【ロシア留学】放課後にバヤンを奏でたすぎて先生に突撃してみた
ロシアの放課後長すぎ問題
ロシアの学校生活のいちにちと、学校の様子はこちら
●【ロシア留学】美男美女とおそロシアが溢れる学校ラブすぎる
日本の学校での放課後といえば
そもそも終業は夕方、そこから部活動に習い事に塾に宿題…
いちにち24時間じゃ足らないくらいの勢いで第2のいちにちがスタートする。
「ロシアでの"第2のいちにち"は、楽器クラブにでも入ろう!」
ピアノを習っていたり、当時吹奏楽部員であったりして完全文化部系だったわたしは、この小さな夢を持ってワクワク学校に行った。
しかし、しかしである。
[悲報]部活動なんてない
しかも終業は太陽がまだ元気な3時ごろ。
そこから帰宅して出された宿題をこなす。
……
…それから?
夕食の支度をスタートさせてからは、ママパパが帰ってきて、ごはんを一緒に作って食べて、テレビを観て、、と人と関われる良い時間を過ごせるけれど、
とにかくそこまでは暇フェスティバルだ。
超多忙な日本人学生にとってはとてもショッキングなことである。
この有り余った時間をどうしよう?
①散歩
憧れ続けた海外の田舎だったから、これでもか(自分の地元を超えるレベル)というくらい散歩していた。
というかそれくらいしかやることが思いつかなかった。
カラちゃんやクラスの子と、とくに目的もなく公園を散歩したりするのも好きだった。
今思えば、わたしの散歩好きはロシアで始まったものだ。
家ばっかりの道に急にこんな楽しい表示が出てきたりする。
雪の日も、「ロシアの雪だ!」というのが嬉しすぎてウキウキ散歩して帰宅したら、ロシアママに「今日お散歩してたでしょ!寒いから!帽子かぶって!!!」と怒られた。
寒さなんて感じないくらいハピハピだった。
②とにかくロシア語でもやるか
日本では勉強漬け(少し盛った)だったので、あまりに帰宅後勉強しなさすぎても勉強のやる気ブームがやってきたこともあった。
ロシア語辞典を開き、аから順に日常で使いそうな単語を発見しては書いていく…とか、
ロシア語教材の進捗をシモネンに追いつこうと頑張ってみる…とか。
そして思ったのは、やっぱり会話しているのが1番覚えられるということだった。
それに気づいてしまったら、もはや文法とか本でやっていられない。
③読書
あまりにロシアの学生が放課後なにをしているのか疑問すぎて「放課後なにしてるの」アンケートをひたすらにとっていたことがある。
「勉強!」
「テレビ!」
「読書!」
「散歩!」
(ふぅん、みんな変わり映えしないな…と思ったけれど、いざ自分が日本にいるときに「帰宅後なにしてる?」と聞かれたら「勉強とスマホ…?」となってしまうから仕方ない。)
そしたらクラスの友達が、「これ読むなんてどう〜?貸してあげる!」とロシア語の小説を貸してくれた。
借りた本は『ジョーン・エア』シャーロット・ブロンテ作
貸してくれた友達、めちゃ美人
当時留学生活も後半戦だったので、何書いてあるかとかはある程度はわかったので、辞書をお供になんとか読破した。
今思えば、プーシキンの詩とか読んでも良かったかも?
ロシアに行くならプーシキンは知ってなきゃなという気持ちになるはなし
●なぜだかワルツが踊れるようになっちゃうロシア
ロシアだからこそできることはないのかしら?
「なにかロシアっぽい楽器やりたいんだよね〜何か知らない?」
友達とお散歩していたとき、ぼやんと聞いてみたら
「ん〜…そうだな〜…じゃあバヤンとか?どう??」
「バヤン……???」
そう。それがバヤンと出会った日だった。
バヤーーーーン!!!!
なんだこの見たことないようなあるような、ジャバラをジャバジャバする楽器ぽいけど鍵盤じゃない絶妙に変わったこの楽器は…!?
