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「二月の勝者〜絶対合格の教室〜」柳楽優弥の怪演を期待するビジネスドラマ

学校と塾の違いは、学校は「子供の将来のために教育するところ」に対して、塾は「子供の受験を利用して金儲けをするところ」といえば明確だろう。もちろん、世の中の商売、金儲け主体に走ると失敗することが多い。だから、塾というものも結果を出して、親というクライアントに喜ばれなければ2流というところだろう。そういう視点を明確にしたドラマになりそうで、わかりやすく、興味深い。

原作は、高瀬志帆原作のコミック。主演は柳楽優弥。コミック原作の柳楽といえば、アオイホノオのホノオ君の怪演を思い出す。彼は、こういうのは得意なはずである。言葉としたら、徹底的に塾をビジネスの場と考え、子供の親をATMと呼ぶ男にはぴったりな配役だと思う。そう、いかつい顔立ちと、目力の強さで内在する心を隠すような感じが最高にうまいからだ。

そして、ヒロイン?となる、本当の先生出身の新人塾講師役に井上真央。久しぶりに見る感じだったが、変わらずに若く可愛らしく、仕事にもうぶな感じがこの役にハマりそうな気はする。脇役は少し凸凹が目立つのは、日テレのドラマだからだろう。最近、出番が多くなった瀧内公美だが、井上の話し相手役なのだろうが、もう一つ魅力不足。この人、メガネかけると、ちょっと個性が弱くなる。

とはいえ、その塾講師が集う居酒屋が、ボウリング居酒屋みたいになっているのは面白い。こういう異次元をどう使っていくか?ということは重要。リアルな世の中でも、酒場再建のこれからの時代、こういう変わった酒場が増えていくのではないだろうか?

初回の話は、サッカーばかの親を持った子供が、受験に頑張ると覚悟するまで。まあ、ターゲットはATMである親だということだが、ちゃんと子供をやる気にさせているんだから、やはり、柳楽はただものではないのだろう。そして、別の有名進学塾から、潰れそうな塾に移ってきたという流れは、昔からよくある構図。彼の本音みたいなものがドラマが進むにつれてわかる流れか?

色々と、目新しいところはないが、「ドラゴン桜」のように、受験に向かってのノウハウも入ってくるのか?そういう面も期待!そして、昔の同僚だった有名進学塾の加藤シゲアキとの競争みたいなものもドラマになるのだろう。受験ドラマは、ゴールがはっきりしているから、観ている方はフォーカスが合わせやすい。そういう意味では、それなりの作品になる予感。

今回のサッカー少年の答案を見て、「この答案は解こうと粘ったのがよくわかる答案です。粘って考えた経験が多い人は受験でも強いですよ」という。これ、私に言われているようだった。子供の時から青年期にかけて、粘ったことなど一度もなかったので、受験にはすこぶる弱かったからだ。まあ、社会に出ても、それがないとダメだということなのですな。そう、このドラマ、子供に語られる言葉は、大人たちへのメッセージのようです。それも楽しみですな。

と言っても、最大の期待は、柳楽優弥の怪演ですが!

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