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人に優劣をつけて見下すことがある子 〜対応&結果編〜

前回の続き、Bくんの事例の対応&結果編です。
※実際の事例を元にフィクションしたものを掲載します。


【対応】

①一人ひとりの行動をとにかく褒める

・Bくんが優劣をつけるのは、自分よりできない側面がある=何もできない子という誤った認識をしている可能性が考えられる。
・「〜さんは、話している友達に体を向けて話を聞くことができているね」「〜くんは、毎日授業が始まる前に準備ができているね」など、一人ひとりの名前を挙げ、行動のよさについて褒める。
※能力値では褒めない。

→まずは大人が率先して褒めて認めることにより、Bくんが「どの子にも素敵な部分、頑張っている部分があるんだ」と思えるようにする。さらに、褒める内容をBくんができていないこととすると、自分もできていないことがあるという気付きに繋がる。

②間違った行動の指摘後、期待の言葉をかける

・人を見下す発言や行動をした時には必ず「その発言ってどう?」「今の行動されたらどう?」と問い返す。"出来る子"でいたいBくんは「いけなかった」と言いながら、叱られた="できない子"になってしまった、と落ち込む可能性がある。そこで、次どうするかまでBくん自身で考えるようにし、考えられたことを認める(=行動のよさを褒める)
・さらに、Bくんが自分の行動を振り返り、次の行動を考えたところで、「次に期待しているね」「Bくんはリーダーになっていくだろうから、ここがよくなると更に素敵になれるね」など、これからに繋がる期待の言葉をかける。

→間違った行動やできないことがあっても、絶対に見捨てられることなく、期待してもらえる経験を積むことが大切。まずは、こういう言い方されたら嬉しいなと感じたり、こんな言い方ができるんだと知ったりすることから。

以上の二点を繰り返し行う。
「みんなにいいところがある。」「自分にも間違いはある、でも期待してもらえる大切な存在だ。」と友達の価値や、自分の存在自体の価値に気付くことが必要。

【結果と成長】

◎友達のミスに寛容になった。
「そういう時もある!」「ぼくも同じことしたことあるよ」
◎友達を認められるようになった。
「〜くんって、字がきれい」「〜さん、そんなこともできたんだ!知らなかった!」
→友達のいいところをクラス全員分書いていたことも。
◎意見を言う時に、「ぼくも悪いところがあったんですけど、これから〜していきましょう」というように、自分の非も認められるようになった。

Bくんの事例は以上です。
今回は
どんな人もいいところはあると気付く
・自分自身も生きているだけで価値ある人間なのだと存在価値に気付く
ことを目標にアプローチしました。

見下す原因は、自分ができるという優越感だけでなく、どうしても"出来る子"だと認めてほしいという劣等感が隠されていることもあるのではないでしょうか。子どもをよく観察して話を聞くことで、ヒントが得られるかもしれませんね。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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