見出し画像

「おちょやん」パワフルなドラマを求む!そして、杉咲花の更なる女優としての覚醒が楽しみ

昨日の初回は最初に出演者の口上から始めるという、関西風味。その後に流れた、秦基博の主題歌はそれに相反するように穏やかで、そんな抑揚のあるドラマが始まるの?という雰囲気だった。

ドラマは子役の毎田暖乃が、目一杯に飛ばしてスタート!朝ドラによくある、ダメ親父をトータス松本が印象付け、先週までの穏やかな時間は一気に関西風味に変わる。そこが、テレビの改編というものの面白さでもある。

ヒロインの杉咲花は、「とと姉ちゃん」以来の朝ドラ出演。そして、大河ドラマ「いだてん」のしまちゃんという印象的な役が未だに思い出される。伸び盛りの中でのヒロイン起用は楽しみである。だが、モデルの浪花千栄子を考えると、少し柔らかすぎる気もする。

私の浪花千栄子の印象は、まずはオロナイン軟膏のCM。これは、いいお母さんという印象で杉咲的なものでいい感じはする。だが、映画女優としての印象は、小津安二郎監督の「彼岸花」であり、内田吐夢監督の「宮本武蔵」の中で武蔵を恨んで追う、お杉婆あが記憶に残る。そして、私的に最も好きな彼女は「悪名」の女親分である。勝新太郎を前にとても、力強い侠客の役ができる人だった。そのあたりの雰囲気が杉咲にできるのなら、これは面白いと思ったりする。柔らかい中に芯の強さが見えるような女優になってほしい人だと思う。

相手役は成田凌。こちらも成長株の男優である。今まではどちらかというと柔らかい役が多かった気がするが、これからはハードな役も要求されるだろう。今回の役も主人公の傍にいる役だから、柔らかい気はするが、朝ドラで新しい顔を見せていただければと思う。

大阪、道頓堀近辺での話としたら、やはり同じ朝ドラの「わろてんか」で演じられた吉本せいの話がよく語られるが、浪花千栄子というのは、NHKもなかなか渋いところをついてくると思った。先に書いたように、昭和世代にはオロナイン軟膏のお母さんとして印象があるが、最近の若者にはその名前さえ知らない人が多いだろう。演じる杉咲花自身も、ほぼ真っ白な状態で演じるのだと思う。そういう意味で、何が生まれるのか?というのも期待である。

そんな中、2回目の今日は、主人公のキャラがよくわかるなかなか面白い回だった。昨日、親が連れて帰ってきた新しい母親。主人公はその母親が自分の仕事がへる天国に連れて行くと思い、喜んで学校へいく。学校に行っていなかった主人公は字も読めないが、隣の子供から弁当を先生公認でちゃっかりもらう知恵ものという設定。まあ、主人公のこれからの人生を生き抜く力強さがこの辺りから読み取れる。そして、結果的には母親になる人は逃げていき2回目終わり。二週間は、子役で走らなければいけない朝ドラだが、なかなかのスタートだ。その後で、杉咲花にうまくギアチェンジできれば、それなりに面白い展開になりそうな予感がする、今日まで。

最近はBK制作の朝ドラの方が活気が感じられる。今回も例外ではないようだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?