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きっかけとなったグループ展6

グループ展の出会いとして、他の作家さんとじっくり話す機会が増えるのは面白いです。
ある1人の作家さんは、自分の美術館を作りたいし、その周辺地域が活性化したら嬉しい!とキラキラとした表情で話されていました。

30代40代を家事と育児と仕事に追われて日々を過ごしていた私には、眩しすぎる夢です。でも、遡って振り返ると、美術館ではないけれど、二十代の頃は私もキラキラと目を輝かせ、先輩方に話をしていた事を思い出しました。皆さん目を細めて、ふんふんと聞いてくれていた覚えがあります。そう思うと、私の時間軸の中で、前後していただけなのかもしれません。

いろんな役割の時があり、同じではないけれど、私なりの夢もキラキラ感もあったのです。そして、初心を思い出す良い時間がこのタイミングで訪れたような感じです。

経験してきた事は、私の血肉となって身体に染み付いているはずです。それは、若いキラキラした私にはなかった事です。結婚するまでの私は、仕事と絵を描くことで忙しいと思っていました。なんて贅沢な時間だったでしょう。ですが、今の私は違います。やるべき事が多いのです。それが、最初は描けない理由のように感じていました。もっと時間があったら、もっと絵に集中できたら、と思っていました。ですが、近頃は、この生活をしっかり営んできたから、心が安定しやすいし、どこか冷静に自分を見ていられるのだと思います。日々のルーティーンや自分の事以外のあれやこれやを行うことは、私を成長させてくれたのです。

人は自分が経験していない事は認知できないのだと思っています。そう思うと、あらゆる事が作品に反映されていくでしょうし、強さに繋がると思うようになりました。最近は、結婚しない人も出産しない人も多くなり、加えて、女性だからこうあるべき暗黙のルール環境にいます。どれも、これも、だんだん希少価値の経験になっていくかもしれません。

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