研究授業を終えて
実は先日、研究授業がありまして。
なんだか悲しい、やり損だなあという気持ちになったので、これからの自戒になるようにというのも踏まえて書き残します。
1.そもそも研究授業って誰のため?
①授業者のため
普段授業をしていて、誰かに見に来てもらう機会はほとんどありません。
初任研を終えた若手ならなおさら、「自分のやり方でやっているけど、これでいいのかな?」「悩んでいるからアドバイスがほしいな」と思うことがあるでしょう。
研究授業では、学年の先生と一緒に、自分がやりたいことについて一生懸命考えることができる。そんな授業の実践を見に来てもらえて、様々な視点から意見をもらうことができる。プレッシャーはあれど、嬉しいことです。
②参観者のため
参観することで、自分の授業でもこれをやってみたい!取り入れたい!と、お土産を持ち帰ることができます。授業者と全ての考え方が同じ人はいませんから、新しい視点や忘れかけていたことを思い出すいい機会にもなるでしょう。
このように、授業者、参観者どちらにとっても、「得られるものがあってよかった!」となるものが、研究授業であってほしいものですよね。
今回は、授業者が「やってよかった」と思えるためにはどんなことが必要なのかを考えていきます。
2授業者が「やってよかった」と思える研究授業にするために
①授業者のやりたいことを尊重する
授業のやり方、好みの型って、人それぞれですよね。経験を重ねていけばいくほど確立していくものなのかもしれません。
では、授業者が上手い研究授業をするために経験豊富な先生たちがそのやり方を教える、でいいのでしょうか。
先述した通り研究授業とは、授業者にとって、自分がやりたいことを表現でき、様々な視点から意見をもらうことができる貴重な場です。
そのため、授業者がしたいことを尊重することがまず大事になってくると思うのです。授業者がしたいこととは、「この授業を通して、子どもにこうなってほしい!」ということです。
学年や学年団でアドバイスするのは、授業者がやりたいことを知った後でしょう。
②やりたいことができる方法を考える
ここからは、経験豊富な先生や、視点の違う先生たちの出番です。
「この授業を通して、子どもにこうなってほしい!」が決まったら、
どんな方法ならその目標達成に近づくことができるのかを考えます。
あくまで授業者とそのクラスの子どもたちのために、です。
自分がこれでうまくいっているからではない、というところを忘れずにいたいものですね。
③授業前にやりたいことを伝える場を設ける
これができていないと、事後研で話が嚙み合わないという、悲惨な事件が起きるのです。(私の授業では、この悲劇が起きました。)
簡単に言うと、
「私はこういう意図で、この目標にして、それを達成するための方法としてこれを選びました。イチオシの手立てはこれで…。子どもたちが~になっていれば、目標達成です。事後研ではぜひ○○という手立てはどうだったかについてご意見ください。」
というようなことを、授業者が参観者に説明する機会が必要だということです。
そうでないと、事後研で「そもそも私はそこを狙って授業していない…」と、授業者が得たい意見とは違う話し合いが進められることになってしまうのです。
3授業者がまたやりたいと思う研究授業を
せっかく時間をかけて考えたのに、あまり得られたものがない、というのは悲しいものです。
次またやりたいな、というポジティブな印象をもって繋いでいくために、まずはこんなことが必要なのではないかと考えました。
授業者の立場でも、参観者の立場でも、少しでも参考になれば幸いです。
そして、私もこの授業者として悲しかった経験を、減らすことができるような参観者でいたいと思う限りです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
みなさんの研究授業が少しでも楽しくなりますように!