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「インビジブル(第6話)」インビジブルと通じる警察。インビジブルに情報を流す警察

結局は、このドラマは、日本の警察組織の弱さみたいなものを炙り出したいのだろうか?確かに犯罪者の片棒を担ぐ奴が警察内にいれば、犯罪はしやすくなる。この世のパラレルワールドとして、そういう世界がないとは言えない。ましてや、このネット社会、必要な情報さえ奪い、その活用がわかるものに、それを売り捌けば、そこからまた無数の犯罪が起こったりする。世の中が不穏になればなるほど、そういう道が開かれていく気はする。

しかし、今回のドクターと呼ばれる犯罪者を演じた。銀粉蝶、怖いし、あまりにも役にはまっていた。まあ、ベテランの味なのだが、テレビでこういう狂った犯罪者を描くということは、どこまで許されるのだろうか?結構、このドラマ、死体の描き方のエグさみたいなものも、かなり危うい。自社でドラマを作る際にそれなりにはチェックしているのだろうが、なかなか攻めている。昔のドラマなら、このくらい当たり前だったが、昨今のいろいろうるさい人がいる中では、冒険な気はする。

ただ、このような描き方であるから、インビジブルの狂気性も浮かび上がるわけで、高橋一生自身が、その狂気の中に放り込まれることで、警察としての威信みたいなものの反発で盛り上がってきて、まあ、ドラマのラストに向けての勢いはついたという感じ。

しかし、本当のインビジブルだと登場した、永山絢斗。彼もまた、こういう役にはぴったりである。そして、今回きていたスーツのおしゃれ感がハンパない。柴咲のファッションについても何度も書いてきたが、インビジブルはおしゃれという基本概念みたいなものが、このドラマのいかがわしさみたいなものに繋がっている。ある意味、目立つ格好で歩くことで、犯罪者は自分を主張したがるとでも言いたいのか?警察の地味な連中との対比も明確で、この辺りの衣装の使い方みたいなものがクールだ。

結果的には、インビジブルの姉弟対決みたいな感じになってきて、完全に柴咲と高橋のコンビで、犯罪コーディネーター及び犯罪者を追い詰めるという形になるわけだ。そういう意味では、ここからドラマのギアは一気に上がっていくだろうし、警察内にもスパイがいるとなると、謎も深まるという流れ。そして、大野いとと永山が接触したことで、マスコミも巻き込む流れかとは思う。

最初の方で見せたような金のかかったアクションももう一つ二つ見せていただき、ちょっとアナーキーな刑事ドラマというをもっと強烈に提示していただければ、私的には嬉しいのだが…。


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