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「ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~(第10話)」 イブの夜のバカしあいの向こうに未来が見えてこないよね…。

タイトルに「聖夜のから騒ぎ」と書いてあるから、これでストーリー展開は良いということだろうが、視聴者は次回の最終回にそれほど期待できないという流れはやはりいただけない。今の世の中、勧善懲悪のものを作れとは言わないが、犯罪が行われる意味合いも、警察が騙されていく構図も、視聴者をドキドキさせないのはどうしようもない。だいたい、警察が江口洋介も松本若菜も中村アンも、ましてや潜入捜査官だった二宮和也も、同じ組織を追っているのに、統一感がないのはなぜなのか?見ている私がバカなだけ?

いや、こんな感じであるからこそ、視聴者は、江口に嵌められた松本若菜が犯人を逃したとして捜査から外され、独自に大沢たかおや中谷美紀に会いにいくところでストーリーをまとめたくなってくる。とはいえ、彼らの情報を追っても、相手はその情報の裏をかいて動いているため、それが交わることがない。ある意味、見ているものも「から騒ぎ」に付き合わされるだけ。で、このドラマ、面白さがもう一つ伝わってこないのは、最後にフォーカスがかかるところが麻薬取引なわけだが、それがどれだけの大きさの組織の犯罪かもよくわからないのですよね。だいたい、ボスが二宮のスマホを見つけるためにレストランで玉ねぎ切っていたりしたドラマですからね。でさ、こういう麻薬取引があったら、もっとドンパチの銃撃シーンが見たかったりもするわけですよね。そういうのもないし、ただただ、ドラマ作りのセンスがないということなのか?

それは、メインディッシュがなかなか出てこないレストランのシーンもそうですよね。客が入ってそれなりのディナータイムにはなっているが、今ひとつ勢いがないし、結局、この店が何を提供したいのかがここまでわからない。

そういう意味では、ここに来てテレビ局のシーンが一番わかりやすいのだが、あるはずの中継ができない状態で藤本莉子の辿々しいアナウンスはスクープどこの騒ぎではないし、その横浜テレビを見ている視聴者が出てこないのもサスペンス感がない。確かに地方局の流すニュースなど真剣にテレビに齧り付いて見ている人もいないだろう。というか、昨今はテレビに齧り付くという言葉も使わなくなったしね。そう考えると、前から書いている通りにテレビの報道がスクープを取る話など古臭いのだ。もはや、そんなのはネットメディアに任せておけばいいし、新聞社などが一切出てこないのも不自然だったりしますよね。

そして、ビデオを間違えて、撮ってあった佐藤浩市の犬探しビデオをここで流すのも訳がわからない。だいたい、愛犬のフランも全くドラマでは活躍してこないしね。

結局のところ、今回のラストで中川大志が取引現場で二宮に銃を向けたが、二宮が撃たれても、そうならなくてもドラマ的には面白くなる感じはしないという最終回の前の盛り上がらなさでありました。で、今回は17時50分~20時6分の話だったらしいが、この時間フラグも全く機能していないですよね。

まあ、昨今のクリスマスイブなど、こんなものなのかもしれませんけどね。テレビドラマぐらいもっと盛り上げようよ・・。


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