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「海のはじまり」ドラマ全体に緊張感がある生方美久ワールド。期待しかない!

このところ、散々な言われようの月9ドラマ。それは、質が伴っていないからだが、局の方も、もうそろそろなんとかしたいと思ったのか、ここで生方美久脚本作品を持ってくる。そして、彼女の三作目になる連ドラは確実に力強い作品として、再度現れた。まあ、それが月9という時間にふさわしいかは別の話だし、視聴率として跳ねるかもわからぬところだ。だが、確実に脚本を起点として、役者、演出、カメラなどのレベルというか、パワーがすごいのを感じる。昨今のテレビドラマの中で、生方作品は、本当に特別のものになってきてるのだろう。

ネットの感想を見ると、やはり目黒蓮の芝居に対する評価が高いようだが、確かに彼は「Silent」の時よりも、また芝居の幅を広げているようだ。初回を見る限り、今回は父親という演技もしなければいけないわけで、その辺りをどうこなしていくかがポイントだろう。

でも、私的には、ファーストシーンに出てくる、古川琴音がすごく印象的だった。そして、亡くなって、スマホの中だけに存在する彼女がすごく印象的であり、私が見た彼女の演技としてもMAXな感じがする。

そして、古川の母親役の大竹しのぶ。多分だが、脚本家は、この役は大竹しかないと考えたのではないか?当て書きしているように感じられたし、それを上回る存在感を示してくるのは当たり前のことか・・。要所要所のキャスティングも違和感がない。

そして、このドラマの大事なのは子役だ。泉谷星奈は、初回から全力な演技。そして、可愛いし、もう、目黒蓮はこの子と一緒に暮らさなければいけないという心持ちに襲われたはず。天使が目黒とどう対峙し、お互いにどんな化学反応を起こすのか?そして、そこからこのドラマのテーマというものが浮かび上がってくるのだろう。

確かに、大学時代に付き合って、妊娠がわかり、中絶の同意書に名前は書いたものの、そのままいなくなり、再度会った時はお葬式という流れは、昔もあったような設定ではある。ある意味、この紋切り型の設定をすごくスリリングに描く初回。子供が、すぐに目黒のことをお父さんと気づくのは新しい感じはした。古川琴音が娘に何を残していったのかというのも大事なところなのだろう。

初回もそうだが、過去と現在が交錯する感じでさまざまな謎が解かれていき、愛情とは何か?生きるとはなにか?みたいな基本メッセージが積み重ねられていく感じになる気はする。それは、「Silent」「いちばんすきな花」に繋がる生方ワールドであり、ある意味面倒臭い人間の世界を、それがいかに素晴らしいか?みたいにどう表現されていくかが見どころなのだろう。

そして、ドラマの舞台は今回は「経堂」。「世田谷代田」「桜新町」と続き、世田谷区で繰り広げられる。それが、どういう意味を持つかはわからぬが、私的にはフィットしやすい街での展開で好感度も上がるというところ。

3回目くらいまでで、私をどのくらい引き込んでいくか?ですね。有村架純の存在と役目もすごく気になるところ。とにかく、楽しみである。

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