張をすると「反発する人が出てくるんじゃないか…」と心配になる人がいるんですよね。

ですが、僕は逆に他人の顔色を見て自分の意見を言わない人はいつか人間関係が壊れることになると思ってます。だから自分の意見はきちんと言っていった方がいい。

なぜかというと、自分の意見を言わないというのは、自分がどういう考え方を持ってるのか、自分にどんな価値観があるのか、自分はどんなスタンスで生きているのかが周りの人に分からないからです。

SNSで活躍するインフルエンサーは、みんな自分の意見を明確にしてるから多くのフォロワーがついてるわけですよね。

僕だって、こうやって「自分の意見を言わないといつか人間関係が破綻するよ」って言ってるのに、別のところでは「とにかく嫌われないようにするには、自分の意見をいうよりも相手の意見に合わせることが大切だよ」って言ってたら「お前どっちやねん!?」ってなりますよね。

心理学には一貫性の原理というものがあります。これは、人は「この人はこう考えているだろう・行動するだろう」という予測がつく人のほう方が好かれるし信頼されやすいという傾向です。

よく「自分の軸がブレない人は好かれやすい」っていうのは、この一貫性の原理が関係してると思うんですよね。自分の意見やスタンスを明確にしているほうが、「自分もそう思う!」とその人に共感してくれる人が集まってきてくれます。

逆に人の顔色を見ているばかりで自己主張ができないと、嫌なものを嫌と言えなくなります。そして世の中にはそういう人の事を嗅ぎつけて「自分の思うように利用しよう」って考えるテイカーみたいな人が少なからずいるんですよね。

テイカーにとって、そういう嫌われるのが怖くて自分の意見が言えない人は、ものすごく都合がいいんです。

テイカーがやりたくないことを押し付けることができたり、テイカーにストレスが溜まっている時には、その人に強い言葉を浴びせて一時的にストレス発散もできるわけです。

それから、愚痴が多い人なんかもいますよね。嫌われるのが怖くて自分の意見を言わない人は、愚痴が多い人の愚痴をずっと聞き続けなければいけなくなります。

居酒屋でずっと愚痴を聞き続けて「夜も遅くなってきたからそろそろ帰りたいなぁ」と思っても、「今日はそろそろこの辺で終わりにしましょう」なんて言うと相手に申し訳ないとか思って、相手が気が済むまで愚痴を聞き続けなければいけなくなるわけです。

2.とある女性のエピソード

これは僕のとある知り合いA子さんの話です。その人は女の人なんですけど、典型的な「嫌われるのが怖くて自分の意見が言えない人」なんですよね。

その人の職場の先輩に、いわゆるお局様みたいなベテランの人がいるんですけど、その先輩は非常に癖の強い人だったんです。

その先輩はすぐに他人を否定するとか愚痴が多いとか、とにかく付き合うのが大変な人でした。

他の同僚は皆その人を煙たがってましたし、その先輩は新人の指導役になることも多いんですけど、その先輩に指導された新人はみんなストレスで鬱になったりしてしまうことが何度も起きてました。

A子さんはその先輩からも嫌われるのが怖いから、内心「嫌だな…」と思いながらも、なんとか先輩の機嫌をとって仲良くしようとしてたわけなんですよね。

表面的には仲良くできることも多いけど、その先輩はA子さんのことも時には辛く当たってきたり、ずっと他の同僚の人の愚痴を聞かされたりすることが多くて、内心疲弊してたそうです。

それでもどうしても嫌われたくないから、ずっとその先輩には媚を売って一緒に行動するようにしてたんですね。先輩からするとA子さんが近くにいてくれると都合がいいから、その二人はいつも一緒にいたようです。

ある日、A子さんは職場の後輩から「ちょっと相談したいことがある」と言われて話を聞くことになったそうです。内容としては、お局の先輩からすごくきつい指導を受けていてもう耐えられないということだったそうです。

職場に行くのが嫌でちょっと体調も崩し気味だったそうなんですよね。それでA子さんは職場の人事に「お局の先輩のせいで新人さんが非常に辛い思いをしているから何とかしてほしい」ということを報告したそうです。

そして後日、人事の担当が先輩に対して「A子さんからあなたの指導で新人が非常に辛い思いをしているという報告を受けてる」と言って、事情聴取をすることになったんですね。当然、人事から先輩はかなり注意を受けたとのことでした。

それがきっかけでお局の先輩はA子さんに「なんで勝手に人事にそんなことを言ったの?」と言って、A子さんに凄いプレッシャーをかけてきたそうです。

それがきっかけで先輩とA子さんの間には軋轢が生まれてしまいました。それから二人の間にはずっとギクシャクした関係が続いているそうです。

A子さん自身も先輩に嫌われたことに悩んで気持ちが不安定になって、仕事に行ったり休んだりということを繰り返していました。


3.自分にとって本当に必要な人のそばにいることができなくなる

いかがだったでしょうか?

