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「二月の勝者〜絶対合格の教室〜(第5話)」「塾の科目に道徳はない」という名言

とかく、こういうドラマは子供と親の関係や、子供と子供の関係を描こうとする。まあ、その辺りを描かないと広くドラマにならないということがある。今回は、優秀な子が、親に「こんな成績でどうする」と言われ責められる話である。その親役は、金子貴俊。彼も、スーツを決めてこういう親役をやるような時代になったかと思った次第。そして、母親役はだれかと思ったら遠藤久美子。まあ、時代は流れるものだと思ったりしますね。実際でも、こういう親をやっている世代でしょうからね。

そして、子供の喧嘩になんとかしようとする井上真央に「塾の科目に道徳はない」と言い放つ柳楽優弥。ごもっともである。とかく、「道徳」を正式教科にするかどうかの話は尽きないが、さすがに受験の項目にそれは入ってくる余地はない。だが、受験のメンタル面を考えれば、そういうものが大きく関わってくることも確かだろう。心が落ち込んでいるままでは、受かるものも受からない。

その辺りは、柳楽優弥はわかっているようで、特に大きなナタを振るわけでもなく、なんとなく子供たちをやる気にさせている。ある意味、子供の自浄作用は大人のそれに比べて、早く、強く成長を促すということなのだろう。

そんな傍で、加藤シゲアキが井上に「黒木先生がルトワックを辞めた本当の理由を知っていますか?」という言葉を投げかけたりする。そう、ドラマも前半を終わり、この主人公の存在の謎が大きく展開をし始める時なのだろう。

そして、夜の謎の塾から、岸辺一徳の孫が、桜花ゼミナールにに顔を出す。彼女に塾生たちに何かを教えさせようと言うのか?彼女の制服を見て騒ぐ女子の姿が受験生の本質なのか?まあ、毎回、楽しみな題材を投げかけていく感じの脚本はなかなかうまい。

しかし、井上真央が柳楽に「学校に帰ってもいい」と言われると。キッパリと断る段階にきている。柳楽の話や方法論を聞いている方が、学校に勤めるよりも勉強になると言うことなのだろう。そう、そこが結構大切なところである。この話には、子供たちが学校に通うところは全く出てこないし、必要ないのだろう。そして、成績が開示されるところで、塾の先生方は、子供たちの表情をしっかりと名前を呼びながら見つめている。まあ、生徒数の少ないこともあるし、勉強の成績だけを見ているのだから、結果、商品の子供たちをじっくりと見つめる時間があると言うものだろう。

そう、こう言う風景を見ていると、もう一つ今の学校というものをハイブリッドに変化させていく必要があるというのもよくわかってくる。学校とはなんぞや?教育とはなんぞや?みたいなとことを、本当に今考え直さないと未来は本当に難しい時代になる感じがするだけに、このドラマ今を作り放送する意味はすごくある気がするのである。

子供に10万円配れば済む話ではない。










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