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140字小説 「夜鳴り」

長屋に住む男は夜半、奇妙な音に悩まさた。かっちん、かっちん、と鉄のようで違う不気味な音だ。それが毎晩繰り返されるので、身の毛がよだち大家に相談した。男が住む前、人死にがあったと伝えると、男はサーッと青ざめた。数日後。日頃、男に言い寄られていた隣の女は、くすくすとぽっぺんを吹いた。

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