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「あのときキスしておけば(EPISODE2)」井浦新の芝居に全てがかかっている?

最後に麻生久美子が出てきて、少し安心した。しかし、大石静脚本とは、言われないとわからないな。なかなか新しいラブコメ?になっている。これは、入れ替わりドラマというよりは、2人1役ドラマなんですな。対象物がいないから、井浦新が麻生久美子に似てようが、そうでなくても全然問題ない感じ。二人で役を作り上げたのかもね。井浦新も、先週はブスッとしたいつもの役かと思ったが、それがあって今回の女演技がなお生えている。役者としては、さすがという感じだ。

しかし、身体が入れ替わった田中という人物の存在がよくわからないのも、今後のドラマのトラブルの要因なのだろうね。そして、もはや麻生の遺体は灰になってしまった。ということは、もう戻らないということ。そういう結末を消すことで、どういうドラマができるか?ということなのですね。それはそれで新しい感じ。

とにかく、井浦が蟹釜ジョーであることを証明するものは、漫画を書くことでしかない。そして、死んだ後に勝手に雑誌社に投稿してしまったことで、いろんな憶測が動き出している。元担当の三浦翔平は、どう感じているのか?その憶測に松坂桃李がどう答えるのか?結構、ドラマとしては、魂の入れ替わりだけでいろんなことができる。

そう、ドラマの行く末が、見ている方によく見えないのがとても良い。そして、本編のドラマと「SEIKAの空」の話がどうシンクロしていくのか?というのも興味深い。そんな派手な舞台設定ではないのだが、結構面白いのは、そういう部分なのだろう。

そして、役者たちの演技がしっかりしている。井浦新は、まあ気持ち悪いが、しっかりした演技で、松坂が最後に抱き合ってしまうが、見ているほうも、徐々に違和感が無くなってくる感じ。全ては、井浦のしっかりした演技からだろう。多分、そこに麻生がたびたび重なって出てくるのだろうから、それはそれで引き込まれていく。麻生がドラマの浄化剤みたいな感じ?スーパーで、井浦がブラックジャックに似ているという話が出ていたが、彼ならできそうな気がする。ちょっと見てみたい。

そして、久々に芝居を見る、麻生の母役の岸本加世子だが、やっぱりしっかりとした芝居ができて、井浦たちとの追いかけっこみたいな演技もちゃんとできるのは、さすがだと思った。そして予想以上に存在感あるんですよね。

そんな、濃いメンツの芝居を松坂が見事に受けている感じ。ももちキャラは、カジュアルな日常とスーツを着た時が雰囲気が変わるのがなかなか良い。

先週の初回は、入れ替わるまでのプロローグだったのですね。今週は、死んだはずの麻生の魂が、井浦の身体を借りて、勝手に動き出して、世界が混乱していくドラマのスタート。徐々に加速がついてくる感じが心地よい。


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