見出し画像

ページ数を増やす 〜 洋書ステップアップ(3)

 洋書を読み始めたのはいいけれど、英語で小説を読むことにビビり過ぎていたようです。「薄い本では物足りない」「達成感がなさ過ぎる」が素直な気持ちです。
 私の洋書選択のターゲットはすぐに薄い本に見切りを付け、書籍らしいページ数の本へ変えました。
 それが良いことなのか悪いことなのか、わかりませんが、薄っぺらい本は楽しくないのでやめました。私、気が短いです (^^)

◇ ◇ ◇

 こんにちは!
 この記事は洋書経験ゼロから習慣的に楽しめるようになるまでの回想録を書いています。マガジンでまとめてありますので、他の記事へは、そちらから辿れます。

(1)準備段階(疑心暗鬼。私に英語で小説が読めるのか?)
(2)初めての洋書(よろしくお願いします)
(3)ページ数を増やす(本らしい厚さに挑む) ◀︎ ここです
(4)和書で既読の小説を洋書で読む(苦肉の策です)
(5)映画本に挑戦(背伸びしてみた)
(6)Kindleとヤングアダルト(身の丈にあったものを読む)
(7)実用書を試す(気分転換)
(8)映画本、再び(楽しいぞ!)

ページ数を増やす

 新たなフェーズに入り、最初のターゲットになったのは「Matilda」(著:Roald Dahl)です。
 この本もPDFへ自炊するために断裁してしまいました。断裁したものはほとんど処分してしまうので、アマゾンのリンクを貼っておきます。

 さて、ページ増量した最初の本に「Matilda」を選んだのは正解でした。児童書なので読みやすいです。
 登場人物たちも、愛すべきラブリーなキャラや憎むべきヒール役がちゃんと描かれているので、素直に面白かったと言えます。スーパー幼女のマチルダの活躍が痛快でした。
 また、結末は日本の児童向け書籍ならあり得ない終り方をしていると感じます。正直驚きました。何に驚いたかはネタバレになるので書きませんが、私には意外な終わり方でした。

 ロアルド・ダールといえば、映画「チャーリーとチョコレート工場」の方が馴染みがあると思います。だから自然と下の本へ続いていきます。

画像1

 私が買った本はこのシリーズのデザインでした。イラストは一緒みたいですね。この書きなぐった風のイラストが好きです。

 それにしても、どうやら私はこの当時、お気に入りの本は自炊してしまうようでした。理由はただ一つ。紙の書籍の弱点がとても気になるからです。
 その弱点とは、紙が変色してしまうこと。経年劣化で読むに耐えない状態になった本が何冊もあるからです。過去に本当にお気に入りの本は同じ本を複数冊買っていますからね。

◇ ◇ ◇

 続いてこの「Island of the Blue Dolphins」(著:Scott O'Dell)は実話をもとにしたフィクション。12歳の少女が一人孤島に取り残されてしまい、18年間も、たった一人で暮らします。 

画像2

 この本はとても大切な一冊になりました。洋書を読む習慣を定着させてくれたのは、紛れもなくこの小説です。読了後「こういう本を求めていたんだよ」と、ようやく満足できる洋書の小説に巡り会えたと思いました。

 何よりも、興味が猛烈に湧くシチュエーションがいいです。
 なぜ取り残されたのか? どうやって生きのびたのか? 孤独感にはどう対処したのか? 助け出された経緯は何?
 どうしても先を読み続けたくなります。

 登場人物が少ないことも読み進める手助けになりました。見慣れない、読み慣れない名前が大量に出てくると、よほど印象的なキャラでない限り区別が難しくなる傾向が私にはあります。「これ、誰だったっけ?」状態ですね!
 しかも英語は日本語のように男言葉や女言葉が明確にあるわけではないし、そもそも第二言語学習者は役割語の認識が乏しいので、喋り口調の違いで区別ができません。「このセリフは誰が喋ってるの?」な状態に陥りやすいです。だから、登場人物が少ないこの小説は楽でした。
 もっとも、孤島に取り残された少女の物語なので会話自体が少ないですけどね。

 これも表紙が変わりました。うん、こっちの方が素敵です。

◇ ◇ ◇

それでも楽しめる本が見つけづらい

 洋書チャレンジは一見順調そうに見えていますが、上の「Island of the Blue Dolphins」以降も、書籍選びはスムーズとは言い難いです。いまいち調子付かない。「Dolphins」がとても楽しめたゆえ、それが一種の基準になってしまいました。それを越える、せめて同等の体験がなかなか出来ません。

 児童書の範囲では無理があるのでしょうか?(そりゃ、そうだ)
 
 ネット上にある多くの多読ブログに紹介されている書籍では、なかなか食指が動きません。自分の好奇心の無さに呆れるばかりです。せっかく紹介してもらっているのに、読みたくなる本が見つかりません。でも、しょうがないです。人それぞれ感性が違うから、必ず同じように楽しめるとは限りません。

 しかし英語力が乏しいくせに 簡単すぎる・面白くない・内容が真面目すぎる などなど、生意気に文句ばかり言い出すのも問題ありですね。

 刺激を与えてくれる内容でなければ読み続けることは難しいです。簡単な本を何冊も読め、なんていう多読は無理です。それは拷問ですよ。無理にこなしていたら、それは学校の宿題ですよ、あなた!

 結果、どうしても読了できない本が何冊か出来てしまいました。現在想定しているターゲットは優しいレベルのはずなのに読み切れない。

読み続けられない原因

 今一度、読み続けられない原因を明確にしましょう!
 2種類あるように思います。

(1)興味が湧かないため面白くなく、読み続けられない。
(2)英語力が足らないため内容が理解できず、読み続けられない。

 今の段階で選ぶ本は、ほぼ(1)が原因だと思います。
 和書ですら購入したものの面白くないと感じ、読み続けられない本があるんですから、洋書だって同じです。
 無理して読み続けて「楽しくない」というネガティブな感情が膨らんで、洋書の読書をやめてしまいかねない。この状況はマズイと感じ始めました。

 どうやらターゲットを絞る視点を考えなくてはいけないようです。次の記事はそんな状況下でのお話です。


【補足】

役割語について調べていたら、こんなの見つけました。そのうち読もう!