見出し画像

【ロシア留学記】ロシアの田舎病院で浣腸してみた

いまからもう10年も前の2013年、当時高校1年の冬ごろ。「留学行ってみたいな」と思ってしまい、あれよあれよと勢いに乗って留学に行くことに決定。留学先はなんだか呼ばれた気がしたのでロシアにした!ロシアについて知ってることは世界一広い国土と寒いことなど、義務教育で習ったことだけで、ロシア語の挨拶さえも知らない。この【ロシア留学記】は、海外に憧れる普通の女子高生のロシア大冒険の記録である。

ロシア留学記 前書き

旅行であっても留学であっても海外に行くときに気をつけたいのは健康面だ。海外の病院の診療費は高額と聞くし、なによりなんだか”怖い”。日本の病院ですら行くのは渋々なのに、異国の言葉がわからない場所で(失礼ながら)大丈夫なのかわからない処置を受けるのは、考えるだけでも脳の危険予知センサーが働いてしまう。

留学に行く前、健康診断と虫歯検診に行った。健康診断は、診断書類を留学団体への提出か、ビザ発行に必要だったために行き、虫歯はやはり海外の病院に行くリスクは極力減らしておきたいために。薬も大量に持ち込んで(ちゃんとなんの薬かは怪しまれないように書き込んで)、できる限りの努力をしてロシアに出発した。

早寝早起き朝ごはんで超健康的な生活

ホストファミリーとはじめましての日、家に着いたのはお昼過ぎで、たくさんの食事を用意していてくれた。パン、スープ、カラフルな野菜のサラダ、見たことのないお肉料理…。それまでのオリエンテーションの施設の食事は、食べることが大好きなわたしでさえも今後のロシア生活が若干心配になったけれど、その不安は何処へ、美味しすぎてたくさん食べた。ホームステイ先で初めて覚えたロシア語は、みんなで囲む初めての食卓での「вкусно(フクースナ:おいしい)」だった気がする。

【ロシア留学記】食べて笑って膨らむ🐷なんでもスメタナつけるようになったらロシア人|ルンシカ

次の日も、その次の日も、初めて食べるのに、どれも美味しいものばかりでお腹いっぱい食べた。食パンも、黒パンというライ麦で作られた食パンで、食べたことのない少し酸味がして、またそれも美味しくて、スープと一緒にパクパク食べた。

宿題もないから早寝、そしてそのおかげで早起き。朝ごはん、昼ごはん、夜ごはんはしっかりと。模範的な生活スタイルを初日から送らせていただいていた。なんて健康的なのかしら…。

病院に行く前に十字架を切られるほど怖いフラグはない説

ホームステイ先に来て少し経った夜、なんだか吐き気がして慌てて寝た。でも次の日もどうにも気持ちが悪く、しばらく経つと熱が出始め、関節まで痛くなってきた。症状的にインフルみたいだが、夏だしお腹はこんなに痛くならないはずである。安心のバファリンを飲んで、まだロシア語は話せなかったので、ママに「頭痛いよ〜」「お腹も痛いよ〜」というジェスチャーで伝えた。ママは「あらまあ!」と急いで支度をし始め、病院に連れて行ってくれることになった。家を出るとき、お兄ちゃんに「 Удачи(ウダーチ:幸運を)」と言って十字架をきられ、いつもの内科受診のように聴診器を当てられて喉を見られて診断されるだけだと思っていたのに、幸運を祈られるということは、つまりこの後は幸運を祈らなければならない程の試練が待っているのか?!と動揺せずにはいられなかった。

連れて行かれた病院は古っぽく、天気が曇っていたからかじめっとしていて、おじいちゃんが入院していた地方の総合病院のような雰囲気があった。建物にはなんて書いてあるかわからないロシア語と手術中の写真のポスターが貼ってあり、それが怖さに拍車をかけてきた。

病院の中はこんな感じ

少し待って診察室に行くと、女の先生がにこにこと出迎えてくれた。いつから痛いのか、どこが痛いのか、ここは押したら痛むか?など質問を受けて、検尿、採血をされ点滴に繋がれた。全然十字架を切られるほどではなくて安心した。

まだ来て少ししか経っていないというのに、もうこんなとは、今後どうなってしまうのか…考えていると、同い年くらいの女の子がやってきた。このジアナはさっきのお医者さんの娘さんで、わたしのクラスメートになるとママが紹介してくれた。ジアナは笑顔で話しかけてくれて、点滴をしてるわたしの隣に座って、とっても流暢な英語(ジアナはロシアで出会ったロシア人の中で一番英語がペラペラだった)で話をしてくれた。このときはまだ夏休み期間中で学校には行っておらず、どんな人がクラスメイトになるのかわからなかったが、ジアナに出会えてわたしの学校生活は安心できて間違いないことは(まだ行ってもないのに)確約された。実際、ジアナとは留学していた10ヶ月間ずっと一緒に過ごすことになり、いまもインスタで繋がっている。

お尻出して!と言われそのまま大量の液体をイン

家に帰って薬を飲むと、次の日にはかなりよくなった。朝ママに「トイレいけた?」と聞かれ、ノーと答えるとその日も病院に行くことになってしまった。また血液検査を受けると、その後トイレのある大きめの部屋に連れて行かた。そして「お尻出して、ベットに横になってください」と言われた。正しくはロシア語のわからないわたしのためにお医者さんの言葉をママがジェスチャーしてくれた。

まだ16歳の女子高校生としては抵抗感しかないが、抵抗したらどうなるかわからないので(ロシアなので)、仕方なく(涙)おしりを差し出して横になった。その液体は何ですか、そのホースはお尻にいれても大丈夫なくらい清潔ですか、本当に大丈夫なやつですか???と心の中で疑問を投げかけようとしていると、突然お尻にホースが差し込まれ、液体が注入され始めた😭(号泣)子供の頃に便秘だったので浣腸された記憶があるけれど、そんなものは比ではなく、どんどんお腹がパンパンになっていく。ママは隣で応援してくれ、これ以上は入らない量の注入が終わると「トイレいくのよ!」と言ってお医者さんと部屋を出て行った。起き上がると、「ンんん〜!?」となんとも言えない不快感が襲ってきてトイレに猛ダッシュした。

なんでこんなピンポイントな画像があったのかわからないが、
こんな感じのトイレ付き治療室で、こんな感じで浣腸した

後日聞いたところによると、原因は食べ過ぎだったらしい。あれは浣腸だっただろうけど、”浣腸”という単語がロシア語でなんというかさえも、その後その単語を用いる機会がなさすぎて未だに知らない。

家に帰ると、みるみる元気になった。あの液体は一体なんだったんだろう?効果バツグンだったことは間違いないけど、知るのは少しだけ怖い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?