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弱さを受け入れることから生まれる創造性 対話するリーダーシップ#29

あるグローバル企業のアジア太平洋地域のリーダーシッププログラムを担当することにあたって学んでいることをお伝えしてみたいと思います。学んでいること、そこに関する問いをここで共有することでビジネスパーソンの方々のご参考になったらと思っています。

今回は、弱さを受け入れることから生まれる創造性について取り上げます。前回は内なる声を取り上げました。何か新しいこと、思い切ってやってみようと思うような時に、自分の弱さ、脆弱性(Vuneraility)、弱い面と折り合いをつけないと行けない時が出てくると思います。

取り上げるのは、弱さ/脆弱性(Vulnerability)の研究者である Brene Brownさんの講演です。

Breneさんは、弱さを受け入れることこそ、創造性の源と言われます。創造性というのは、新しいものには、必ず批判を受けるもの、その怖さから生まれる弱さを受け入れることが必要ということです。創造性というと大きなことのように感じるかもしれませんが、例えば、新しい企画を提案するとか、初めて上司に次にやってみたい仕事について相談してみるとか、そういうことも当てはまると思います。(後になって周りの人に聞いてみると、そんなことが気になってできなかったの・・・みたいなこともよくあるのではないかと思います)

Breneさんの取り上げた、アメリカの第26代大統領であるセオドア・ルーズベルトの言葉です。

批評家が大切なのではない。強いものが躓いたり、もっと上手くできたのではないかということだったりを指摘する人が大切なのではない。賞賛に値するのは、実際に競技場、場に立ち、顔が汗や埃、血にまみれたとしても、実際にそこにいる人である。(中略)上手くいったならば、達成したという勝利を得る、上手くいかなかったとしても、失敗したとしても、素晴らしく勇敢に失敗するということを知っている人である。

“It is not the critic who counts; not the man who points out how the strong man stumbles, or where the doer of deeds could have done them better. The credit belongs to the man who is actually in the arena, whose face is marred by dust and sweat and blood…who at the best knows in the end the triumph of high achievement, and who at the worst, if he fails, at least fails while daring greatly.” 
Theodore Roosevelt,  渡部訳

そして、実際に思い切ったことをするときに必要なのは、この3つと言われています。

思い切ったことをするときに必要なこと
1)その場に立つこと、周りから見られること
2)必ず批判されることを受け入れること
3)受け入れないフィードバックもある、という線を引くこと

そして、実際にその場に立った時の心がけとして、4つのことを言われています。

実際にその場に立った時の心がけ
1)自分を守ろうとしないこと:周囲と繋がることができず、創造的になれなくなってしまう
2)批判をする人は必ずいること
3)自分の味方になってくれる人もいること
4)自らの自分への批判がきついことを知っておくこと


最後に、Breneさんは「これをやっておけばよかった・・・」と人生の終わりに言わないで済むようにしたいですね、と結ばれていました。ほんの少し、勇気を出しておけばということは、どなたにもあると思います。今回のBreneさんのお話をヒントに、私ももう一歩、踏み出せるようになるかなと思っています。

今回の問い
1) やってみたいけれども、躊躇していることはありますか
2) 躊躇していたことに、Breneさんの4つのやり方を取り入れてみるとしたら、どうでしょうか

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