対話するリーダーシップ #22 姿勢が自信を作る
あるグローバル企業のアジア太平洋地域のリーダーシッププログラムを担当することにあたって学んでいることをお伝えしてみたいと思います。学んでいること、そこに関する問いをここで共有することでビジネスパーソンの方々のご参考になったらと思っています。
今回は、姿勢が自信を作るというテーマでお話ししたいと思います。
アメリカの社会心理学者で、ハーバード・ビジネススクールでも教えられていた Amy Cuddyさんの講演の動画を題材にしたいと思います。Amyさんは、Power Posingというコンセプトで知られている方で、姿勢からポジティブな気持ちや、元気が生まれることを提唱されてきた方です。この動画では、特に女性のとる姿勢についても、成長の過程なども含めて触れられています。
民族や文化にかかわらず、勝利をしたときには誰もが手を広げるものだそうです。パワーがある、自分に誇りを持っている時には、体も大きく広がることがわかっています。その姿勢が、今度はその人の心理にもポジティブな影響を与えるのです。
反対に、縮こまった姿勢をとっていると、自信を失います。Amyさんは、スマホを見ている時の姿勢は、まさにそういう姿勢と指摘します。最近では小さいうちからそういったデバイスを覗き込んでいるので、単にコンテンツに注意するだけではなく、姿勢が心理面に与える影響を心配しています。
Amyさんは女性の姿勢についても触れています。アメリカのように自己表現を促すような文化であっても、小さい頃から、女性は男性に比べると、縮こまった姿勢を取っているのだそうです。日本のような文化では、なおさら、こういった傾向が小さい頃から社会的に身についてしまうと思います。
あまり一般化するのは適切ではないかもしれませんが、会議室でも、男性は椅子にどっしりと座ることが多いと思います。一方、女性は、元々の体格からしても、お行儀の良い、縮こまった姿勢になりがちです。このことが会議室の中でのパワーのバランスに無言のうちに影響与えるのです。Amyさんは、だからと言って男性と同じように座るというのは、あまり良い印象を与えないですし、むしろ横柄な印象すら与えることを指摘します。女性は、しっかりと背筋を伸ばして座ることを勧めています。無理なく、自然とその方のプレゼンスが高まり、発言もしやすくなるのではないでしょうか。
Amyさんが引用したアメリカの詩人、Maya Angelouさんの言葉です。
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