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「漂着者 ep,4&5」ロシアの地下組織と象が歩く屋敷と預言者と…。

先週もあまりことが進まず、わかったことは、シシド・カフカと野間口徹が繋がっているということ。そして、斎藤工は、その組織の側にいたのだろうということ。今回はその斎藤をシシドが預言者様と呼び、白石麻衣がシシドは大昔の斎藤の婚約者だったのではないかと言い出す。

もう、ここ2回の物語に、混沌以外の何もない。そして、連れ去られた子供たちはシシドのいる邸宅に監禁され、どうもロシアに運ばれようとしていたらしい。シシドが斎藤に見せる石碑には、子供たちの足形がとられていた。警察でなくても、もう訳がわからん状態。昔、子供の臓器を売買しているみたいな小説があったように思うが、そういうイカれた話ではなさそうだ。

その上、今回の最初には、斎藤が幸福の鐘の家で、拝む姿があり、それを撮った動画をみると、さまざまな妄想や不思議なことが起こるという案件が発生している。前回から、斎藤はスケッチブックに絵を描いて予言するのをやめており、ドラマ内では、それがステージが上がったと表現している。

シシドの家に最後に警察が入り込むのも、斎藤の祈る動画を見ていたら、いつの間にかここにきていたというオチ。まあ、この辺りどうでも話を組み替えられる、かなりアバウトな脚本なのだろう。アバウトに作ることで視聴者を混乱に落とし込むというところ。

だから、シシドの周辺にいるロシアの部下は、いかがわしそうであるだけで、特に強そうではない。大体、戸塚純貴に、簡単に倒されるようじゃ力不足だろう。そう、この組織自体が狂っているがあまり強そうで頑強な組織には見えない。イメージ的にはオウム真理教のような、狂っただけで色々アバウトな集団に見えるのだ。

その上、シシドはゾウを飼っている。こんな街中の邸宅の庭にゾウがいるなどあるわけもなく、かなり狂った事実。そして、そのゾウが、廊下を走ってくるなど、サイズがおかしい。こういう部分はもはやどうでもいいから、面白くしろというのが、秋元康の発想なのかもしれない。

科学的にも、宗教的にも、スピリチュアル的にも全ての破綻はどうでもいいドラマだということはよくわかったが、そこまで話を混沌とさせる帰結点は決まっているのだとは思う。そのケツの部分から、時間を前に戻して行って、混沌のパズルが成立するようにはなっているのだと思うが、それにしても雑多すぎる気がする…。

だが、どうもそれが視聴者にはさまざまなノイズを見せられているようにしか見えてこないのが、このドラマの残念さなのだと思う。今回のラストも突然、生瀬の過去の傷を斎藤が攻めてくるわけだが、そこで、斎藤が腹話術のような声を出す。今まで使ったことのない能力が突然出てくるのはおかしな話である。まあ、おかしい世界に科学的なことや一般的な事実を当てはめても仕方ないのだけれどね。とにかくも、こういう話を考えてくる、今の秋元康の心は大丈夫なのか?と思うところはある。

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