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「イップス(第7話)」 村上佳菜子を役者として使ったことで話題にはなるだろうが、脚本が下手すぎる。

このドラマ、ネットの意見もほぼ私と同じようである。推理物としては実に底が浅く、最後のオチも「なんだそれ」みたいのも多い。そして、先に犯罪シーンを見せてから、そのトリックを暴いていくドラマ手法としては、どうしても「古畑任三郎」と比べてしまうわけだ。そう、言葉で何かと犯人の味方のような態度をとって、その嘘を崩していく面白さが、こういうドラマには必要なわけだが、その辺が本当にチャチなのだ。

今回も、現場に残してはまずいネックレスをリンクの中に埋めるとか、これ、絶対に見つかるところに入れてるわけである。それなら、自分の服のポケットにずっと入れておいた方が安全では?とさえ思うわけで、見た後に「何それ」みたいな感じでしたよね。そして、コーチを断られ、他のコーチに嫉妬したからと言って、殺すまでに至るか?というところも視聴者は思うわけで、まあ、ドラマとしたら本質の部分でも面白みが足りない。あと、トリックの部分で、アイスショーの練習をしていて、暗転したところで篠原涼子のところからいなくなるって、人の気配がなくなるのは暗くたってわかりますよね。こんなトリックを考える方がお粗末。

ということで、今回はアスリートである村上佳菜子が犯人役を演じるというところが見どころだったのだろう。筋書きで視聴率取れないから、役者で取りにいったという感じか・・。まあ、村上の演技は可もなく不可もなく、本職の人でないにしては合格点というところ。でも、セリフは棒読みに近かったですね。で、全ての真相が分かってから、一回滑らせてくれと言ってスケーティングをするのだが、これは変だろう。まあ、篠原が刑事でないただの作家のおばさんだからいいのかもしれないが、私が脚色するなら、まずは、ファーストシーンで村上の滑る姿を見せて、皆の注目を浴びる中、篠原がいない状況で殺人をさせますよね。

今回は、バカリズムも現場に戻ってきて、トリックの確認をしたりするのだが、何故に彼が現場に来れたかはよくわからない。そして、いまだに篠原とのバディ感はあまりなく、ここから二人がイップスになった犯罪の話に流れていくのだとは思うのだが、ここまで、ドラマ的に失敗してるのであまり興味が湧かないというのが本音ですよね。

そして、とにかく、篠原涼子の演技も話し方も、ドラマをユルくはしているが、面白くはしていないわけですよ。その辺、脚本家も演出家もどう思っているのでしょうか?というか、役者として本当にもうキレを感じないのですよね。

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