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「ファイトソング(第5話)」三人の気持ちが本当に動き出す中盤!

先週の間宮からの残念なお知らせから、その終息宣言に周囲のさまざまな思いが動き出す回。その中程にある、お別れの屋上ライブは最高の絵に仕上がっていた。そこには、恋というものが存在し、それを間宮も清原も、もうつかんでいたりする。間宮はそのつかんだ空気感を歌にした。対抗馬には敵わなかったが、その音が動き出す感じを周囲も察知した。この状況をシナリオとして明確に表現できるのが、岡田惠和なのだろう。多分、ここからドラマが大きく動き出すのだろうという感じを見事に1時間にまとめている。

そして、ラストは菊池風磨の宣戦布告。恋模様が一つ複雑になり、また「恋しさ」が募るばかりになり、それが音になっていく。そんな感じ…?

それより、初めの方で稲森いずみがラストシーンを語っているが、視聴者は皆、その通りになってほしいと思っているのではないか。そして、そんなベタな展開を脚本家もやりたいから、こういうセリフなのではないかと私は思う。ラストシーンの武道館のステージ見たいですよね。でも、今だとお客さんいっぱい入れての演出が難しいですかね?でも、見たいですよね。

今回も、間宮側の状況がなかなか見ものだった。間宮自身、かなり自分の作ったものに自信があったのに、結果が出ず、もう家を引き払うのか?というところでもう一度頭を下げにいく。そこにたまたま菊池が居合わせるのはドラマならではなのだが、こういう奇跡が起こることで世の中が動くことは確かですよね。そして、ここにいたからこそ、ラストのバーベキューの話に繋がるわけで、まあ、こういうのを自然に流すのがうまいですよね。

そして、この逢えない間合いがあることで、本当の恋に発展していってるのは事実で、いないと寂しい感じって大事ですよね。その辺りも間宮の演技の方がわかりやすかったりする。そして、栗山千明が間宮に好意があることは確かで、部屋の壁に書いた文字を見ている姿はなかなか切なかった。あと、バンド仲間としてお金をすがりにくる、東啓介の過去も出てきたりする。背が高いのに、運動音痴で見掛け倒しと言われた過去をもつ男(これだけで、これドラマになりますよね)。だからこそ、バンドに誘ってくれた間宮が好きなわけだし、応援団なのですよね。そう、彼の周りは全て応援団という設定が彼を甘やかしてきたという事実も明確だ。

そして、ラスト、間宮と清原の間に入ってきた菊池。ここではライバルなのだが、彼もまた、多分間宮を応援する側に入る気がする。そういうのを自然にやってのけるのが岡田脚本だし、世界だと思うからだ。とにかくも、次週から、また、いろんなチャレンジが始まるわけで、やはりラストシーンに向けて気持ち良いドラマを見せていただきたいと思います。


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