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「うちの弁護士は手がかかる(第2話)」いじめは法律が処罰できるという実態はもっと知らしめるべきだろう

このドラマ、ムロツヨシと平手友梨奈の不協和音で、とても勢いがついている。それがあるから、戸田恵子、村川絵梨、松尾諭、酒向芳、日向亘らの法律事務所の面々もイキイキしているように感じる。現場の空気感は良さそうだ。今回、ムロを交えての昼食タイム、法律のクイズ合戦で、「アタックチャンス」と叫びながら、ムロの弁当のおかずを取り合う様は、いじめにも見えるが、楽しかった。

そして、クイズ番組のパロディ的なセリフよりも、昔のドラマに対するこだわりが気になる。先週は「踊る大捜査線」だったが、今回は「GTO」を中心に「振り返れば奴がいる」「古畑任三郎」まで、大放出。ムロはドラママニア設定なのだろうが、実際にテレビなど見ていないところが今風か?このパロディの詰め込みが、ドラマを邪魔していないのはなかなか秀逸。

そんな中で、今回のクライアントは、平手の昔の同級生の渡邊圭祐。高校の時にイジメにあって、今も引きこもってるという彼が、いじめた相手で今YouTuberの男に民事訴訟を起こそうとする。

そして、同窓会を開き、そこでムロが聞き込み調査。どうにかしたいが、色々と過去のいじめの実証は難しいという話。そして、いじめは犯罪だが、その時効は、3年とか5年とか・・。そんな法律ができていたのも知らなかった私だが、この時効の短さはどうやって決まったのか?正直、いじめというのは、犯罪に巻き込まれたと同じくらいトラウマになりやすいと思うのだが・・。そして、それが実際に裁判として成立しても、それを実証するのが難しいということらしい。

そして、加害者側も、被害者のSNSの悪口の書き込みに訴訟をし返すと言い出す。こちらは、PC内に証拠は残る。ということで、示談に持ち込む方向に・・。どちらにしても、他人の悪口を言ったり、脅迫まがいなことをすれば犯罪ではある。

で、そこから同級生であった平手も知らない現実があったことがわかる。平手がいないことをいいことに、渡邊の葬式ごっこが行われていたということ。そして、その証拠になる一枚の写真が残っていて、それで刑事訴訟ができることを、再度、同級生たちを集め訴える、平手とムロだった。

結果的には、皆から謝罪を得ることで終わるのだが、何かモヤモヤするラストだった。葬式ごっこといえば、ドラマでも言われてるように、それで死者も出たことがある行為だ。教師も知っていたなら、確かに犯罪者の一員だ。

法律ができても、それが世の中にもっと広報されなければ意味もないだろう。こういうドラマで「いじめは犯罪だ」ということを広めるのは良いことだ。だが、もう一つモヤモヤした終わり方でしたな。確かに平手は口調が強く、法律には詳しいが、人に対する処理方法がわかっていないし、そこに追い込めないことは確かだ。そのあたりがどう変わっていくかが、このドラマの見どころでもあるのだろう。

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