相手に嫌われないようにみんなの味方になろうとすると、表面的にはうまくやれているようでも、いつかどこかで人間関係が破綻するということがお分かり頂けたと思います。

僕は「周りから嫌われてはいけない」と思っていることの弊害って、自分にとって本当に必要な人のそばにいることができなくなることだと思ってるんですよね。

どういうことかって言うと、嫌われたくないがために、職場とかのグループの中で癖のある人と一緒にいることに時間を使っていると、本当に優しかったり自分のスタンスがしっかりしてて自分の意見がきちんと言える人との時間が無くなってしまうからなんです。

さっきのA子さんの場合も、先輩との関係にばっかり気を使ったり時間を使ったりしていたから周りに他に味方がいなくなってしまった。これが非常にA子さんの辛いところだったと思うんですよね。

だから大事なのは、「自分はこう思う」とか「嫌なものは嫌だ」ときちんと自己主張をして、付き合いたくない人とはなるべく距離を取るということだと思うんです。

かつて、ヤクルトスワローズや楽天イーグルスを率いたプロ野球の野村克也監督はこういう言葉を残しています。

35歳を超えて敵がいないということは、人間的に見込みがないことである。

野村監督は35歳で選手兼監督に就任したそうです。監督というトップに立つってことは自分でいろんな意見を言いながら様々な判断をして、選手達にも指示を出して行かなければいけません。

当然うまくいくこともあればいかないこともあるだろうし、周りからは厳しい目で見られることも多かったと思います。時には野村監督のことをよく思わない選手もいたと思うんですよね。

でも監督として自分のスタンスとか考え方を明確にしなかったら、選手たちを率いてはいけないですよね。だからこそ、自分の意見を明確にさせることで結果を出すことが出来て、数々のリーグ優勝という記録も築いてるわけです。

ちなみに、「嫌われる」とか「敵を作る」って言うと「周りのことを全然考えずに自分の意見だけ言ってればいい」という誤解をする人もいるかもしれないですけど、僕はそういう極論が言いたいわけではないんですよね。

相手の意見を否定しないとかきちんと耳を傾けるという配慮はしつつも相手の意見に迎合するのではなくて自分の意見はこうなんだっていうスタンスをはっきりとさせる。

そして「時には意見が違って相手から嫌われるようなことはあるとしても、それは誰にでもある自然なことなんだ。むしろ意見が合わなくて嫌われて相手から離れていってくれるんだったら、それはお互いのためなんだ」という考え方を持っておくのが大事なんだと思います。

このnoteを読んでいるような人間関係に対して勉強熱心なあなたはきっと素敵な人です。きっとあなたの意見に共感してくれる人もたくさんいるはずです。

だからもっと自分に自信を持ってほしい、そういう思いで今回のnoteを執筆しました。

とはいえ、「嫌われたら職場に居づらくなるんじゃないの?」とか、「相手が上司だとすると出世に支障が出るんじゃないか…」って心配もあると思います。

そういう心配が出るのもある意味当然だとは思うんですよね。なので次回はでは今回の話をもう一歩踏み込んで、

・実際に自分の意見をいって言った時に生じるかもしれない職場にいづらくならないための対処法
・上司との関係、出世などの社内政治に対して、どのように考えていけば、なるべくストレスなく会社にいられるか?

ということについて話したいと思います。

「自分の意見を言うのは大事だよ」ということは本とかには書かれてたりすることはあっても、「嫌われたら職場に居づらくなるんじゃないか?」っていう心配にどのように対処していけばいいのかってことは、なかなか本には書かれてないんですよね。

人間関係で悩むことがあった人にはお役に立てると思うので、興味のある方は次回のnoteをお楽しみに!

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