あまりに天から舞い降りてきて、ウキウキしてたらさらに
「うちの学校に、弾ける先生がいるよ?今度教えてもらえるか聞きにいこう☺️」
、、
そんなラッキー展開、よろしいのでしょうか。
(バヤンと巡り合わせてくれた女神ちゃん)
そういうわけで、後日その先生のもとに扉をトントン、直談判しに行くことになった。
「あの…バヤンを習いたいのですが…!」
「え?バヤン…?」
先生はとても驚いているようだ。
それもそのはず、周りにやったことある子なんていないようなマイナーロシア楽器がやりたいと、日本人が突然部屋にやってきたのだ。
「珍しいねぇ〜〜全然いいわよ!」
あら?
めちゃめちゃウェルカム、クラスの子たちもウェルカムしてくれて、ついにわたしは放課後バヤンクラブに入れることになった。
どうやら先生は、放課後に生徒数名と歌う会をしているらしく、その子たちの隙間時間で見てもらえるそうだ。
う、嬉しすぎる〜!(パフパフパフ!)
先生と、週2日と約束をして、その日はスーパーハッピーにステップしながら帰宅した。
やはり予想とは一味違うバヤン
「では、バヤンを持ってみましょう」から放課後バヤンクラブはスタートした。
持つも何も…と楽器を持とうとすると、
「待って待って。まず座ってて。乗せてあげるから。だってこれね、10キロもあるのよ」
ま、まさかの総重量〜〜〜!
重さを皮切りに、バヤンのぱっと見のイメージとの違い戸惑わされることとなる。
まず、キーはボタン。
まさかの複数段構成(ピアノだったら白と黒しかないのに〜)となっており、地味に音階になってるんだかなってないんだかよくわからない。
次に、動かさないと音が出ない。
10キロもあるのを頑張って開いたり閉じたりしなければならない。
最後に、楽譜がない。
(これはそういうティーチングスタイルだったのかもしれないけれど。)
丸暗記必須楽器なんて初めてである。
勝手なイメージでの油断は大敵だ。
先生はそれは華麗なバヤンさばきで、1曲わたしに紹介してくれた。
その音色は、ここはようやく予想通りで、少しピアニカっぽい。
見たことない人・聴いたことない人がほとんどなのでこちらのYouTubeリンクでぜひ一度ご視聴してみてほしい。
目指せ、1曲習得!
「じゃあ、この曲覚えてみようか!」
わたしは初心者には難しいと感じられる、バヤン曲をひとつ、作り上げていくことになった。
(はじめといえばカエルの合唱くらいでは?という考えが甘かった)
やってみるとなかなか難しい。
ボタンの法則性があまりわからないから、メロディとともに丸暗記だったし、なにせ総重量10キロのバヤンを開いたり閉じたりしないといけないので手が疲れる。
しかし「好きこそ物の上手なれ」とは本当にその通りで、カエルの合唱レベル65くらいの曲(両手、暗譜、2フレーズくらい)を、わたしは順調に覚えることができてきた。
バヤン発表会
10回ほど通い、ついに1曲が完成してきたとき、
「じゃあ、最後に発表会をしましょう!」
と言われ、歌う会のメンバーたちにプチ発表会をすることになった。
ミドミドファミミ〜
ミドミドミファファ〜
ファドファドファミミ〜
ミドミドミファ〜〜 🎼🎶 つづく
(なぜか未だに覚えてる旋律たち)
本当は動画があるのに載せられないのが悲しい、、(涙)
終わるとみんなすごい拍手をしてくれて、「めちゃよかったよ〜!!」と口々に言ってくれた。
わたしより5個は年下なのに…なんて優しいの…
めちゃ褒めてもらえてニマニマなわたし
先生にも
「すごいよかったよ!いや〜、家のどこかにあったバヤン、あげたいわ」
と言ってもらえた。
「え!いいんでしょうか!」
とすっかりバヤンラブのわたし、
いやいやいや、
10キロのバヤンは飛行機の制限に引っかかるな?🤔
〜後日〜
ロシアママパパの友達のおうちに遊びに行ったとき
「バヤンあるよ!!」
と言われてしまいオファーされたのでちょっと披露した。
だんだん太ってきてて、さすがにノートに載せるにもしのびなかったが、あまりにロシア間強すぎて載せたくなってしまった。
レーニンさんに見守られて弾くバヤンは少しばかり緊張感があった。
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