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「くるり~誰が私と恋をした?~(第5話)」過去の自分を知れば知るほど、違和感になっていく感じ?

前回は生見愛瑠の誕生日に三人の男たちが集まるまでの話だった。そして、今回は、覚えていない母親に伊豆まで会いにいく話。目的は、部屋の本の整理だが、そこで過去の自分を確認するとともに、新しい人生を進む決意とするというところだが、少し、記憶が戻ってくる中で、その過去との決別はなかなか寂しい感じもした。

で、今回の生見のお母さん役は坂井真紀。こういう役を演じる時が多い坂井だが、この間見た「季節のない街」の子供を徹底的に甘やかす変なお母さんの印象が強すぎて、最初は、ちょっとイカれた役なのかと思ったら、実に優しいお母さんだった。この辺りの化け方を見ると、やはりいないと寂しくなる女優さんだなと思いますよね。まあ、雰囲気のキュートさは昔から変わらないしね。

そして、そこにあった、絵本や、その間に入っていたメモ、折り紙、そんなものから、記憶が断片的に蘇る感じは、別に記憶喪失にならなくてもあることだ。そして、子供の頃のつまらないものは、その本人にとってはかけがえのない記憶を辿るきっかけになるということは、見ていて愛おしい。

そして、今回、彼女について行ったのが神尾楓珠であったことで、このミッションはうまくいたっと言ってもいい。他の二人では、なんかピンとこないだろう。そして、義父と温泉に入るみたいな姿も神尾だからすっきりいく感じがする。でも、この義理のお父さん、すごくいい人そうなのが、坂井の今の家庭の状況を示してるのも良かったですよね。

そして、いつも自分の意見を素直にいえなかったみたいなところを思い出す生見。そして、自分の本棚を見て、面白みがないと思う生見。記憶を失くしたことで過去の自分をそんなに感じられることがあるのかは、少し疑問だが、脳の記憶というものは、そのくらい多面性を持っているということなのかもしれない。

そういえば、病院の受付にいる片平なぎさが、記憶障害にのような感じだったが、ここから結構重要な役になっていくのだろうか?まあ、片平をそんな端役に置くはずもないですよね。

ある意味、ドラマはここでターニングポイントなわけだろうから、ここから、過去の真実と向き合いながらも、新しい彼女の生き方を見つけていくというところ。そんなところで、また知らない人からLINEがくる。今は、こういうLINEとかSNSがあるから、本当の友人からも、ちょっとだけ関係した人も、ほぼ通りすがりの人も、誰もからこういう突飛な連絡が来る時代だ。記憶喪失になっても、なかなか忙しかったりしますよね!と思ったりしたラストでした。


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