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「アンメット ある脳外科医の日記(第5話)」自分だけで完璧である必要はない。そう思えることの素晴らしさ

井浦新が、杉咲花の記憶が戻ることはないと言い切るが、その裏には何かがあることは、見ている方には十分わかる。そして、今までなかった杉咲に処方されている薬のアップ。その薬は記憶を戻さないためのものなのか?話が宙ぶらりんになっているが、若葉竜也が脳に何の異常も見つからなかったという点の謎がどこでわかるのか?というのが、このドラマの後半の見どころだろう。井浦や岡山天音、生田絵梨花なども一緒になって隠してる感じの秘密とはなにか?

そして、今回は、寺の住職の三宅弘城が倒れ、彼の「もやもや病」が見つかる。この病気、ドラマの中の説明を何回か聞き直したが、私の頭はモヤモヤしたままだった。私がもやもや病になってしまいそうだ。

それはともかく、その手術を若葉は、杉咲に執刀しろという。いくら予習をしても前の日の記憶がない杉咲にとって不安は大きい。そんな中で、彼女が考えて手術当日にとった行動はなかなか素晴らしいものだった。

看護師の山谷花純に自分の家に泊まりにきてもらう。そして、手術当日の朝には、いつもの日記を読むところを制限してしまい、余計な不安がない中で手術をさせるというもの。これ、杉咲が自分で考えて、次の日には忘れてるわけで、本当にそういうことってあるのだろうか?と疑ってしまったりもする。でも、ここでの山谷の芝居はなかなか良かったですね!

つまり、ノートに毎日書き込む記憶が彼女の脳内そのものの代わりなのですよね。それを読み返すことによって、彼女は自分が何者かを認識している。それは、私たちの脳が毎日繰り返してることと同じではないかと今回気づいた。そう、私たちは、よく、眠れば嫌なことは忘れてるよとよく言う。確かに、睡眠は、人間の脳がいらないゴミを捨てるためのリセット機能なのだと思う。それと同時に、必要なことは脳の中に記憶として残っている。または、潜在能力の中にうまく蓄積されていると言うことだろう。だから、常日頃、不安が極度に多い人や心配症と呼ばれる人は、潜在意識の中にそう言う記憶をいっぱい蓄積し、成功記憶に打ち勝ってしまってるということなのかもしれない。まあ、この辺の話はそっち方面の書物に任せよう。

ここで杉咲が手術をすることを決断するときに、吉瀬美智子と話すところが重要に描かれていた。「自分だけで完璧である必要はない。それを教えてくれたのはあなたよ」と吉瀬は杉咲にいう。吉瀬もまた、ドラマの中で自分の過去のトラウマを乗り越えているわけで、今度は杉咲を応援する方に回っている。

そして、杉咲を執刀医とした手術は成功。チームの結束も強くなるという流れ。そう、若葉の周辺の結束が強くなったところで、杉咲の隠れた謎が見えてくるのだろう。そこがこのドラマの描きたいところであろうし、ここからの後半はさらに期待できる感じだ。しかし、三宅弘城は最後にいたのか印象がないくらいにただの手術される役だったのですねw

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