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本気の反撃のミズノ

年末年始に開催された全国高校駅伝、ニューイヤー駅伝、箱根駅伝。

職業柄、選手の履いているシューズに注目しているのですが、今回は予想通りナイキ のヴェイパーフライ一色でした。そんな中、異彩を放っていたのが「真っ白いシューズ」です。

箱根駅伝10区で区間賞を獲得し、区間新記録も樹立した創価大学の嶋津雄大選手は、「真っ白いシューズ」を履いていました。
この「真っ白いシューズ」の正体は、ヴェイパーフライに対抗するために、ミズノが開発したプロトタイプシューズです。

足袋のようなハイカットの特徴的なデザインで、カーボンプレートでなく、ミズノが独自に開発したプレートや素材を使用しているとの噂です。

振りかえると全国高校駅伝。
上位を走っていた九州学院の選手が多く着用していました。今の「真っ白なシューズ」は何だ?と話題になっていました。

九州学院は15年連続で全国高校駅伝に出場している名門校です。今回、熊本県予選で2位となり一度は全国の道は閉ざされてしまいましたが、そこから奮起し南九州大会で優勝。「全国高校駅伝2019」が70回目の記念大会という幸運も重なり、南九州地区代表として、16年連続を決めました。

失うものが何もない彼らが全国の舞台で選んだシューズは、まだ何も実績のない開発中のミズノの「真っ白いシューズ」でした。これはシンプルに凄いことだと思います。

結果、九州学院は2時間2分39秒の好タイムで4位入賞する下克上を起こしました!(県予選のタイムも大幅に更新)

もちろん選手の奮起もさることながら、学校や選手との信頼関係を構築し、履かせ込みに成功し、見事に大舞台でのプロモーションを仕掛けたミズノにもアッパレ!です。

県予選に破れた九州学院の選手の「反撃」とミズノの「真っ白いシューズ」の「反撃」がうまく融合した素晴らしい結果だったと思います。その完成度とポテンシャルは充分に期待できるものでした。

ここ数年、ミズノは新興ブランドの勢いに押され
ランニングシューズ業界で存在感がかなり薄くなり苦戦していました。ユーザーも店舗もミズノ離れが進み、ランプロ店舗でもミズノのシューズは消えてしまいました。。

私の学生時代(15〜20年前)は、アシックスとミズノの国産メーカー2強時代。アスリートや各校のエースが履く国産メーカーのシューズは憧れであり速さの象徴でした。その強い思い入れがあるからこそ、打倒ヴェイパーフライを掲げる国産メーカーの逆襲には期待しています。

ミズノの公式HPを見ると
2年前に放送されたドラマ『陸王』を彷彿とさせる 宣伝告知。個人的に大好きです。

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ミズノHPより

起こせ、新しい風を
あの頃、僕らは先頭集団にいた。
つねに勝利を競い合う力を持っていた。
やがて、ぞくぞくとライバル達が、集団を抜け出していった。このままトップの背中を見続けるだけで終わるのか。
絶え間ない努力を積み重ね
ふたたびライバルたちに対抗し、
そして勝つために。
僕らは何度でも這い上がる。
たしかな技術に裏打ちされた
最速のシューズをめざして
おこせ、長距離レースに新しい風を。
すでに、戦いの火蓋は切られている
coming soon

このミズノHPのポエマーぶり最高ですね。笑
なんだかワクワクしますね。
気づけばメーカー担当者に電話して「真っ白いシューズ」について問い合わせていました。

国産メーカーミズノの本気の反撃。
もう、いつでも手のひらを返す準備はできていますよ。期待して待ちましょう。



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