【要注意】自分を苦しめるネガティブな考え方の癖(べき思考)
僕たち人間は同じ物事を経験しても、それに対してそれほど感情は変わらずフラットな気持ちになる人がいます。一方で、ものすごくネガティブな気持ちになる人もいます。
なぜそのような違いが出るのかと言うと、それは同じ物事を経験しても人によってそれをどう解釈するかが変わってくるからです。
これは有名な話ですけど、コップに半分の水が入っていて、それを見てまだ半分も水が入っていると思えば何だか得した気分になる。でももう半分しか入ってないと思えばちょっと寂しい気持ちになりますよね。
そして物事に対してネガティブな解釈をしやすい人は、気持ちが落ち込みやすいってことが分かってるし、うつ病とかの原因になるとも言われてます。
ですが、そのネガティブな解釈っていうのはいくつかのパターンがあるって言われてるんですね。そしてそのパターンを知っておいて、自分はどのパターンの解釈をしやすいのかってことがわかれば、そのネガティブな解釈に対策ができて、あまり気持ちが落ち込まないようにすることができます。
なので今回は、自分を苦しめるネガティブな考え方の癖を一つ解説していきたいと思います。
自分にはどんな考え方の癖があるのか、そしてどうやったらその考え方の癖が和らいで気持ちが楽になるのかということを考えるきっかけにしてもらえたらと思います。
それでは、いきましょう!
1.べき思考
「男はいつでも強くあるべき」とか、「女はいつでも細やかに気を配れる人であるべき」とか、「べき思考」というのは自分の中でのルールで自分を縛っちゃうような考え方です。
何でべき思考が強いと自分を苦しめてしまうかっていうと、いつでもそのマイルールを守り続けることって超絶難しいからです。
「男はいつでも強くあるべき」なんて言われたって、男の人だって悲しくなったり気分が落ち込んでしまったり不安になったりすることだってあるんですよ。
でも「いつでも強くあるべき」なんて思ってたら、本当はすごくネガティブな気持ちになってるのに周りにはそう見られないように無理に明るくしたり強く見られるように振る舞わなきゃいけないじゃないですか。
「社会人はみんなと仲良くすべき」みたいな考え方もそうですよね。「どんな人とでも仲良くうまくやっていくのが社会人だ!」みたいな考え方ってあるじゃないですか。
でも現実には自分とは気の合わない人なんていくらでもいるし、どんなに頑張ったって仲良くなれないようなパワハラしてくる上司とか嫌味や悪口ばかり言ってる同僚だっているわけですよ。
そういう人とだって仲良くすべきだって理屈ではそれが正しいって考えてても、感情的にはやっぱり納得できないわけですよね。
ホントはこんな人たちと仲良くなんかしたくないのに、社会人だから仲良くすべき、だから言いたいことも言えないし距離をとることもできなくなる。それってすごくつらいですよね。
僕はネガティブな考え方の癖っていろんなパターンがある中で、このべき思考が苦しくなりやすいのは大きな理由があると思ってます。それは一見すると、べき思考って社会的にはポジティブな印象があるからなんですよね。
「社会人はみんなと仲良くすべき」という考えは協調性があるという風に考えることもできます。
今でこそ必ずしも「みんなと仲良くすべき」みたいな考え方は正解とは限らないという考え方も広まりつつあります。でも、まだまだ古い体質の会社なんかだとこの考え方って根強いと思ってます。
男はいつでも強くあるべきだって考え方も、「仕事はどうしても楽しいことばっかりじゃなくて辛いこともある、その辛いことを乗り越えていくためには強くあるべきだ!」っていう志も必要、みたいな考え方もありますよね。
だからなんとなく自分の中で強くあるべきという考え方が辛いと思っていても、それを否定するのって簡単ではないわけです。
自分の中でだけべき思考が成立してるわけではなく、その背景に社会一般的な考えというのも関連してくるから、このべき思考は厄介な所があって自分を苦しめやすいんじゃないかなと思ってます。
2.「まあいっか」って考える
じゃあ、べき思考が強い人はどうしたらいいのか?そういう人に試してみて欲しいのは、べき思考が出てきた後に「まあいっか」って考えることです。
たとえば、社会人はみんなと仲良くすべきだと思っててもついつい嫌いな相手には愛想よく話ができないことがあったとします。
その時、「社会人はみんなと仲良くすべきなのに…」って思ったとしても、その後で「まあいっか」って考える感じです。まあいっかっていうのを自分の心の中でいってみると結構気持ちって楽になるものなんですよ。
とはいえ、『なんでもかんでも「まあいっか」なんて考えてたら甘えた駄目な人間になっちゃうんじゃないの?』って思う人もいるかもしれません。
これについて僕がいろんな人を見てて思うのは、べき思考が強い人ほど真面目で社会的にはある程度周りから評価されてきたような人も多いんですよね。
だからむしろべき思考を少し緩めてあげるくらいの方がバランスはいいんじゃないかなと思ってます。
べき思考で作られた自分の中の厳しいルールがあると、そのルールから外れちゃった時に自分のことを責めちゃうんですよね。
「社会人はみんなと仲良くすべきなのに、全員と仲良くできない自分はダメだ」みたいな感じで。だからいつも気分が落ち込みやすいんじゃないかなと思ってます。
だから、べき思考が強い人にとって大事なのは「厳しいルールから外れちゃったとしてもそんなに悪いことは起きないんだ」って気付くことなんです。
僕自身の話で恐縮なんですけど、今の僕は普段から「70点~80点くらいで生きよう」っていうスタンスだから心がすごく楽なんです。
でも、昔は仕事はすべて100点満点完璧にやらなきゃいけないっていう考えがすごく強かったんです。完璧じゃないと上司から怒られると思ってたんですよね。
だから完璧だって思えるまで仕事が終わらないから、いつも残業ばっかりで疲れてたんです。
でも僕はこのままだといつか体を壊しちゃうと思いました。だからある時から、「定時まで頑張ったんだし、完璧な仕事ができなくてもまあいっか」って考えるようにしたんです。
そしたら、びっくりしたことが起きたんです。僕は今まで完璧じゃなきゃ上司から怒られると思ってたんですけど、実際は全然怒られなかったんですよね。
完璧じゃなきゃいけないっていうのは僕が勝手にそう思ってただけで全然そんなことはなかった。だから「70点~80点くらいを目指してやっていこう」って楽に考えることができたんです。
なのでいつもネガティブなこと考えて自分を責めて辛くなる人は「まあいっか」を口癖に使ってみて欲しいなと思います。
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