「元彼の遺言状(第11話)」この締まりのない最終回。そして、綾瀬はるかはどこへ行く?
脚本が面白いものは、演出で面白くもつまらなくもできるが、脚本がつまらないものは、演出がどうあれつまらない。ということを映像関係者はよく言う。そして、このドラマは、後者の典型的なものだろうと思う。
大体、この締まりのない最終回はなんなのだろう?昨今は、最終回の後に特別編などと言うものをつける時もあるが、これは、それにもなっていない気がする。まあ、11回のドラマが、大泉洋演じる篠田の書いたつまらぬ推理劇であり、最後に篠田が目覚めて、全て夢だったと言うならまだわかるが、それは、私が思うに、最高に残念なラストシーンだったりもする。ある意味、救いのない月9というドラマになった感じである。フジテレビ、本当に大丈夫か?
ラストは、綾瀬はるかがいなくなり、檻の中に入れられたと言うおはなし。その理由が、大泉が引っかかった出版詐欺を責め立てたため。まあ、この詐欺話が冒頭に出てくるわけだが、これが、誰が見ても詐欺なのがすごい。こういうドラマを平然とゴールデンタイムに流す根性がすごい。まあ、役者さんたちは、言われた芝居をするだけで罪はないのですけどもね…。
そして、そこにまた違う事件を入れてお茶を濁す。政治家の三億円強奪事件。この事件について一番長く描いているわけだが、これも内部の人の仕業という、よくありがちな結果。社員がメタボで、その対策の場で会議していたって何?
そこに、ホストが持ってきたケーキの中に指輪が入っていたとか、浅野和之が持ち込んだ事件もあり、なんだかんだで、探偵事務所は大賑わいだが、全て視聴者が興味を持つような事件になっていないのが、なかなかすごい。テレビ草創期でも、こんなにつまらないドラマは作らなかっただろうというレベル。結果的にはこのドラマ、出てくる料理たちだけが豪華だったというところか?今回の綾瀬の芝居も、最初に届いたテイクアウトを開いた時、それが豪華なハンバーガーだった時の綾瀬の顔が一番だった。これ、綾瀬に中身教えてなかったのかな?
とにかく、これで終わりということらしいので、総括すれば「月9稀に見るつまらなさ」。この愚痴を11回、書き続けた私はなんだったのか?少し話が盛り返すと思ったのだが、それは妄想であった。とにかく、綾瀬はるかが月9初登場なるキャッチもあったみたいだが、これでは、再登場がないだろう。いや、あまりにも相性が悪かったのかもしれない。
まあ、初回と二回目の遺言状事件を2時間サスペンスでやればいいものをワンクールの連続ドラマにしたのがそもそものミスですね。
まあ、原作がそれなりのものだったのかもしれないが、それを連続ドラマにして面白いのか?脚本を誰に書かせ、それをどう詰めていくかという基本のことができていないドラマは、面白くなりようがないということは、今更だが、確信に変わったわけだ。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?