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しなければならない魔人に手を振って


あけましておめでとうございます

…………と言ってからもう2ヶ月が経つらしい。
今年も何卒よろしくお願い致しますというご挨拶を、新年の抱負とともに述べたかったのに師走はいつのまにか行き去り、2月も私の手からするりとすり抜けて逃げ切ろうとしている。
こわい、時の流れが早すぎて、こわい。

ご挨拶のその前には2020年を振り返ったnoteを書こうと意気込んでいた。
何度もnoteを書いては消して、書いては消してを繰り返していたのだけれど、どうにも話がまとまらなかったときに「振り返りたい人は振り返ればいいし 振り返りたくない人は無理に振り返らなくていいんですよ」というツイートを見かけて、なぜかホッとした。
私は何に囚われていたのだろうと、その瞬間なにかに雁字搦めにされていたこころがほわほわほどけていったのだ。

その「なにか」の正体は「しなければならない魔人」だと思っている。しなければならない魔人が放つ「こうしなければならない」の言葉たちに、ぐるぐる巻きにされたのちに、洗脳され、そしていつのまにか自由に動けなくなり雁字搦めにされていたにちがいない。

書かなければならない、やらなければならない、正しく在らなければならない……何が正解だなんて誰もわかりっこないのに。しなければならないから生まれたものには愛着も湧かないし、愛情だって込められない。
「しなければならない」という言葉の魔力は呪いのごとく強烈だ。ひとつずつカテゴライズされた箱に、無理矢理振り分けられぐいぐい詰め込まれていくだけではなく、こうしろああしろこうするのが筋だろうとまくしたてられる。自分の思想や今まで培ってきたものなど関係ない、あなたはこうなんだからこうするべきでしょうと突きつけられる札は真っ黒でおびただしいのだと思う。見たことないけどさ、多分そうだ。

…………こわい、こわすぎる。時の流れが早いくらいの方が随分マシだ。こっちの方が断然こわい。

そんなこんなで、2021年はこうしなければならない魔人のお世話にはならないように早々にさようならを告げることにした。名残惜しそうな手を振りほどいては、にこりと微笑んで。もう必要ないから大丈夫と振っていた指をぎゅうっと折り畳んだ。


何にも縛られずに、自分が思う方向へ、歩みを進められるように。自分が好きなものに向かって、足を止めずにまっすぐに向かうことができるように。
自分の人生を、自分の時間を楽しく生きようと思っています。

すきなものをすきなだけ抱きしめられるような1年にしたいな!2021年もどうぞよろしくお願い致します♡

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